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理の継承者  作者: 鈴本 流幸
第六章
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届かぬ物資ー相対ー

「あれの相手も私がするから、彼らの元に戻っていてくれないか?」


 支配人は強面の男性にお願いすると、強面の男性は一瞬先ほどの支配人の戦いを思い浮かべ、

 何も言わずに一つ頷き、槍の男性たちの元に戻っていく。

 強面の男性が戻るのと同時に、支配人は太腕の魔人の元に行く。

 彼我の距離が近づくにつれ、土煙で見えなかった部分が見えてきた。

 その見えなかった部分が見えてきたことにより、支配人の顔が徐々に怒りに染まっていく。

 支配人の間合いの手前で止まると、太腕の魔人に声をかける。


「おい。お前が足蹴にしているやつはお前の仲間じゃないのか?」


 太腕の魔人の足元を見ると、先程まで支配人たちが戦っていた魔人の腹部が陥没するほど踏み抜かれていた。

 支配人も避けなければ同じ末路を辿ったかと思うとゾッとするが、今は怒りが勝っているため恐怖の感情は抱くことは無かった。


「あぁん?『俺に任せろ』と大見栄を切って、先に行ったくせにこのザマだ。こんなやつはな……」


 太腕の魔人は魔人の腹部から足を退け、腕を振り上げ、メキメキと音が鳴るほど握った拳を振り下ろした。

 先ほど彼が降ってきたときと負けずとも劣らない轟音が響き渡る。

 今度は吹き飛ばされないよう、支配人は腕で顔を庇いながらその場に留まる。

 土煙が晴れると横たわっていた魔人の形跡が全く残っておらず。


「仲魔でもなんでもねーよ、ただのゴミだ」


 ゲラゲラと笑う太腕の魔人だけが堂々と立っていた。

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