女子会ですよっ!
今日、旦那様の許可を得て、リリスティールにリオンも日本の記憶があることを教えた。
それから、ここ数日の出来事。
とっても気さくなリリスティールは、私をレイちゃんと呼ぶ。私はそんな、愛称ではまだ呼べないけど。
「ああ。もう、いっつもラブラブね。羨ましいわ。とっても。羨ましいから、ちょっと、その乳分けて。」
私との話の中で、リリスティールが胸の大きさに言及するのは、いつものこと。
私なんか足下にも及ばないくらいの美貌なのに、本人は、胸の小ささにご不満で、いつも私を羨ましいと言う。
「ないものねだり、ですわ。貴女だって、クロードとラブラブじゃないの。」
「そこは否定しないけど。」
「私、リオンの弱点にならないように、今、とっても行動制限中なの。ああ。戦闘出来る魔法師でしたら、自由に動けますのに。」
「無理じゃない?戦えても、離してくれなさそう。」
コロコロと、リリスティールが笑う。
気を使わなくていい女子会最高。
「あーもう。本当にレイローズはいいわね。そのスタイル、羨ましいわ。抱き心地が良さそうだもの。」
「なっ!!!そんな事言って、恥ずかしいと思わないの??」
さすがに、同性でも、そんな言い方されると恥ずかしい。
「レイちゃんなら。良いではないかー、良いではないかーって、クルクル回して剥くのも絵になる。きっと、宰相様もわかってくれる。」
「いや。そんな時代劇、今更、この世界どころか、前世の若い子でもネタとして知っているのか疑問よ?」
「ええっ?知らないかなぁ?」
「それ、昭和でしょ?」
「おじいちゃん子だったからね。地方の夕方の時代劇と、古いドラマの再放送率は半端ないよ。」
「ああ。そうか。」
「都会っ子には、わからないでしょー。」
もう、コメントのしようがないよ。リリスティール。
「うーん。ねぇ。でも何でそんなに胸にこだわるの?あんまり大きいと、ベッツィー伯爵夫人みたいに、メロンお化けみたいになるわ。」
「誰それ?」
「リリスティールも、社交に出たら見るわよ。ベッツィー伯爵夫人。胸がメロンみたいに大きくって。多分、社交界1だと思うけど。馬鹿な男たちって、胸ばっかり見てるわよ。」
「えええ。メロンまでは求めてないの。レイローズが私の理想的なスタイル。」
「それって、褒めてるの?」
「もちろん。」
「メロンは年々、重力に負けそう・・・。あと、コルセットとドレスの布の支えがなかったらちょっと・・・。」
真剣な顔をして話すリリスティール。
いや、もう、話が聞こえなかったら深窓の令嬢だけど、実際、会話している私からすると、残念美人よ。わかってる??
いや。まあ、その意見にちょっとは賛成だけど。あの、メロンは無いわって、気がするんだけど。男性は大きければ大きいほど良いというのかしら。
「そういえば、リオンの好み知らない。」
「ええっ?聞いたことないの?」
「無い・・・かも。そういえば、どういう顔立ちが好きとか。どういう髪型が好きとか、性格も、元気系か、おしとやか系かとか・・・。うわ・・・。知らないかも・・・。どうしよう。妥協されてたら。・・・胸の大きさ・・・?考えたこと無かった。」
「うーん。レイちゃんの話を聞いてたら、宰相様ってバッチリ、レイちゃんが好みなんだと思うんだけどなあ。」
「えええ。でも、結婚と現実は別とか割り切ってそうじゃない?」
「いやいやいや。妥協とか絶対しないって、黒宰相様だよ?噂だけでも、もう、絶対完璧主義。高スペック。甘い、優しすぎるって、ずっと惚気てるのレイちゃんじゃないの。」
「・・・そう言われると、恥ずかしいよ?」
そっ・・・。そんなに惚気てた??かあっと、自分の顔が火照るのがわかる。
「ちょっと、レイちゃん、かわいいー。宰相様の気持ちが、ちょっとわかった。無意識だ。無意識の勝利だ!この小悪魔めっ!」
えええええ。どういうことよ?小悪魔って何よ?無理だってば、免疫なさ過ぎるんだから。
「わかった。レイちゃん、これは、直接宰相様に確認すべきよ!」
「ええっ?直接って。なんて聞くのよ。」
「いいじゃない、単刀直入に、貴方の女性の好みはどんなタイプですか?って聞けばいいのよ。」
リリスティールがちょっとニヤニヤしてる気がします。超絶美貌でごまかされないわよ??
「待って、無理だって。ワザと言ってるでしょ。焚きつけてるでしょ?恥ずかしいじゃないのよっ。」
「えええ。でも、全然違うタイプ言われたら、もう、立ち直れない。」
「結婚するのに、タイプ違う訳、ないじゃない。確認しておきなさいよー。」
「いーやー。むーりー。」
「レイちゃんなら聞ける!っていうか。むしろ、結婚式挙げる前に、お互いをよく知るべき!」
ドヤってます、リリスティール。美しいからいいけど。美人よね。本当。美人は得よね。
「下手に聞くと、貴女とどんな会話してそう質問することになったのか、全部話さなきゃいけないようになりそうな気がするのよ。」
「いいわよ。やましい話なんてしてないでしょ。」
「ええっ。それはそうだけど。」
「貴方の女性の好みを教えてください。それだけでいいでしょ?」
「うーん。」
「ちゃんと宰相様に聞いてね。頑張って体調整えて、レイちゃんの披露のパーティー行くんだから、何て言われたのか教えなさいよー。パーティーなんて、絶対、気疲れするんだから、レイちゃんだけが癒しなのよ。わかる?バカップルになってていいから、教えなさいよ。その話を聞くのを楽しみに行くわ!」
「えええ。別の日に会いに来るからそのときでいいじゃないの。」
「うふふ、どうしようかしら?」
ニヤリとリリスティールが笑う。
「嫌だ、急に令嬢目線。」
「そうよ、公爵令嬢ですもの。」
「じゃあ、リリスティールも、クロード魔王に好み聞いてよ。」
「いいわよー。約束ね。お安いご用よ。」
「ええっ。何で、そんな自信満々なの?」
「レイちゃんが控えめすぎるだけだよ。私の場合、何も考えてないとも言う。」
コロコロとリリスティールが笑う。
絶世の美貌に飾らない人柄。明るい性格。ああ。クロードが好きになるのもわかる気がする。
どうしよう。約束しちゃったのかしら?リオンに何て尋ねたらいいんだろう。




