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俺とお前(ら)の壊れた青春  作者: 井石知将
プライド
16/20

一閃と一戦

「どぉした?それでもアイツを倒した男か?」

圧倒的。それがピッタリの言葉だった。涼は力の差と言うのを何年かぶりに思い出した。

「星屑くん、一体どうしちゃったの?」

月美のその言葉はコウにも聞こえたらしい。

「そうでもないみたいだぞ。」

「え?」

「よーく見てみろ。あいつ……隠してるが肩で息をしてるぞ。」

みんな星屑を見る。確かに肩で息をしてる状態だ。

フラフラとふらつくとボソっと言った。

「悪い……た……ぶん……………次………でげんか……いだ…。」


<んなことない!助かったよ……本当に>


「戻ったら……かな………り……きついと…………思う……………。」


<いいんだ……俺はどうなっても………。>


「なら……いいん……だ……がな……。」

その時、腕抑えてうずくまっていた涼が立ち上がった。

「仕方ない…あまり使いたくなかったが…………全員!頭下げてろ!」

腕を上に上げる。

「こいつはとっておきなんだ……なにせ…。」

大桃は呟いた。

「涼様の、"弓"が発動する………。」

涼はニヤッと笑うと腕を下ろしながら言った。

「ここら一帯、大惨事だからな!」

まずい!

真っ先にそう感じたのはコウだ。

「上を見ろ!あれがあいつのとっておきだ!」

上?都伝部の皆は上を見た。その光景に息が止まった。

「んなぁぁぁぁああああ!!」

光の塊とでも言うべきだろうか?光が空から一直線にこっちに向かって落ちてくる。

それもとんでもないスピードで………。

「ハハハハハァァハハァア!どうする?後ろのお前の仲間を見捨てればお前は助かるぞ?」

見殺しにしろ、ってか?

「クッソ……クッソ……。」

もう、やるしかない………!

反転(リバース)崩壊(ゼロ)重力(グラビティ)集中(アウト)。」

「何する気?星屑くん?」

「クッソォォォォオ、ウラァァァアアア!」

光に向かってジャンプした。人間とは思えない勢いで。全力で。本気で。

もう体がおかしくなりそうなのは分かってる!届けぇ!

たった一つの光に手を伸ばしても普通(・・・)は届かない………でも!それでも、人は手を伸ばすんだ!大切な何かを助けるため、それは人によって違うかも知れない。金とか、家族とか、自分とか、恋人とか、色々ある。

それでもみんな何かに手を伸ばすんだ!

元の人格のアイツならこうするはずだから!

反転(リバース)崩壊(ゼロ)衝撃(インパクト)集中(アウト)!」

あと少し…………。

「届け………」

呟いた。

それが永遠に届いたのかもしれない。気付けば永遠は叫んでた。

「加那太……行って……!」

その一言でみんなが分かった。

星屑は今まで、自分達を助けるために、いつも耐えて来たこと。

例えば、村雨の時。

行かない。と言う選択肢もあった。でもそんなことしなかった。

もし星屑が行かなければ、大変なことになっていたはずだ。

今回も結局、星屑一人で片付けるつもりだった。

星屑がいきなり下に飛び降りたのは、好戦的だからじゃない。

もしあのまま()が上にいたら、みんなまで危険な目にあっていたかも知れない。

そうなことを、やっと分かった。

「行っけーーーーホッシー!」

ハイジョが叫んだ。

「がんばって下さい!星屑さん!」

今度は四宮先輩。

「ぶっ飛ばせ!星屑!」

三浦先輩。

「とことんやってやれ。星屑。」

鍵矢先輩。

「やれ!星屑!」

村雨。

「星屑くん……負けるなぁぁぁああ!」

月美。

「加那太、あと少しよ。」

永遠。

「届けぇぇぇぇええええええええ!!!」

星屑(ジブン)

ここで届かなきゃ男じゃねぇ!


<行け!お前の力で、みんなを救え!>


「了…………解!!!」

光に手が当たり、もの凄い衝撃が星屑(ジブン)を襲った。

「ぐぅ……アアァァアアア!アッ……グフッ……るぁぁぁああああ!」

とんでもなく痛え!でもこれが、アイツの望むことなら!

それを見ていたコウは舌打ちをした。

「あの馬鹿!……死ぬ気じゃねぇだろうな?」

フゥ、と大きくため息をつく。

「っしゃあねぇなぁ……援護射撃だ。」

次元(ディメンション)輪廻(ループ)

地面に向かって撃った弾丸はその()を通り、星屑(ジブン)の目の前に現れた。

光の塊に当たり、威力を少し、消す。

「サンキュー!コウ先生!」

声にならない叫びをあげ、突き進むのは光を消す道。それが例え、無理があるとしても、力を貰い、誇りを握り、ただただ、希望を求める。

「それがこの……生き方だぁあ!」

風船が弾ける音。

ガラスが割れる音。

爆発する音。

全ての中間とも言える音が響いた。

中々前に進めることが出来ません………

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