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日米転生earth  作者: 照山
序章 2024年
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18/32

第13話 ロシアの動向

2024年3月22日 大韓民国・ソウル


第三次世界大戦の幕開けによる東シナ海での緊張が激化する中、朝鮮半島でついに引き金が引かれた。3月22日未明、北朝鮮軍による大体規模な弾道ミサイルおよび多連装ロケットの集中砲火がソウル首都圏を急襲。無数の白煙を描いて飛来した火力が市街地や軍事施設を次々と炎上させ、70年以上維持されてきた休戦協定は完全に無に帰した。北朝鮮軍の総攻撃により第二次朝鮮戦争が勃発したのである。


同日 19:00 大韓民国・ソウル 大統領府


開戦の砲火が鳴り響く中、大韓民国の楊(ヤン)大統領は全国に向けて緊急生放送の演説を行った。


『国民の皆様。あの日の休戦から71年。時の流れというのは待ってはくれません。いま実際に我が国は攻撃を受けています。この東アジア地域の安全保障環境は最悪な状況にあります。決して我々は降伏することはないでしょう!相手側の白旗の色が見えるまで!』


演説と同時に、韓国政府は国家総動員令を発令。全軍および予備役を動員し、北朝鮮軍の南下に立ち向かう体制を整えた。これに伴い、台湾海峡での有志国連合作戦に参加していた韓国海軍の駆逐艦戦隊は祖国防衛を最優先の命目として台湾沖からの撤退および本国への緊急帰還を決定した。


韓国大統領の演説を受け、欧州のNATO(北大西洋条約機構)本部も即座に反応を示した。NATOのロドリゲス代表は緊急会見を開き、正式な声明を発表した。


『我々は遠く離れた地域における安全保障環境の崩壊に注目している。戦後80年を前にして我々は再び危険を冒そうとしている。よって東アジア地域における同盟国への軍事支援を実施する他、NATO軍の派遣を決定した。1週間以内に20万規模の部隊を派遣し、地域の安定を図ることをここに宣言する』


ロドリゲス代表は20万規模という前代未聞の増援部隊を東アジアへ派遣することを決定した。しかし、欧州本土においてもロシアによる圧力と不気味な部隊展開が続いており、NATOもロシアへの警戒を解除できないため、すぐに20万の全軍を東アジアへ即時投入することは不可能な状況であった。



2024年3月23日(翌14日) 1:00 ロシア連邦モスクワ・クレムリン


ロシアの国営放送および主要通信社を一斉にジャックし、暗い背景の前に立ったゼリア大統領が、冷徹で威圧的な声で演説を開始した。


『我々ロシア連邦は、極東における不当な軍事秩序の再編と、我が国の安全保障に対する直接的な脅威をこれ以上看過することはできない。日本政府は米国の傀儡として極東の安定を脅かし、我が国の聖なる主権と安全を長年にわたり侵害してきた。よって、我が軍は本日ただいまをもって、北海道全土の占領および管轄権の行使を宣言する。北海道に存在するすべての日本国自衛隊施設、警察、行政機関は即座に無条件降伏せよ。また、同地域に滞在するすべての日本人住民および関係者の身柄を我が軍の管理下に置く。敵対的な行動を取る者、あるいは我が軍の占領行政に抵抗を試みる者に対しては、戦時国際法上の非合法戦闘員として即刻容赦のない武力をもって処分する。北海道は歴史的・戦略的に我が国の絶対的な安全保障領域である。一切の干渉を許さない』


ゼリア大統領の発言は、極東の戦局をさらに破局的なものへと変貌させた。自衛隊基地への攻撃や領海侵入の域を超え、北海道全土の領有と道民約500万人の身柄拘束・抑留を公然と宣言したのである。これは戦時国際法を完全に無視した人質・実効支配の宣言であり、事実上の民族収容・強制弾圧の予告に他ならなかった。



同日01:30 日本国東京・首相官邸 地下危機管理センター


「北海道全土の占領……! さらに日本人住民の身柄拘束だと!?」


加藤防衛大臣が、あまりの暴挙に机を激しく叩いた。


「正気ではありません! 500万人以上の道民を抑留し、人質に取るつもりです! 北方領土やサハリンのロシア軍、そして潜水艦隊が北海道沖へ向けて動き出しています!」


大島康二総理は唇を噛み締め、血がにじむほど拳を固く握りしめた。


「北海道の道民を一人たりとも奴らの手に渡すわけにはいかない! 北部方面隊に直ちに命令を下せ。北海道を絶対防衛拠点とし、ロシア軍の渡河・着上陸を水際で粉砕するのだ!」


北の脅威が現実の侵略として突きつけられたことで、日本の三正面作戦は一刻の猶予もない絶体絶命の戦いへと突入した。

次回も楽しみによろしくお願いします

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