表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラスごと異世界転移した俺のハズレスキル『堕落』、実は最強の能力だった。すべてを奪われた俺は、ありえた自分となって復讐する  作者: 黴男
第一章:シーアルーン陥落編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/64

041-バケーション

都市は一気に慌ただしくなった。

メリジューヌ達が姿を現して、人間を襲ったからだろうな。

そのうち一人にわざと見せた大型蟲の群れが功を奏し、大規模な魔物の襲撃というストーリーが出来上がった。

もともと迷宮攻略でピリピリしていたせいで、疑問もなくこれは受け入れられた。

そして俺の方も、攻略へ向けての準備は既にあと一歩というところまで進んでいた。

メリジューヌ達が都市の地下の岩盤を掘り進め、貫通。

都市の地下水路に沿ってアボミネーション・ハイブの前線ハイブを形成した。

この都市の地下は既に占領下にあり、いつでも戦闘の準備は出来ている。


「ソウカ。分カッタ」


俺はベッドの上で報告を受け取る。

報告を聞くだけならいいんだが、指示する時はこの姿でないと送信ができないのが不便だな。

周囲にハイブ生物がいれば楽なんだが、街の中で大っぴらに〈侵蝕堕落(フォールンダウン)〉を使うわけにもいかない。

ここはそこそこいい宿なので、防音はバッチリだ。

大いに利用させていただくとしよう。


「戦線ヲ人間軍ノ展開ニ応ジテ下ゲ、交戦ヲ回避シツツフェイントヲ入レロ」


要は、睨み合いを演出する。

そして、油断したなら小競り合いに持ち込んで引き下がる。

こうすることで、防衛隊を都市から引き剥がすことができる。

ついでに、白石も。

あいつが防衛に出てこないわけはないし、ここの奴らに利用されないはずがない。


「強イ人間ガ現レタナラ、命令ヲ無視シテ退ケ。情報ヲ持チ帰レ」


ついでに指示を出しておく。

魔物にとっての牙城なら、白石の他にもヤバいのがいる可能性はある。

その場合はすぐに退かせる予定だ。


「オ前達ノ目的ハ、都市攻撃ノ陽動ニ過ギナイ。目的ヲ違エルナ」


さらに指示を飛ばす。

ハイブ生物はほぼ命令違反をしないと断言できそうだが、釘は刺しておかないとな。

俺の主目的はあくまで都市の完全占拠にあり、ぶっちゃけ白石達はどうでもいい。

興味がないといえば嘘になる。

だけど、主目的ではない。


「デハ、引キ続キ頼ム」


俺はそう命じて、堕落を解いた。

解いた瞬間、お腹が減ってくる。

どういう原理かは知らないが、堕落使用中は腹が減らないんだよな。


「いつまで食えるかわからないしな、食っておくか」


俺は外へ出る準備を整える。

この間の夜に食った串焼き、結構美味かった。

久々の飯だったからというのもあるが...

あれにパンと豆のスープでも買っておけば、夕飯には十分なはずだ。


「...」


宿は高台にあるので、ここから街を見下ろすことができる。

城壁まではっきりと見え、その向こうに蟲の大群がいるのも見える。

今からこの都市を陥す。

そう考えても、俺の心には何も生まれなかった。

高揚も、悲観も、同情でさえ湧かなかった。

実感がないわけではない。

ただ...こんな言い方はないかもしれないが、淡々としている。

何も感じない。

この気持ちは衝動や感情から切り離されて俺を律している、そんな気がした。

さて、地下のハイブの準備は出来たし、直ぐに第二次作戦へと移ろう。

それまでの余暇を、俺は楽しむこととした。


↓小説家になろう 勝手にランキング投票お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ