表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラスごと異世界転移した俺のハズレスキル『堕落』、実は最強の能力だった。すべてを奪われた俺は、ありえた自分となって復讐する  作者: 黴男
第二章:ハイブ拡大編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

55/64

053-小競り合い

戦闘はあっけない物だった。

まあ、当然と言えば当然だが......

ネットワークからの知識によれば、魔物は迷宮の入り口で討伐されるのがその殆どだ。

漏れた奴らは周辺に散らばり、繁殖する事もあれば都市を襲って討伐されることもある。

繁殖したとしても、奴等の人間への敵意は変わらない。

いつかは都市を襲い、そして殺し、殺される。


「不毛な奴らだな」

「ちょっと数が多いね、どうするの?」

「お前は見ていろ、俺が仕留める。――――〈堕落(フォールンダウン)〉」


ハイブ化した白石のスキルはより強力になった。

その名は「〈氷河圏(アイスエイジ)〉」。

ただ、強力過ぎて周囲も巻き込む点には変化がない。

それどころか任意で範囲もかなり広められるようになったからな、あいつら相手に使うスキルではない。


「五体カ、多イナ」


クマと鳥の合体みたいな魔物を前にして、俺は呟く。

正直、俺よりも後ろに関心があるみたいだな。

あっちの方が人間が多いから、一人の俺なら五匹では取り分が足りないと言いたげだ。

舐められたもんだ。

まあ、実際そうだよな。

人は弱い、俺だってそうだったんだ。

今だって別に最強になった気はしない。


「ダカラコソ、ダ」


暴れられる相手には、強気になって行かないといけないよな。

俺は一気に距離を詰める。

驚異的な身体能力に、自分でも驚く。

驚いたとして、問題にはならない。


「マズハ一体」


要するに、俺が速いから多少驚いても問題ないのだ。

相手が反応する前に動けるから、ちょっとよそ見しても何とかなる。


「オラァ!!」


右腕が裂け、無数の亀裂が生まれる。

その間から引きずりだした毒の触手を、そのままの勢いで魔物にぶっ刺した。

今回は〈侵蝕堕落(フォールンダウン)〉は使わない。

理由は単純だよな?


「ギギャアア...」

「恨ミハ無イガ、悪イナ」


ベノムドミネーターの毒はどれも直接の致死性は無い。

今打ち込んだ壊死毒も同じで、血の通った部分を全て急速に風化させていくだけだ。

部位を切り落とせば一応は止まる。


「ドウシタ? 怖イノカ?」

「ギギァア!!」

「ギラァ!」

「ギギィ!!」


悶死した一体を眺めていた四体が、一斉に襲い掛かって来る。

ようやく敵として認識してもらえたらしい。

嬉しい限りだ。


「嬉シイガ....ナラバ塩試合ト行カセテ貰ウ!」


全身の亀裂を開放しての、毒の爆発。

毒の種類は壊死毒だ。

後ろにハイブ共がいるのに、醜態は見せられない。


「ギギャアッ!?」

「ギョ!?」

「ギアア!」

「ギゥ..!」


かなり無法だと、自分でも思う。

至近距離では回避できない、粘膜に接触した瞬間にアウトの毒だからな。

射程は短いんだがな...。 なにせ肉体の中でないとすぐに劣化してしまう。

毒とは言いつつ、ウイルスみたいな感じだ。


「サラバダ」


俺は溶けていく四体の魔物を見送った。

ああ、これで最強じゃないは最強に失礼だな。

文字通り、俺は最強だ。

俺じゃなくて、俺の毒が、だが。


「馬車ヲ動カセ! 日没マデニハ次ノ村ヘ着クンダ!」

「ハイ!」


先頭のハイブに命じ、俺は一人で白石の元に戻る。


「かっこよかったよ」

「世辞はいい」


馬車に乗り込むと、すぐに車列が動き出す。

こんな所で手間取っている場合ではない。

スローマからあいつらが発つ前に、こちらも着かなければチャンスを逃してしまうからな。


↓小説家になろう 勝手にランキング投票お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ