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箱庭ドールの遊戯  作者: 古宮ふえ
第一章
8/9

廃れていく

二話更新です!

『いったい、どこでまちがえたのだろうか。私は何がいけなかったのか、わからない。女の子を好きになることを罪というのなら、私はどう生きればいい?恋愛を自由できないまま、私は独り寂しく死ねばいいのか?どうしてだろう。どこが、いけないの。私の、どこが……!

八ヶ月前、愛香という女の子に告白した。1年以上前からの片思いでだったが、告白の結果は見事惨敗。それだけならよかった。でも、愛香はそれを周りに言いふらした。それで、私は周りから敬遠され、疎まれ、いじめられるようになった。先生も見て見ぬふり。親はダブル不倫でのことなんか眼中になかった。私は、好きな子に好きと伝えただけなのに。何がいけないというのだろう。どうして、私はこんな目にあっているのだろう。学校も生活も全て嫌になった。自殺しようと思っても、表面上だけの人間共に止められてしまった。だから、このゲームに参加しました。』


開いた紙束の中はこう書いてあった。……まったく、残酷な世の中だ。恋愛すら自由にできないなんて。確かに、自殺志願者……だったな。穫盧のいった通りだった。


「……なんか、締まんないね」


紙束を閉じ手に抱えたまま、ふとそう口にしてみた。


「そう?」

「あはは。穫盧ー。莱猫は、初めてなんだよ。ちょっと刺激があるとか、ね?」


穫盧の素っ気ない返答に、数来がすかさず返す。一人死んだら、参加動機を読む。このゲームはそういうシステムなのか。少し、糖のグループの二人は、経験が薄いのか、糖の死体を見て顔を引きづらせている……が、特に泣くわけでもない。ここに居るメンツは大丈夫だが、御酒によると精神的におかしくなって、途中で自害する子もいるらしい。


「まったく。恋愛か。最近、こういう子多いんだよね。前のゲームでもいたし」

「本当にねー」


御酒が、横髪をくるくるとさせながら、数来がポニーテールを括りながら話している。


「にしても、数来度胸あるね。怖くなかった?改造する時」


御酒が、どこから出したのか、手持ち鏡とくしを取り出し前髪を整えながら数来に問う。


「うーん、怖かったけどさ。こんな時のためって思ったら、案外行けたかなー」

「そうなんだ」


数来は、ポニーテールを括り終わると、そっと糖の遺体に近付いた。そして、左足を糖の血液で浸った床につけながら、手を合わせ目を閉じていた。


「なにしてるの?」


紙束をくるくるとして棒にして遊んでいた穫盧が、出来上がった棒を振り回しながら、数来に問う。


「ん?あー、これ?いつもやってるんだよね。誰か死んだら、供養してんの。ここで死んだ奴はだいたい家庭事情終わってるから。誰にも供養されないかよりは、私だけでもやろうかと」


数来は、そっと立ち上がると糖の遺体に目を向けながら言った。


◇◆◇ ◆◇◆


その後は、二人は一度教室に戻り、報告書を書くらしい。理科室にいた全員を殺すのもありだが、デスゲームの暗黙のルールというものがあり、一週間に一人しか死亡してはいけないらしい。ちなみに、これは御酒から聞いた。

……店主め。メールで教えといて欲しい。そんなことを思いながら、私たちは二人に別れを告げ、理科室をあとにした。


「ねえ、次どこ行く?」


人が死んで、自分も皮膚がただれ、肉がえぐれている状態なのにも関わらず、数来は呑気にそんなことを聞いてきた。


「んー。数来って、教科で言うと何が好き?」


どうやら、気にしているのは私だけのようで。穫盧も、そんなことお構い無しに普通に話している。


「あ、家庭科。うん、家庭科が好き」


あまり好きな教科がないのか、少し曖昧な返答をする数来。


「ふーん。じゃあ次家庭科室行こうよ」


自分から、聞いたくせにあまり興味が無さそうに穫盧は返す。


ポッポっと血が滴る音と、コツコツと歩く音が、静まり返った廊下にただただ響いた。

最後まで読んでいただきありがとうございます!そして、すみません!またまた、発熱で投稿できませんでした。次回投稿は、健康であれば、3月21日です!

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