17話
ふう。朝のラジオ体操第2を終えてひと息つく。
運動で消費したご褒美にポテチを食べていいのである。
それはそうと、今日からダンジョン攻略を進めようと思う。
なぜ俺はダンジョンを目指したか。それはヒーローになりたいからだ。
せっかくレベルチートを手に入れている現状があるにも関わらず
名前を気にして動かないなんて勿体ない。そう思ったのである。
あと韋駄天マンに抜かれるのもなんか嫌だ。幸いまだレベル差があるため
いま俺が動けばこの差が縮まることはない。
トップランカーたちは114階層まで進んでいる。
115階層のグリーンドラゴンがとてつもなく強いらしく3か月以上足止めを食らっているとか。
日本勢は80階層を攻略中だ。火魔法使いのヤマトを筆頭にいつものメンバーが頑張っているらしい。
攻略スピードもなかなかのもので、他国も注目している。
日本人はマニュアル化してしまえば社畜のごとく効率よく動くのが得意だ。
それがあってこその、このスピードなのだろう。
中国やアメリカなどのトップチームからも手ほどきを受けているらしい。
どうやら火属性特化のヤマトを115階層で使いたい思いがあるようだ。
俺はというとまだ前回ワールド解放に到達した50階層で止まっている。
途中からやるのもなんかムズムズするので、最初の10階層からやり直そうと思う。
動画にでも撮ろうかな。D-Tuberデビューか?
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やってきました10階層。ここはゴブリンナイトがいる階層だ。
ゴブリン祭りを思い出させる。
「ずんずん!はろー!D-チューブ」
動画を撮ってみたが何だろうか。恥ずかしい。
周りに誰かいるわけでもないのになんだこの気持ちは。
数多くの配信者はこの恥ずかしい気持ちを乗り越えて動画を取っているのか?
それとも恥ずかしがらずに純粋に楽しめる者のみが有名になれるのだろうか。
これは慣れる日が来るのだろうか。
とりあえず顔出しは辞めておこう。
ヘッドライトのように頭にカメラをセットしてダンジョン攻略を始める。
俺はゴブリンを狩り続ける。




