表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/66

ギルドの本拠地でアビス・コードのメンバー全員が集まった。

本拠地は、ある程度のギルドになると持つことが許される。許されるというか、稼げば勝手に拠点は購入できるし、建てることもできる。ただし、「金があれば」だ。

このアビス・コードというギルドはそこそこ稼ぎはある。

いや、多分にあるからこうして拠点があるのだが、最近は資金が心許ないらしい。

そう、あまり高額な依頼を受けられなくなったからだ。

理由は単純。

仲間間の連携が上手くいかないから。上手くいかないということは、依頼を失敗すると同義。

最近では達成できないクエストも少なからず出てきたのだ。

拠点は一度買ってしまえば、売りに出さない限りは残るもの。現実と違って、「固定資産税」などの税は一切かからない。ましてや他のギルドに捕られたりすることもない。ギルドの拠点に入れるのは、「ギルドメンバー」のみ。拠点を売ることができるのはギルドマスターのみ、と決まっているのだ。

ちなみに拠点は「一つのギルドが一つの街に拠点を複数個持つことは不可能。つまり、違う街なら拠点を持てる」ということだ。

だけど、私たちのギルドにはそこまでの余裕がない。

それでも拠点はメンバー間の交流を大事にできる適切な場所なのだが、今はそんな雰囲気ではない。

各々が退屈そうにしている。寝ている者、マニキュアを塗る者、本を読む者、実験をする者。そして、拠点には自室が与えられているから、そこに引きこもって出てこない者。

私たちはマスターを入れて7名のギルドだ。

勇者のマスターを筆頭に、魔術師、神官、シーフ、錬金術師、ランサー、そして剣士の私の7名。

属性だって「光」「風」「火」「水」「闇」の5属性が集まる、バランス型のギルドだといえる。

それでも足りないのだ、かつてあった信頼が。

「アビル・コードは今日をもって解散にしたい」

「えっ?」

私はさすがに解散まではないと思っていたのだが、他のメンバーは違ったようだ。

「そろそろ潮時だと思っていた。連携云々よりつまらなくなってきたからな」

「そうよね~。面白みがないのよね、このメンバー」

「このギルドで入手できる素材はほとんど手に入ったし、上級ギルドに移るのもありかな」

「・・・・・・最近現実が忙しいから、そろそろこのゲームから引退しようと思ってたんだよな」

「クエスト以外で会話ねーし、現実世界で集まって飲み会とかねーからつまんねーんだよな、このギルド」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ん?最後のやつ、他のギルドはしているってこと???

それならば確かに私たちは「他人」すぎたのかもしれない。

だけど、イベントの時とか掲示板に書き込んで、お互い情報交換とかしていたのに、それでも足りなかった私たちの絆。

ギルドメンバーは全員35歳を超えている。それを条件にギルドへの加入を許可していたのだ。だから、会話の内容が合わないということもなかった。だが、生活の「ズレ」があったのだ。

そして、ギルドの「あり方」のズレが。

「そうだな・・・・・・・。オフ会とかしたらよかったのかもしれないな。そうしたら仲が深まったのかもしれないな。・・・この拠点は1か月ほど残しておく。各自好きな時に使えばいい。仲間じゃなくても他の事で話し相手になることだってできるどう。ただ、その後は売りに出す。ここの資金は元々俺とアマギで折半したものだ。売れたら俺たち二人で分けるものとする」

「いんじゃないそれで」

「俺もこの町から出るし、それでいいよ」

「俺なんてもう今日が最後のログインかもよ?」

など、皆言いたい放題。だけど、これでいいのかもしれない。



「じゃ、最期にゲーム内で飲みに行きましょう」


続きを楽しみにしてくださる方、面白かったと思われる方は、

下の「☆☆☆☆☆」をポチポチっとお願いいたします。

評価していただけると、

「よっしゃー!書くぞっ!」という活力にものすごく繋がっております!!

リアクションもよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ