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いざ人里へ!(2)

初めて訪れたそこは、思っていたよりも大きな里だった。


モンスターからの襲撃を防ぐためだろうか、里の周りは木の塀で囲まれており人の出入りも管理されているようであった。

現に里の入り口に門番のような人間が2人ほど立っており、里に訪れた人間の様子を観察している。どうやらあの男達に認められないと、門を開いてくれないようであった。


数人並んでいるな…。どれ、見える範囲で里を観察してみるとするか。


ドラゴニカは外套を少し上げ、目を凝らす。

すると、木の塀で見えないはずの里の様子が浮かび上がってきた。

これはドラゴニカが有している能力の1つ。

意識して目を凝らすと、透視することができるという敵の陣地を把握したい時などに利用できる便利な能力だ。

目に関する能力は他にもいくつかあるが、これはなかなか重宝している。


さてさて、せっかくなので見させてもらおう。


透視してみると、どうやら塀の近くにはこれまた木で作られたやぐらが建てられているようだった。


ふむ、あそこでモンスターの襲撃がないか見張りをしているのだな。

門番だけでなく、高台からも見張りをしている…。なかなか準備周到というか。

まぁ、魔界ではないにしろモンスターは至る所に生息しているからな。用心に越したことはない。



「主人…?」



「いや。なんでもない。それよりもアガルス。くれぐれも先走るような行動は慎め。よいか。なにがあってもだ。」



「はっ。この不肖アガルス。主人の命とあらば如何様にも!」


膝をつこうとするアガルスを慌てて止める。

こう言うのを自重してもらわないとな…。変に目立ってしまう。

行動にも気をつけるよう伝え、私達も門番の元へと向かう。


近づいてみると、里に設置してある扉は意外と大きいものであった。

有事の際にはすぐに閉じれるように工夫されているようだ。

感心して見ていると



「なんだ嬢ちゃん!この里にきたのは初めてか?」


門番の男が笑いながら話しかけてきた。



「あぁ。中々の大きさに驚いてしまった。」


「そうだろう!ここ[ツクモ]はこの辺りでもそこそこの大きさを誇る里!

しかもこの前、勇者が覚醒した今話題の場所なんだぜ!」



ツクモ…。地図でも見ていて思ったが、この世界の里や街の名前はどこか日本っぽい。

人の名前は洋風なのにな…。


「嬢ちゃんもあれか?勇者を見に来たのか?」


門番の男がそんな質問を投げかけてきた。

あながち間違いではないので、言いどもる。



「いえ。我らは旅をするもの。日もくれるので、今回はここで宿を取ろうと立ち寄ったところです。」


私の代わりにアガルスが答える。

言いどもったことは門番にはバレていないようで、彼らは人の良さそうな笑顔を浮かべ、オススメの料理や、宿を紹介してくれた。


「…アガルス。先程はすまなかったな。ありがとう。」




「いえ。主人の為に最善を尽くすのは臣下の勤め。あれしきの事、礼を言われるほどのことではございません。」



彼はそう言うとニッコリと笑う。

本当によくできた男だ。時々、壊れたようにドラゴニカを崇拝するのが玉に傷だが…。



「…それにしても、意外とすんなり入れたな。」



あそこまで厳重に管理しているわりには、それほど人を警戒していないようにも思う。

外から見たときは、櫓や門兵と備えがされていると感じたが…



「勇者の出現もありますし、何よりここは我らの国と近いといっても、戦火には巻き込まれていませんからね。

我らの敵は王都。ここは王都から遠く離れておりますゆえ、魔族との争いも何処か夢物語なのでしょう。」




「ふむ。そういうものなのか?」




「そういうものです。」

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