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メインストリート
「ぜぇっ……さすがにこんな広い街を何往復もするのは疲れるぜ…」
テロリストの首謀者がメインストリートにいると分かった俺は全力疾走…とまではいかないが、頑張って走って戻ってきていた。
実は走ったりするのはあまり得意ではない。
魔王モードの時は身体強化魔法を常時使用することで補っていたが、現在はそれも不可能である。
「すいませんすいませんちょっと道を開けて下さいねぇ」
俺はユグドラシルの下に集まっている人々の間を通り抜けて広場に出ようとする。
首謀者は状況を確認しやすい広場周辺にいると思ったからだ。
が、人々はパニック状況下にあるため、なかなか通り抜けることができない。
「ふごっ!今めっちゃ柔らかいのに……!すいませんすいません!」
「きゃっ!?あ、あれ?アクセル君?」
俺が通り抜けようとして強引に進もうとしたところ、手が何か柔らかいモノに触ってしまったので謝っていると知ってる人の声がした。
「んん?もしかしてこの触り心地は……」
「ちょっと!分かってるならやめなさい!」
「いやぁ、意外と大きいんですね先生」
「パッドが入ってるだけです!」
「……詐欺だ」
俺が誤って触ってしまったのはまさかの知り合い、担任の先生だった。
「ちゃんとシルヴィア=ローゼンブルグ(24)っていう名前があります!
ってなんで(24)ってついてるの!?」
「多分年齢だと思われます」
「嘘っ!? せっかく二十代前半(自称Cカップ)で済ましてきたのにこれじゃその努力が!
って何でバストサイズまで!?
しかも自称だし!」
「すいません取り敢えず通して貰っても良いですか」
「あ、はい」
先生の年齢と名前(追加でバストサイズ)の紹介が終わったので俺は先生を放置して再び広場へと進む。
てか何で先生が出てきたんだ?
もしかしてただのネタキャラ?
なら胸(自称Cカップ)を触れたのはラッキーハプニングとして扱おう、うん。
エレナ(おそらくGカップはある)やミイ(絶対にBカップもない)にバレたら何言われるか分かんねぇ。
エレナでかすぎワロタ。




