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働きに行く前までに、新しいギルドに加入したいと思い、それまでの期間をダラダラと過ごすことに。
私は今までは中級ギルドの上ら辺にいたから、始まりの町なんて本当に久しぶりに訪れる。
町などの外観は全く変わっていないけど、雰囲気がどことなく変化している気がする。
雰囲気を知るなら「ギルド案内所」「商業案内所」または「酒場」と決まっている。
だが、初級からかなりレベルが離れた中級の私にはギルド案内所に用はない。商業案内所も然りだ。
ということでゲームを始めた頃よくお世話になった酒場に足を向ける。
入ると、ビールジョッキが飛んでくるし、焼き鳥の串も飛んでくる。
この酒場はこんなに下品だったかしら?
でも、私が知っている頃の酒場より明るくて、活気があって、楽しい雰囲気なのは確かだ。
その「元」はというと・・・・・・・・・・・・。
これでもかってくらいに机に酒瓶やビールジョッキが配置されているテーブルがある。
いや~~すごいわ、昼間っから。ん?そういや~今日は祝日で休みだったか。
だから、昼間っからデロンデロン状態・・・・・・・になってないやんけっ!
どんだけ強いんだよ、こいつら!
私が目を見張るほどの飲酒を行う3人。
彼らのギルド名や職を見ると、彼らは同じギルドメンバーで・・・・・
あ~~~ギルド名はありえない。
職も属性も大体想像はついていたが、3人が3人とも「闇」属性とはかなり偏ったギルドのようだ。
一人は「アサシン」、一人は「シーフ」最後の一人は「ガーディアン」。
てか、アサシンとシーフが「闇」属性なのはわかるけど、ガーディアンが「闇」でいいのかよ!「光」とか「風」とかじゃなくていいのかよ!つか、どんなシールドが張れるんだよ!!
心の中で一人突っ込み、きつい。
疲れた。けど、疲れついでに私のスキル「盗聴」で彼らの会話をキャッチ☆
『もうそろそろいんじゃない?』
『何がっすか?』
『始まりの町を離れるのもさ』
『そうだな。レベル上げも出来なくなってきたし、大した稼ぎにもならなくなったからな』
『確かに。俺たちのランクでは満足いかなくなってますもんね』
『そうそう。それに私たち、始まりの町で手に入れられるスキル全部最終限界突破までしてるじゃない?違うスキルを求めてもいんじゃない?金かけずにさ』
は?全部手に入れてんの?しかも最終限界まで?
まじか!?
『確かに!!!節約しないといけないっすからね~~~酒代のために』
『酒代なのか?装備を新しくしようとは思わないのか?』
『へっ?思わないっす!!だってランクがまだ上がんねーすもん。今のランクから10上がれば考えるっすけど』
『私はこの服飽きたわ。だから違うの着たいのよ。だから早くランク上げたいの!!!』
ガンッ!
机にビールジョッキを叩きつける彼女。そこから飛び散るビールを口の中に納めていく技腕。
酒に対する執念凄すぎ!!
『おいおい、荒れるなよ。こっちでの食事が無駄になる』
『あら、じゃ、現実に戻ってどっか行く?』
『あ、じゃあ姉さんのお薦めのあの店行きましょうよ!!』
『では、もう一回ダンジョンを攻略してからにしよう。ただ、悪いが俺は13時から2時間ほど仕事を片付けなければならないから、17時集合でいいか?』
『あら~お休みの日まで大変ね~。でもそれでいいわ。私も家の事片付けちゃいたいし』
『そっすね。金曜の祝日で良かった~~~。明日遅くまで寝られる~~~』
『土曜日だったそうはいかないものね~~~。日曜日に平日の晩御飯の仕込みとかしないといけないものね~』
『姉さんは弁当もっすね!』
『そうよ~~~。ま、『大黒天様』のおかげで私たちの出費は少なくすんでいるから本当に助かるわね~』
『うっす!!!いつもありがとうございます!!俺たちの『大黒天様』』
『君たち、本当に感謝しているの?』
『『してます、してます』』
そして、3人は席を立つとシュンと消えた。ログアウトしたのだろう。(※ちなみにこの店での支払いは商品が届くごとにするシステムです)
というか、もう一回ダンジョン回る言うてなかったかしら?
数秒前に。
それなのに3人ともログアウトするなんて、数秒前の会話を忘れるくらい飲んでんのかしら?
それよりも3人は、現実世界でも「つるんでいる」とみて間違いない。職場が同じなのか、それとも幼馴染なのか。シーフの男は敬語?と呼べるものを使っていたから、彼が一番下なのだろう。だが、アサシンとガーディアンの年齢差はわからなかった。対等のよう、いや、違うな。シーフも含めて「対等」だった。
そして、ログアウトしたことで戸惑っている「2人」がいることにも気が付いた。
一人が「闇」属性の錬金術師。アビス・コードにも錬金術師はいたが、かなり彼はゴテゴテしていたと思う。理由は爆弾や中和剤などを腰にぶら下げていたからだ。いつ暴発するか心配になるほどだった。
だが、彼は身軽だった。かろうじて錬金術師とわかる身なりだが、本当に錬金術師か?と疑いたくなるほど弱っちい。
もう一人はこちらも「闇」属性の付与術師だ。彼女もまだまだ弱っちい。雰囲気が成りたてです~~と言っている。ま、始まりの町アルアルだな。
だが、二人ともの目は死んでいなかった。焦っているが死んではいない。
一体あの3人組の何を追っているのだろうか。
気になる。でも、彼らに会うことは簡単ではないだろう。
私はこの町の雰囲気を懐かしんだら、すぐに中級の街へ戻る。
ちなみに初級は「町」、中級の中から「街」になる。
さて、感想は・・・・・・・・。
始まりの町、治安良くなってね?
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