表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説作家の冒険者生活  作者: 才練人
〜魔術師は何故か俺を選んだ〜 第3章 冒険者の交流

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/56

第19話 相棒

「はい。

 今回の報酬金になります」


 ゴブリンとボスゴブリンを討伐したことによって、

 三千デラルを受け取った。


「おおっ」

「……すまない。

 千デラルは銅デラルに変えてくれ」

「わかりました」


 そして、サイレンの要望によって、

 大きい銅貨二枚と交換された。


「……練人がボスゴブリンを倒したからな。

 今回は半分だ」

「サイレンがシャイニング・バーニングを使ってくれたから、

 楽に倒せたんや」

「……練人の原初魔法もえげつなかったが合理的だった。

 ボスゴブリンに一歩も引かずに戦っていた」

「まあ、互いに褒め合うのは照れくさいから、

 終わりにするか」

「……ああ」

「……ちなみに馬っていくらなんや?」

「……競走馬で一頭百万デラル。

 普通の馬でも数万デラルになるな」

「……自分達の馬車は現実やない?」

「……乗馬経験は?」

「あるわけない」

「……私も万能ではない」

「ですよね~」


 やはり馬車での旅は現実的ではないか。


「……魔獣使いもいる。

 魔獣使いを勧誘していて、

 キャラバンなどを単品で買えば乗せて行ける」

「……魔獣が仲間になりたそうな目で、

 見るってことはあるんか?」

「……あるが滅多にはない。

 友好的な魔獣も存在するが、

 基本的に群れで動く上に自然に慣れている。

 よほど魔獣と信頼関係を結ばないと成功しないだろうな」

「さよか」

「……ついでに言えばギルドに許可を貰えないと、

 所有することすらできない魔獣もいる」

「希少種とか?」

「……正解だ。

 犬型、猫型、鳥型などはギルドに報告すれば、

 簡単に許可は貰えるが、家畜種は資格がなければ所有もできない」

「なるほど。

 ペットは報告すれば、

 家畜は許可があればやな」

「……被害が出れば基本的には討伐だ」

「……金持ちの道楽で捕まえてこいって言う依頼はあるんか?」

「……ある」

「せやろうな……

 ペット種がおるってことは売る店もあるんか?」

「……あるが、売るとなるとギルドの許可もいる。

 定期的にギルド職員がランダムで監査しに来るから、

 虐待だったり違法種を売っていれば逮捕されるな」

「しっかりしとるわ」


 そうしないと乱獲されてしまうからしょうがない。


「ほんなら捕獲する道具あるんか?」

「……ある。

 強力な麻酔薬を使って抵抗できないようにすることもある。

 私の魔法にも魔獣を拘束させるの魔法がある」

「へぇ……

 素材を手に入れるために、

 魔獣を捕獲することもある?」

「……ある。

 素材が手に入ることもあれば、

 研究所から資金を優遇してもらえることもある」

「なるほどな」

「よっ!

 お話はいいか?

 お二人さん」

「ん?」


 話が一通り終えると盗賊風の男が話しかけてきた。


「聞いたぜ、儲かってるじゃねえか!」

「初めまして?

 俺は練人」

「……サイレン・マジャン」

「ギシシシ!

 俺は《クリフ・スコーピオン》!

 見ての通り盗賊だ。

 安心しろ、俺が盗むのは魔獣くらいだからな」

「盗賊なんやな、よろしゅうお願いします」

「結構、礼儀正しいじゃねえか!

 お前達、最近名を上げているからな!

 色んな魔獣を倒しているし!」

「サイレンのおかげやわ、俺はまだまだ」

「まあ、向こうに来て話をしようぜ」

「……わかった」


 サイレンはすんなりと席に座った。

 俺もサイレンの隣に座る。


「んで何を頼む?

 あっ、姉ちゃん!

 俺は肉とエールね!」

「……私は川魚定食」

「……サイレンちゃん、渋いね」

「……?

 そうか?」

「せやったら、

 俺は魚の煮物で」

「まあいいか」


 しばらくして俺達の前に料理が届けられた。


「「いただきます」」

「お二人さん、本当に行儀いいね」


 クリフは注文した料理を食べる。


「そういえば、クリフさん、盗賊なんやな?」

「そうだぜ」

「盗賊って何の能力があるのか教えて欲しいんやが」.

「盗賊のか?

 ただで教えるのはもったいねえな」


 クリフは言ってからニヤニヤと俺を見て笑っている。

 サイレンを見ていないから嫌な類のお願いではなさそうだ。


「エール一杯で教えてやろう」

「二杯で。

 すんませーん、エール二杯追加で」


 ウェイトレスに注文した。

 まさか、すぐに躊躇いもなく注文するから、

 クリフはもちろんサイレンもポカンとしていた。


「は、はええな……

 んなに盗賊になりたかったとか?」

「そうやないけど、知りたかったからな。

 俺にとっては願ったり叶ったりなんや」

「まあ、約束通り話してやるよ」


 そして、クリフさんは盗賊について教えてくれた。

 盗賊は密偵ともいい、

 ダンジョン探索や罠解除、

 鍵の解錠などを専門としている。

 故にダンジョンでは重宝され、素早さと器用さも売りである。

 ただし、戦闘は戦士や魔術師と比べると、

 地味で対人なら問題なく戦えるが、

 魔獣と戦うとなるとサポートに回りやすい。

 だから、盗賊は基本、戦闘ができる者と組むことが多い。


「ふむふむ。

 なるほどのぅ〜」

「……熱心にメモをするな〜。

 メモは服から出したか?」

「……他に聞きたい奴はいないか?」

「はっ?」

「……せやな~。

 防御が得意な奴や格闘で戦う奴にも聞きたいわ。

 今後のために聞いておきたいわ」

「……のようだ。

 ……今日は練人が奢る日のようだ。

 ……練人の質問に答えれば奢ってもらえる。

 ただし、調子に乗って限界まで飲むは禁止だ」


 サイレンが宣言した。


「……練人の望みそうな展開にしたがいいか?」

「……おおきに、サイレン」

「……何。

 練人の意図はわかったからな」

「……意図?

 何だ?」

「おい、坊主!

 本当だろうな?

 酒を奢ってくれるのは?」

「わ、私も!」


 手を上げた者は如何にも重厚装備をした戦士や、

 稽古着を着た格闘家だった。


「……ああ、奢るから教えてくれへんか?」


 すると、二人とも質問に答えてくれた。

 俺は熱心にメモに書いた。


「……アンタの相棒、変な奴だな」

「……相棒……

 ……相棒か」

「ん?」

「……そうだな。

 私の相棒は変な奴だが、面白い奴だ」

「……確かに面白いかもな。

 他の冒険者のできることを、

 熱心に、

 真剣に楽しそうにメモする奴はな」

「……私と同じ、体験したい好奇心が強い奴だ」


 サイレンの声は聞こえたが、

 俺は構わずメモをした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ