次の予定
『2人でなんの話してるんですか!』
『どこ行きたいか佐倉さんに聞いてたんだよ。』
『あれ?2人は?』
『2人が居ると私と佐倉先輩がはしゃげないので、7時にブランコのところ集合って言って紗奈に頼んで別行動にしてもらいました。』
『どう言う事?』
『ふふっ…佐倉先輩…お家ではおこりんぼうなんですか?』
『えっ?あっ…』
顔を赤くして俯く先輩。
『(可愛いな…)』
『私も、紗奈の前では優しいお姉ちゃんだし…実は、先輩に敬語使ってるところ見られるの恥ずかしくて…』
『三浦先輩は一人っ子だからわからないと思いますけど、家族に学校での自分を見られるのって恥ずかしいんですよ?』
『ねぇ先輩。』
『う…うん。』
『そうなんだ。』
『それより、佐倉先輩!どこから行きます?』
『私…焼きそば食べたいな。』
『三浦先輩は?』
『私はお好み焼き。』
『私はたこ焼きも食べたいので、皆んなでシェアしませんか?』
『あっ!それいい!』
『実は私も焼きそば食べたかったんだ!』
『私も。』
『佐倉先輩は?』
『私…マヨネーズ苦手だから…』
『じゃあ、マヨネーズ抜きにしてもらいますね?』
私たちは屋台を巡り、広場にやって来た。
『じゃあ1人3つあげますね。』
『3人で食べるって言ったら『お嬢さん可愛いから』っておまけしてくれたんですよ。』
『(本当は佐倉先輩を見てあの子にって言われたんだけどね。)』
『私もお好み焼き三等分してもらったんだ!』
『私…』
『佐倉先輩、一口もらいますね。』
『(何か足りないような…それにエビがいっぱい…)』
『私もちょうだい。』
『あっ…うん。どうぞ。』
『そう言えば佐倉先輩、浴衣似合ってますよ。』
『あ…ありがと…』
『姫は何着ても可愛いよね。』
『姫?』
『あっ…ま、間違えちゃった。』
『浴衣着たら姫みたいに可愛いよね。っていいたかったんだ。』
『(三浦先輩何やってるんですか!)』
『次、何します?』
『あっ!じゃあ私あれやりたい!』
『くじ引きですか?』
『あれ?みんなやらない。』
『私はあまり…』
『私も…』
『当たったもので今年の夏の運勢を占うんだよ?』
『私…やってみたい…』
『佐倉先輩がやるなら私もやりたいです。』
『よし、決まり!』
私たちはそれぞれくじを引いて一緒に結果を見せ合う事にした。
『じゃあ心の準備は良い?』
『うん。』
『良いですよ。』
『「「せーのっ」」』
『私52番』
『私は103番です。』
『私…2番』
『あっ。私砂遊びセットだ!』
『松井さんのそれは小当たりじゃないかな?私日焼け止めクリーム。当たり寄りのハズレかな?』
『佐倉さんは何当たった?』
『私…花火セット…』
『本当だ。凄い、めっちゃ入ってる!』
『佐倉さん、大当たりだね!』
『う、うん…』
『次何したい?』
『金魚すくいとかどう?』
『金魚はうち持って来るなって言われたので…』
『あ…あのっ!』
『何ですか?佐倉先輩。』
『佐倉さん行きたいところあった?』
首をふる佐倉先輩を見て何か大切な事を言おうとしてる事がわかった。
『遠慮しなくて良いですからね。』
『私だって、遠慮なんてしてほしくないな。』
『うん…』
『松井さんが…砂遊びセット、当たって。』
『三浦さんが、日焼け止めクリーム…当たって、』
『それで…』
『それで…私と、』
『私と…一緒に……』
そのまま佐倉さんは黙って俯いてしまった。
『一緒に?』
『や…やっぱり…何でもない……』
『そっか。じゃあ、松井さん。どこ行く?』
『えっ?』
『あっ…えっと…私?』
『私は…う〜ん…』
『私。三浦先輩と、佐倉先輩と海行きたいな。』
『えっ…』
『え〜松井さんがそれ言うの?』
『えっ!違いました?』
『ち〜が〜う〜よ〜〜』
『私が言いたかったのに〜』
『私は佐倉さんから誘われたいな〜』
『私もです。さっき言いかけた続きが聞きたいです。』
『えっと…その…』
『3人で…海に行って…一緒にこの花火してくれませんか?』
『花火?良いんですか?』
『うん…』
『でも、海で花火は禁止されてる場所が多いんだよ。』
『水だって持って帰らないといけないし…』
『そうなんだ…』
『松井さん、佐倉さん。よ…良かったら…海行ってそのあと、う、うちで花火やって…お…お泊まり…しない?』
『お泊まり?』
『先輩、それって…(佐倉先輩が危ないんじゃ…)』
『ち、違う、今回は…その…佐倉さんの悲しい顔みたら…それが一番良いんじゃないかって…』
『近所の人には私が事前に言っておくし…私だって、一回くらいはそういう…お泊まりとかしてみたかったんだ…』
『私は良いですけど…』
『私も…お母さんにお願いしてみる…』
『じゃあ決まりね。』
『お泊まりがダメでも花火はうちで出来るようにするから海行く前に私のうちに集合ね。』
『はい。』
『じゃ…じゃあ、これ、三浦さんに預けても良いかな?』
『わかった。預かっておくよ。』
『よし、夏祭りの続きしよ!』
『お姉ちゃ〜ん』
『紗奈。早くない?』
『あっ、凄い、花火、当たったんですか?』
『えっ…あっ、これは…佐倉さんが…』
『あっ、わ、私が、引いてみたら?って…ね。』
『えっ…』
『(そっか、佐倉先輩が引いたって言ったら奏くん…)』
『佐倉先輩のおかげだから三浦先輩感謝しないとですね。』
『紗奈、それより奏くんは?』
『私置いて友達とどっか行っちゃった。』
『帰りは友達のお母さんに送って貰うからしずく姉ちゃんに言っといてって。』
『えっ!』
『ご、ごめんなさい。帰ったら叱っておくね。』
『いえっ、私もお姉ちゃんとお祭り楽しみたかったし…』
『佐倉先輩、奏から聞きましたけど、お祭りでよくおまけしてもらってるって。』
『たまに…ね。』
『私、あれ欲しいです。』
『えっ…紗奈ちゃん、まって…』
紗奈が佐倉先輩の手を引っ張って行くのを見て私は三浦先輩に話しかけた。
『三浦先輩、ちょっと。』
『松井さん、さっきのって?』
『佐倉先輩が当てたって言ったら奏くんがやりたがるでしょ?紗奈が話しちゃうかもだし…』
『そっか…お姉ちゃんって大変なんだな。』
『けっこう大変なんですよ。』
『私たちも行きましょ!私射的やりたいです。』
その日の佐倉先輩は凄く嬉しそうで、私たちは佐倉先輩と少しは仲良くなれたように思えた…




