表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラスごと異世界転移した俺のハズレスキル『堕落』、実は最強の能力だった。すべてを奪われた俺は、ありえた自分となって復讐する  作者: 黴男
序章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/64

003-ゴミスキル

検査が始まった。

まず、最初の三人。

青木悠真(あおき ゆうま)浅倉美月(あさくら みつき)天野颯(あまの はやて)

三人が得たのは、

重力(グラビティ・)支配ルーラー〉、〈聖域展開サンクチュアリ・ベース〉、〈瞬間加速(フェイズ・クイック)〉。

重力を自由に操作、結界で敵を退けつつ味方を強化、一瞬だけ超加速(重ね掛け可能)といったチート揃いだった。

何だよそれ、空に浮くとか反則だろ。


「〈万能治癒(パナシア)〉....すごい、私、誰でも何でも治せるんだって!」

「やったね」


その後も、チートスキルの羅列が続く。

未来視(クレア・ボヤンス)〉に〈鋼身化(スチール・ボディ)〉、そして〈万能治癒(パナシア)〉だ。

数秒の先を読む能力に、自分の体が金属になるスキル、欠損だろうが精神の病気だろうが治せる?

もう何でもいいじゃないか。

俺が何の能力を獲得したとして、注目を浴びるのは無理だ。


「オイ、俺〈勇者〉だってよ!」

「おお、勇者様が勇者のスキルを....何と素晴らしい....」


そして、内田湊....俺をイジメていた一人が、勇者のスキルを得ていたのを見た。

くそっ、この世は全然平等じゃない。

それでも、唯一仲がマシな大西が〈武器創造(クリエイト・ウェポン)〉なるスキルを得ていたので嬉しくはあった。

俺もああいう、ちょっと便利なくらいのスキルがあれば.....


「君、前へ」

「あ、ハイ」


俺の番になった。

それまで今か今かと待ち望んでいた皆が、一斉に視線を逸らすのが見ていなくても分かった。

誰も俺に興味がないので、俺が何を得ようと関係ないんだろう。


「手をかざしてください、そう、ゆっくりと」


俺は水晶に手をかざす。

すると、手から何かが出て、それが水晶に吸い込まれた。


「――――ッ」

「取り乱さないでください、すぐに分かります」


水晶から何かが噴き出して、それが俺を僅かに覆う。

その瞬間、俺は自分の得たスキルを理解した。


堕落(フォールンダウン)

自身を闇の力で堕落させ、暫くの間少しだけ強くなる。


「.....は?」


それだけ?

頭が真っ白になる。

困惑を表に出してはいけない、またイジられる。


「.....すみません、何でもありませんでした」

「そうですか....まあ、そういう事もあります」


毒にも薬にもならない言葉を背に受けて、俺は神殿の暗がりに身を隠す。

何度確認しても、結果は変わらない。

俺のスキルは、単なる自己強化...

「少しだけ」って何だよ?

それでも、〈武器創造〉なんかと組み合わせれば全然死なないスキルではあった。

それでも.....

それでも............


「俺様は〈雷帝(サンダー・ルーラー)〉だ!」

「かっこ悪」

「何だと!」

「あたしの方がかっこいいけど? 〈絶対(ガーディアン・)防壁(ソウル)〉? だって」


あいつらが。

俺がいじめられていても知りもせず、のうのうと勢力圏を作り上げて人生を謳歌するあいつらだけが、

どうして。


「私のスキル、〈天使(サモン・)降臨(アークエンジェル)〉みたい、イケメンかな?」

「使ってみればいいんじゃね?」

「あっ、イケメンだ!」


どうして、俺のスキルはあんな風に。

分かりやすく強くないんだ?

クラス全員の検査が終わって、分かった。

俺のスキルは、この中で一番地味だ。

きっと、イジられなかっただけ幸運なんだろうな。

恥晒しもいい所だから。


↓小説家になろう 勝手にランキング投票お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ