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理の継承者  作者: 鈴本 流幸
第六章
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届かぬ物資ー腕ー

 ゲラゲラと笑う太腕の魔人を見て、支配人の怒りは限界を迎え、静かな怒りとなって解き放つ。


「汚ねえ顔で笑ってんじゃねぇ……」

「あぁん?何か言ったか?」

「てめぇみたいなクズ野郎は反吐が出るから、容赦なくぶち倒すって言ったんだよ!」


 言うなり支配人は刺突剣を抜きながら太腕の魔人に迫る。


「奇遇だな」


 支配人が迫る中、太腕の魔人はニヤリと笑いながら言う。


「俺も弱いくせに威勢だけがいい奴が大っキライだからなぁ……手加減なしで痛ぶってやるぜ。……いや、手加減しねーとすぐに死んじまうか」


 再度ゲラゲラと笑う太腕の魔人だが、彼の笑い声は今の支配人には届かない。

 支配人の間合いに入ると刺突剣を突き出す。最初の狙いは真っ向勝負の心臓部。


「しっ!!」

「おーっと……!」


 支配人のこの一撃は太腕の魔人の片腕で防がれてしまう。

 渾身の一撃ではあったが、支配人は攻撃の手を止めず刺突剣の連撃を太腕の魔人にあびせる。

 しかし結果は先ほどと同じく「余裕をもって」片腕で防がれた。


「お前が何度も『腕』で防ぐというなら……貫くまで何度も攻撃するだけだっ!」

「『腕』?……あぁそうか、お前はやっぱり威勢だけのザコってことか」


 ——良く見ると腕ではなく……腕に接する前で刺突剣の切先は止められていた。


 そう、太腕の魔人は()()()()()()()()だった。

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