↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日米転生earth  作者: 照山
序章 2024年
PR
32/32

第25.5話 与那国

2024年4月5日午前 沖縄県・与那国島(与那国空港・与那国駐屯地)


台湾海峡上空で台湾軍側と中国軍側による史上最大の空中戦が展開される中、日本の最西端・与那国島は、戦後日本が経験したことのない惨禍に見舞われていた。


「弾道ミサイル接近! 総員、退避! 退避ーッ!」


島の中央部に位置する与那国空港の上空を切り裂き、中国本土沿岸部から発射された複数発の短距離弾道ミサイルが眩い尾引きとともに飛来した。


ドオォォォンッ!!!という腹に響く凄まじい大地からの振動とともに、黒煙と爆炎が滑走路の中央部を突き破った。次いで着弾したミサイルが民間ターミナルビルの一部と管制機能を粉砕し、爆風が周囲の機材や施設をなぎ倒していった。さらに、ミサイルの一部は空港周辺の町内にも直接撃ち込まれた。


攻撃が収まった後、そこに広がっていたのは深く抉り取られたクレーターと滑走路の無残な残骸、そして黒煙を上げて燃え上がる街並みであった。島内の南西部に位置する与那国駐屯地では、激しい爆音と揺れとともに立ち上る凄まじい黒煙を確認し、直ちに緊急出動態勢へと移行した。与那国沿岸監視隊をはじめとする陸上自衛隊隊員、沖縄県警八重山警察署与那国駐在所員、そして第11管区海上保安本部石垣保安部与那国駐在所員らが即座に現場へ急行。警察・海保・自衛隊が一体となり、火災が広がる町内や大混乱に陥った空港での決死の救援・救護活動が開始された。


同日21:30(被弾から10時間後) 東京・永田町 首相官邸地下・危機管理センター


被弾から10時間が経過した夜、官邸の危機管理センターに与那国島からの詳細な被害状況確定報告がもたらされた。


「総理、与那国島からの詳細な被害報告が入りました・・・! 空港の滑走路は完全に破壊されて使用不可能。駐機中だった民間航空機2機が大破。滑走路、ターミナル、そして町内への直撃により、現時点で民間人および空港関係者42名が死亡、97名が負傷という甚大な被害が出ております!」


報告を聞いた官邸危機管理センター内は、絶句するような怒りと凄惨な空気に包まれた。大島総理は、提出された被害写真と犠牲者数の数字を前に、きつく拳を握りしめた。第二次世界大戦終戦以来、日本の国土が外国の軍事攻撃によって直接破壊され、多数の国民が殺傷された戦後初の国土被弾という最悪の歴史的事態が、ここに確定したのである。


大島総理は直ちに傍らに立つ加藤防衛大臣を振り返り、鋭く静かな、しかし確固たる殺気を孕んだ声で命じた。


「加藤防衛相。現地で救護にあたっている与那国沿岸監視隊、警察、海保と密に連携し、被害状況の完全な掌握と負傷者の救助・救命に全力を尽くせ。住民の保護と医療搬送を何よりも最優先で行うのだ」


「了解いたしました、総理」


「・・・そして我が国の国土を犯し、数多くの無辜の国民を殺傷した敵の暴挙を、我が国は絶対に許さない。防空および専守防衛の領域は完全に超えた。統合幕僚監部に対し、敵の発射基地および作戦拠点に対する反撃能力の行使を含め、反撃作戦を極限まで強化・拡大せよと命じてくれ。まだ存続している国連の枠組みや国際社会、そして有志国とも完全に連携し、敵に二度と我が国を撃てぬほどの徹底的な打撃を与えるのだ!」


「はっ! 直ちに統合幕僚監部へ指示を出します!」


加藤防衛相は力強く敬礼を返し、危機管理センターを後にした。与那国島被弾と42名死亡の衝撃は、凄まじい速度で国内のSNSへ駆け巡り、国民に底知れぬ怒りと連帯の渦を巻き起こした。


トレンド上位

#与那国被弾

#戦後初の国土攻撃

#自衛隊の反撃を支持します

#民間人犠牲者42名


【ついに日本の領土にミサイルが落ちてしまった・・・しかも民間人が42人も亡くなるなんて。これはもう『専守防衛』の範囲内とか言ってる場合じゃない。自衛隊は容赦なく敵基地を叩いてくれ】


【与那国で救助にあたってる沿岸監視隊、警察、海保の皆さん、どうか無事で・・・! 亡くなった方々のご冥福をお祈りします。絶対に風化させてはいけない】


【大島総理の決断を支持する。国際法を踏みにじって民間人を殺害した側に徹底的な報復を。自由主義同盟と共に戦い抜いてほしい】


戦後初の国土への被弾と多くの犠牲者という激震は、日本政府および国民の躊躇を完全に吹き飛ばした。自国の領土を踏みにじられた怒りは、自衛隊の反撃の火力をさらに激しく、容赦のないものへと進化させていくこととなる。

次回も楽しみによろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。