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女装剤(ある女騎士の事情)  作者: 嬉々ゆう


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第39-9話(メーべの章)涙を返せバカぁ!

今回は爆発騒動のその後のお話です。


メーべの身を案じて取り乱すリア姉様。

學園中も騒然とする中、

生徒会のシェンブリィ王子も動き出します。


そしてその日の夜――


コンフィの部屋に、まさかの来訪者が……?


ちょっとだけシリアス、

でも最後はやっぱりいつもの調子です。


 

 ・⋯━☞學園中庭中央☜━⋯・


「「「「ガヤガヤドヤドヤ……」」」」


「はーい! みんなー!

 ここは僕たち生徒会に任せてー

 教室へ戻ってくださーーい!」


「聞いたかーー! 早く戻れーー!」


「「「「ガヤガヤドヤドヤ……」」」」



 爆発が起こった現場では、人が集まっていた。

 シェンブリィ王子は、突然なんらかの理由で、

 この場所に「魔力溜り」が生じて、

 魔力暴走爆発が起きたと……

 と、いう事にしたようだ。


 実際、 自然界でも魔力溜りが爆発を起こす

 事例があるとのことだ。

 だが、本来なら中庭のような開けた場所での

 魔力溜りが起こる可能性は低いとされている。

 結局のところ……


 「原因不明」


 との事だそうだ。

 何にしても、生徒会総出で原因究明に、

 励むようにとの王命が下されたそうだ。


 とにかく、メーべとプチメーベの、

 ツンデレ萌女神令嬢アン様とリア姉様への

 ナルキザ&脳筋の接近妨害工作は、

 成功したと言える。


 だが、シェンブリィ王子は、

 ある物を見つけてしまった。


 

「ん?……これは…………」


「どうした? 何か見つかったのか?」


「うむ……妖精の羽? やはりな」


「……はぁん? それが妖精の羽?」


「ああ やっぱりだったよ

 僕たちは、何のためにだか知らないが、

 妖精によって邪魔されていたんだよ」


「んんん? 妖精ねぇ?」


「ちょっと、調べてみる!

 後は、任せたよ!」


 タタタッ!


「はあっ?! おい!

 っつあーもお! 相変わらず勝手な奴だ!」



 そう言って、シェンブリィ王子は、

 生徒会室へと戻って行った。



 ・⋯━☞生徒会室☜━⋯・


 カチャ!……パタン!


「あ、シェンブリィ王子、お帰りなさい」


「ああ……あのさ?」


「はい、なんでしょうか?」


「魔術師志望の、

 メーべ・キユン・ベルドランデって

 生徒会室へ呼んでくれるかい?」


「魔術師志望の、ベルドランデ嬢ですか?

 畏まりました」


 トットットッ……カチャ!……パタン!


「……ふん」



 シェンブリィ王子は、メーべを生徒会室へ

 呼び出すという。

 もちろんシェンブリィ王子は、今現在

 メーべがここへ来れる状態ではないことを

 知る由もない。

 シェンブリィ王子の考えることとは……



 ・⋯━☞女騎士学部教室☜━⋯・


 一方、女騎士学部教室では……



「お願いーー!! 行かせてぇーー!!」

 

 バタバタバタバタッ!


「とにかく、落ち着いてリア!

 いったい、どうしたと言うのです?!」


「メーべがぁ! メーべがぁあぁ~~~!!」


「落ち着いてください! リア姉様!」


「「「「~~~(汗)」」」」


「アンお姉様ぁ?」


「うん メーべに何かあったのでしょうか?」


「……ええ」


 女騎士学部教室では、フリージアが

 火がついたかのように、取り乱していた。

 メーべのことを心配している様子であるが、

 フリージア自身がこの様子のまんまでは、

 メーべを探しに行くのも難しい。

 また、生徒会からの安全確認ができるまで、

 教室から出ないようにとも教官からもキツく

 言われていたのである。

 

 さて、どうしたものか……



 そこへ、魔術師学部の男子生徒が

 教室へやって来た!



 バタン!

「おい! 聞いたか?!

 ベルドランデ嬢が保健室へ運ばれたらしい」


「「「「ええっ?!」」」」


「へあはっ! メーべ! メーべぇ!!」


「リア! お願い! 落ち着いて!」


「なんだ? ライナー嬢は、

 いったい、どうしたって言うんだ?」


「それが……」



 ここに居る皆は、なぜフリージアが

 メーべの事を心配して取り乱しているのか、

 その理由を知る者は居なかった。


 この魔術師学部の男子生徒は、

 メーべがよくこの教室へ来ていることを

 知っていたので、

 わざわざ知らせに来てくれたようだった。



「あの、メーべは……

 ベルドランデ嬢の容態は?」


「う、うん

 どうやら、あまり良くないらしい……」


「?!……いったい、ベルドランデ嬢に、

 何があったのでしょうか?」


「さ、さぁ……そこまでは」


「そうですか……」


「「「「…………」」」」


「ひっく……ひっく……メーべ……」



 コンフィたちは、保健室へ行きたいが、

 生徒会からの知らせを待つことしか、

 他に為す術はなかった。



 そして、2時間が過ぎようとした頃。

 教官の一人が教室へやって来た。



「ああーゴホン!

 今日の授業は取りやめとする

 寮へ速やかに戻るようにしなさい」


「あの! 教官!」


「なんだ、バリヤージュ嬢?」


「ベルドランデ嬢は、今はどうなって……」


「ふむ 君たちは彼女と仲が良かったらしいな?

 安心するといい 今は落ち着いているそうだ

 學園救護班によって、体中の傷も、

 今は回復しているそうだ」


「体中に傷?!」


「メーべ!! メーべに会わせてっ!!」


「落ち着きなさい!

 とにかく、今日はもう寮へ戻りなさい」


 パタン!


「「「「!!……」」」」



 結局、今日はメーべに会えそうになさそうだ。

 コンフィは、仕方なくフリージアを連れて

 寮へ戻るのだった。



   ••✼••その日の夜••✼••


 ・⋯━☞女騎士学部寮☜━⋯・


 ・⋯━☞コンフィとフリージアの部屋☜━⋯・


「すん……すん…………」


「…………リア お可哀想に」



 消灯時間が過ぎて数時間が経ったにも関わらず

 フリージアはまだ泣いているのか、

 すんすんと、鼻を鳴らしている。


 だが、それから1時間もすると、

 フリージアも眠りについたようだった。

 コンフィも、一先ずは安心だなと、

 眠りにつくのだった。


 ところが……


 

 ゴソゴソ……ゴソゴソゴソゴソ……


「んん……んんん…………」



 なにやら、胸の上で蠢く感覚に目が覚めた。

 そっと、眠気まなこを開いてみると……



「んん…………んんん?……????」


「えへへ……えへへへ……幸せなのぉ♡」


「へっ…………………………」



 コンフィは、目を擦りよく見てみると、

 自分の胸の上で蠢いていたのは……



「ひっ?!……………………

 きゃあああああああああ====!!!!」


「ひぃやっ?! なにっ?!」



 コンフィは、驚きのあまりに悲鳴をあげた!

 フリージアも、そんなコンフィの悲鳴を聞き、 

 驚いて飛び起きた!!

 そして、灯りをつけるフリージア。



 パチン!……


「にゃあ?!」


「ぶぅ~~~ぶぶぶうううぅぅぅ……」


「えっ?! なにこれ?! えええっ?!

 プチメーベぇ?! きゃあ! 血だらけ!!」


「えへへへ……えへへへへへ……♡」



 フリージアが見たものとは?


 コンフィの胸の上で鼻血を出して、

 コンフィの胸を血だらけにしながらも、

 幸せそうな顔をして伸びているプチメーベ。

 そして口から泡を吹いて失神したコンフィ。


 この状況からして、おそらくコンフィは、

 血まみれになったプチメーベを見て、

 自分の胸で圧死させたと勘違いして、

 失神してしまったのだろう。

 

 そして、プチメーベはプチメーベで、

 コンフィの豊満な胸の上で欲情して、

 鼻血ぶー!になったため、失神。


 なんとも、バカっぽい有様だった。



「ちょっ、ちょっと! プチメーベ?!

 あなた、メーべはどうしたの?!」


「ママは、もうお部屋で寝ているなのぉ……♡」


「ええっ?! じゃ、じゃあ、無事なのね?!」


「はぁい……無事も無事ぃ~~~♡」


「じゃあ、あなたは?!

 確か、大爆発って言ってたようだけど?!」


「はぁい! 大爆発なの~~~♡」


「へあ?! 平気……なの?」


「平気ぃ~平気ぃ~~なの~~~♡

 直ぐに元に戻れるなのぉ~~~♡」


「∑( ̄□ ̄Ⅲ)!!!!……」


 ………………

 …………

 ……



「バカあああああああああ====!!!!」


「きゃあああああああああなの~~~!!!」


 後に聞いた話では、擬似妖精は、

 たとえ魔力暴走爆発を起こしたとしても、

 魔力さえ再び吸収すれば、

 簡単に元に戻れるのだそうだ。


 そして心配していたメーべも、

 翌朝にはすっかり元気になったそうな。

 めでたしめでたし……


 

「ってか、あの涙は……

 返しなさいよバカぁああああーーー!!」

 


 次の日、メーべとプチメーベの頭には、

 また、大きな雪だるまみたいな形の、

 タンコブが幾つかできていたそうな。


ここまで読んでいただきありがとうございます!


メーべの爆発騒動の裏側と、

リア姉様の心配回でした。


……が、最後は結局プチメーベが全部持っていきました。


コンフィの胸の上で鼻血ブーして失神する妖精。

そして、プチメーベを胸で圧死させたと勘違いして失神するコンフィ。

完全にカオスです。


なお、擬似妖精は魔力さえ吸収すれば

割と簡単に復活する仕様のようです。


リア姉様の涙は――

まあ、きっとメーべに請求されることでしょう。

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