魔導都市
…………………。
本文を読んでいただければ分かるのですが、ストーリーがものすごく脱線している気がします。
気のせいでしょうか?否、気のせいではありません。
結論から言いますと、本来のストーリー書いてたら急に書きたい部分が出てきたのでそっちを書くためにストーリーを無理くり変更しました。
ちなみに投稿がかなり遅れたのもそのためです。
それではみなさんお待たせしましたw
『urban legend』11話でふ!
では、いい夢を
店を出てから何時間経ったのだろうか……といっているが、実はさほど時間は経っていない。
時計は何も語らずにただ12と9の文字を指していた。
「まだ、9時か……」
学校ならば一時限目が始まっている時間帯だ。そして学校のお仲間さん達は今、退屈そーな顔で机とにらめっこしているところだろう。
ちなみに僕はどこにいるのかというと山ではなく、なんかとてつもなく大きい城ととてつもなく高い城壁が見える町……いわゆる城下町にいた。
「………でかいなぁ」
「あんちゃん!」
「はい!?」
「はい、おつりと塩のつくねの二本ね」
「あ、ありがとうございます。」
僕は屋台のおばちゃんからつくね二本を貰うとそのまま花壇に腰をかけてる店長の元へと小走りしていった。
「店長、買ってきました」
「遅いよコータロー」
店長は僕の手からつくねを奪いとるとそのままがっつき始めた。
サクヤもそうだが本当にこの人を見ていると「女性」というものがどんなものなのかわからなくなる。
僕は少し浅いため息をつくとつくねにかじりついた。
しょっぱく甘い肉汁が口の中に溢れ出した。急激な温度変化に口が驚いた。
「アツッ!」
「どした?うまいだろ」
「店長、それだと同意を求めてるのか心配しているのかわからないです」
「ハハハ。でもうまいだろ」
「はい」
僕は返事を返すとまた、大きな城壁に目をやった。
「その城に興味があるのか?」
店長が僕の顔を覗き込みながら問いかけてきた。
「いや、興味があるというより……ここがどこなのか全くもってわからないって感じです」
「あれ?魔導界くるの初めてだっけ?」
「魔導界?」
魔導界……また意味のわからん単語が出てきた。いやニュアンス的には理解できるが、そもそもこの人は「山に行く」って言っていたのだぞ。
「で、なんで僕は山ではなく魔法界にいるのですか?」
「そりゃ、領地外の討伐だから申請出さないとだからね」
「申請?どこに?」
「魔導連盟に」
どうやら他の支部で仕事をする場合、自分の支部のマスターと仕事をする場所の支部のマスターと魔導連盟に許可を貰わないといけないらしい。
「で、昨日の夜に急に行くと決めたから申請をする時間がなかったってことですか」
「そゆこと」
「そういえば僕らのマスターって誰なんですか?」
「ん?あぁ、それは私」
へぇ、店長なんだぁ。
……………………………!?なんかとんでもない言葉が聞こえた気がしたぞ。
「食べ終わった?なら行くよ」
とんでもない言葉を発したとんでもない人がとんでもなく大きい城壁の門に向かって歩き出した。
「え!?あ、待ってくださいよ!」
僕は棒に残ったつくねを口に放り込むと店長が歩いていった方向に足を向けた。
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どのくらい歩いただろうか。と言ってもたかが数分なのだが………。
僕は今、あのとてつもなく大きな城のとてつもなく大きな城壁の門の前にあるとてつもなく大きな橋を渡ろうとしていた。
「………大きなぁ」
なんか、さっきからこれしか言っていない気がする。
「で、なんで通してくれないのよ」
「いえ、ですから今連盟の方もいっぱいいっぱいになっていますので予約した方から順番に対応させて頂いてますので……」
「だ〜か〜ら!紋章見せてるでしょ。早くジジィのところに案内しなさいよ」
「いやぁ、いくら皇導十二宮『Leo』の称号をもつカザリ様だからと言っても規則ですからぁ………」
「じゃあ、いつまで待たせるのよ」
「今から予約すれば来週の木曜にはご案内できると思います」
「それじゃ遅いの!」
どうやら店長は門番の人と(正確には門の前の橋を守る人だけど)と揉め事の真っ最中らしい。
僕はほっぺを風船以上に膨らませている店長に近づくと「今日は諦めて来週着ましょう」と声をかけようとしたその時だった。
「あれ?先輩じゃないですか!こんなところで何しているのですか?」
馬のパカラッ!という足音と共にとても爽やかな声が上の方から聞こえてきた。
僕がふとうえの方を見上げるとそこには白馬に乗った黒髪ショートのいかにも「the 聖騎士」という感じの鎧を付けた女性がいた。
店長は彼女の方を見上げると3秒ぐらいどっかで見たことあるぞという顔をすると
「あぁ、アトラか!」
と納得したような声をあげた。
アトラ……流石の僕でもその名前には聞き覚えがあった。
アトラ・ペンドラゴン。魔導連盟を支える『皇導十二宮』の1人で『紅き剣聖』と呼ばれる魔導に携わっている人からすれば超を超える有名人だ。
多分、都会の街中で有名人に出会うとこうなるのだろう。
僕の口は真四角に開いたまま閉じなかった。
それを見たアトラさんは軽く僕に微笑むと話を続けた。
「それにしても珍しいですね。連盟嫌いで有名な先輩がこんなところにいるのんて」
「いやぁそれがさ。バイトの修行の為にクウ達の山に登りたいんだけどさー」
アトラさんは店長の言葉をある程度耳を傾けると納得したような顔で
「なら今から私、他の皇導十二宮の方々と軍議があるので、それでよければ一緒に行きますか?」
と提案してきた。
「おぉ!さんきゅ」
店長はアトラさんの言葉の意味をしっかりしないまま返事を返した。
すると、アトラさんは僕の存在に気づいたように僕の顔を見つめてきた。
「先輩、もしかして彼が………」
「ん?あぁうん。このガキがうちのバイトだよ」
店長は僕の頭を掴むとまるで「これがうちのバカ息子です」と紹介するかのように無理やりお辞儀させた。
「あっ!えぇっと……ど、どうも初めましてクロネコ隊で退魔師のバイトをしてます焔コータローといいます」
突然のことだったためかものすごくとまどいながら挨拶をしていた。
するとアトラさんは馬の上から僕のことをじっと見つめていた。
「あの………僕の顔に何か付いていますか?」
僕かありきたりな返しをすると、アトラさんはただ「いえ、なにも」と答えた。
僕は少し首を傾げたが、アトラさんは少し微笑むと馬を降りて後ろにいた部下の人に「頼む」と言った。
すると門番の人が
「結局………カザリ様はアトラ様と一緒でよろしいのですか?」
とまるでドリンクバーで合わなそうな二種のジュースを混ぜ合わせた少年のような顔で問いかけてきた。
「んーあー。もう時間ないしそれでいいよ」
店長がそう答えると門番は一言「かしこまりました」と答えそのまま橋の方へと足を進めていった。そして、僕らもそれに続くように城の中へと歩いていった。
ただ、アトラさんの奇妙で不思議な笑みだけが心に残ったまま…………




