↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日米転生earth  作者: 照山
序章 2024年
PR
31/32

第25話 台湾海峡Ⅳ

2024年4月5日早朝 台湾海峡


地球連合(EU)の結成と、南アジアから欧州に至るまでの自由主義陣営の大同団結が宣言されて間もない4月5日。台湾海峡の空域において、第二次世界大戦後最大規模にして、現代航空戦の歴史を塗り替える空前の大空中戦が勃発した。中国本土から発進した中国空軍部隊が、台湾本島の制空権を完全に掌握すべく大規模な航空攻勢に出たのである。交戦空域となったのは、台湾海峡から東シナ海の海上にかけての広大な空域であった。以下が両陣営の投入戦力である。


●中国空軍

・H-6爆撃機 3機

・J-20ステルス戦闘機 18機


そして対する台湾、日本、韓国、フィリピン、インド、オーストラリアが一体となり、国境を越えた多国籍の航空・海軍戦力でこれを迎撃した。


●台湾空軍

・F-16戦闘機 10機

●航空自衛隊/海上自衛隊

・護衛艦「いずも」から発艦したF-35C戦闘機 5機

・ 石垣空港よりF-15戦闘機 10機

●韓国空軍

・嘉手納基地よりF-35A戦闘機 5機

●フィリピン空軍

・FA-50 軽攻撃機 6機

●インド空軍

・Su-30MKI戦闘機 7機

●オーストラリア空軍

航空自衛隊那覇基地よりF-18戦闘機 9機

(合計:52機)


夜明けの空を切り裂くように、無数の超音速ミサイルが交錯し、激しいドッグファイトの火蓋が切られた。無線機越しには各国のパイロットたちの悲壮で鋭い叫びが交錯する。


『こちら海自「いずも」航空隊、F-35Cリーダー! 前方のJ-20、完全に捕捉した! ロックオン! ――ファイヤー!』


「いずも」から飛び立った海自のF-35Cが放ったミサイルが、J-20の幾何学的なステルス機体を激しく打ち砕く。しかし、中国軍も圧倒的な物量と猛烈なミサイル弾幕で容赦なく畳みかけてくる。


『くそっ、数が多い! 後方から次々と湧いてきやがる!』


韓国空軍のF-35Aパイロットが息を荒らげ、急旋回で敵のロックオンを振り払う。


『ひるむな! 我々の背後にはインド洋から太平洋までの自由が懸かっている!』


インド空軍のSu-30MKIの編隊長が重厚な双発エンジンの咆哮を響かせ、重攻撃機ならではの圧倒的な火力と機動で敵機の前進を力強く阻みにかかった。


台湾海峡の上空で死闘を繰り広げているその時、中国本土の背後ではもう一つの巨槌が振り下ろされようとしていた。


地球連合宣言による総力戦方針に基づき、大西洋を越えて欧州戦線から間接的に連携するNATO(北大西洋条約機構)軍が、中国軍の油断させるための後方支援攻撃を敢行したのである。


『こちらNATO欧州太平洋統合軍司令部。これより台湾海峡の連合軍を支援し、中国本土の軍事拠点へ制裁の鉄槌を下す。全ランチャー、発射準備よし――撃て!』


NATOの艦艇および潜水艦から解き放たれた無数の長距離巡航ミサイルが、防空網の間隙を縫って中国本土の補給拠点へと急襲した。


「なんだあの数は・・・! 本土背後からミサイル群が接近中!」


中国の防空管制室で将校が絶叫する間もなく、超音速ミサイル群は厦門高崎国際空港の航空燃料庫や弾薬庫、防空レーダー網へと的確に突き刺さった。大爆発が連鎖し前線へ物資を送り出す中国本土へダメージを負わせることに成功した。


しかし、中国軍が土壇場で放った弾道・巡航ミサイルの飽和攻撃もまた、連合軍の重要拠点を容赦なく打ちのめした。澎湖機場(澎湖空港)、台中空軍基地、桃園空軍基地、そして日本の与那国空港に激しい着弾が相次ぎ、滑走路が無数のクレーターによって深く抉られて使用不可能となった。前線の空戦とミサイル攻撃の双方により、両軍には歴史的な犠牲が刻まれた。


『脱出する! ・・・頼む、後を頼む!』


激しい被弾音とともに僚機が爆煙に包まれていく。台湾側は台湾空軍機が6機、航空自衛隊はF-35が2機とF-15が4機の計6機、韓国空軍が2機、フィリピン空軍が2機、インド空軍が3機、オーストラリア空軍が4機撃墜され、合計23機の航空機が失われる凄惨な消耗となった。


だが、中国空軍が被った打撃は壊滅的という言葉すら生ぬるいものであった。NATOによる中国本土の補給拠点や厦門高崎国際空港へのミサイル着弾による滑走路破壊と相まって、前線で孤立した中国空軍は次々と迎撃された。主力であるJ-20戦闘機は15機が撃墜され、H-6爆撃機も3機すべてが撃墜。出撃機はほぼ全滅へと追い込まれたのである。台湾海峡における史上最大の空中戦とNATOの後方支援攻撃は、中国軍の制空権獲得の野望を粉砕し、迫り来る決戦に向けた地球連合の優位を決定づける歴史的転換点となったのだった。

次回も楽しみによろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。