第39-6話(メーべの章)妖精パニック!
今回は、メーべが開発した謎の存在
「プチメーべ」がついに登場します。
妖精?
分身?
それともただの災厄?
そして被害者はもちろん──
フリージアです。
••✼••バレた事件の四日後••✼••
・⋯━☞大廊下南端☜━⋯・
「もうします! もうします!」
《メーべ? どうしましたの? あなた、
この3日間も音沙汰無しでしたわね!》
「はい! 大変申し訳ありませんですの!
実は3日3晩、がむばって(頑張って)新しい
ナルキザ&脳筋対策を開発してましたの!」
《新しいナルキザ&脳筋対策の開発ですって?》
「はいですますの!」
「ですのー!」
《はっ?! 今の、誰ですの?》
「あ、この娘はぁ~~~」
この時、プチメーベの声が、フリージアにも
聞こえていたようだった。
フリージアは、一瞬戸惑った。
自分たちが今行っていることは他言無用なのに
メーべが誰かに応援を頼んだのかと。
《誰? そこに誰がいますの?》
「はい! この娘は、私の従妖精ですの」
《じゅうようせい? それは、なんですの?》
「はい! 実は……」
メーべは、プチメーベについて説明した。
・⋯━☞女騎士学部教室☜━⋯・
こちらは、フリージア側。
フリージアは、コンフィに聞かれないように
少し離れてメーベとの伝具をしていた。
《~~~と、いう方法でですわのね、
私が錬金術の儀式魔法で生み出した、
擬似妖精なのですますわ!》
《なのですますわ!》
「はっ?! えっ?! なにそれ?
なになに? どういう事ですの?」
フリージアは、メーべの説明が理解できず、
混乱しているようだった。
「従妖精」
そんな概念など知る由もない。
知る訳がない。
メーべが勝手に作った造語なのだから。
「とにかく、ナルキザ&脳筋はまだ、
”匂アン”以上の位置だから大丈夫ですわ
それより、あとでその娘のことを、
詳しく説明してくださるかしら?」
《もちろんですますのー!》
《ですますのー!》
……ブッ!
「…………」
(眉間にシワを寄せ怪訝な表情のフリージア)
「!……リア、どうしましたの?!」
「へっ?! いえ、なんでも御座いませんわ!」
「…………そうですか?
クシャミを我慢するような表情でしたわよ?」
「なんですのそれ?!」
「「「「(;゜;ж;゜;)ブッ……プププッ……(震)」」」」
(必死に笑いを堪えるアザミ女騎士団員)
時々、コンフィの何かを表現する言葉は、
思わず吹き出してしまうほど可笑しい。
コンフィにとっては、ただ的を得たつもり
なのだが、なぜか皆に笑われてしまう。
「「「「クスクスクスクスクス……w」」」」
「んもぉ! なんですのぉ?!
わたくし、そんな変なことをいいましたか?」
(真っ赤になって抗議するコンフィ)
「「「「あははははははははっ!」」」」
「あ、あん……アンお姉様?
流石に今の表現は……プルプルプルプル」
(コンフィが可笑しくて可愛くて
笑いを堪えるフリージア)
「!!……ちょっと、みなさん?!
なんなんですのぉ? リアまでぇ!!」
(終いには目に涙を浮かべるコンフィ)
見た目は、悪役令嬢。
振る舞いは、妖艶な淑女。
されど、中身は滑稽中年オヤジ。
どうか若者たちよ! 察して欲しい。
コンフィは、君たちと分かち合いたいのに、
気が置けないだけなのだから……
と、その時だった。
コンフィの視界の端で、
小さな光がチラチラと瞬いた。
ふと視線を向けると、いつの間にか、
何かが、コンフィの目の前にいた!
「ん?!…………」
「ん?…………」
パタパタパタパタ……
「わきゃあっ! なんですこれぇ?!」
「「「「ワイワイガヤガヤ~~」」」」
それは、小さな可愛らしい女の子?
しかも背中に半透明で綺麗な羽を、
ピラピラと震わせて、空中に張り付くように、
ホバリングしている。
突然現れた小さなものに対して
全員が驚き大騒ぎに!
すると、誰かがこう言った。
「んまぁ! 妖精ですわぁ!!」
「え? 妖精?」
「「「「ワイワイキャッキャッ!!」」」」
今度は、珍しさか楽しげに皆が騒いだ。
妖精とは、どこにでも居るとは言われるが、
滅多に人前には姿を表さないと言われている。
臆病なくせに、イタズラ好きとも。
また、人に懐く妖精はとても珍しいと聞く。
稀に妖精を下僕として従える魔女が居る、
と言う話はコンフィも聞いたことがある。
そんな魔女に従える妖精だとしたなら、
今人前に平気で居る妖精もそうなのだろうか。
なので、下手に触れようとしたなら逃げたり
するだろうか?とも思い、どうしたものか?
と、思案していたら妖精から話しかけてきた。
「こんにちは! ツンデレ萌女神令嬢アン様!」
「…………はぁい?」
「メーべの従妖精、
プチメーべ なのですますのー!」
「∑(Ⅲ ̄□ ̄) プチメーベですってぇ?!」
(⬆若干一名、こいつが何者かを理解した)
「「「「(# °д°)# °д°)# °д°)# °д°)# °д°)!……」」」」
全員が、目が点になってフリーズした。
しばらく間、シィーーーンとなった直後!
「なにこの娘?! メーべそっくり!」
「「「「えっ?!……」」」」
《そうなのですのぉ! その妖精は、
私の分身みたいなものなのですのぉ~~》
《え? なんですってぇ?!
なら、やっぱりこの娘は……》
《はあい! 私の娘なのですのぉ!
名前は、”プチメーベ”なのですわの!》
《!!!!………………》
ここでようやく、この妖精はメーべが
送り付けた妖精だと理解したフリージア。
だが、ちょっと複雑なフリージアだった。
「リア? メーべって、どなたのこと?」
「あ、はい! わたくしの取り巻き……
げふん! いえ、魔術師学部のお友達?」
「んまあ! そうだったのですね?
と、言うことは、その妖精さんは、
その、メーべという魔女の下僕なのかしら?」
(察しがいいコンフィ)
「あ、はい! そうなのですわ!
ああでも、魔女ではありませんのよ?
魔術師志望のご女子生徒さんなのですが、
とても優秀な方でしてね?
わたくしたちに色々と助力をしていただいて
おりますのよ?」
「助力?」
「はあい! アンお姉様ん♡」
「……?????」
さっぱり意味が分からないコンフィ。
助力? 妖精? 魔術師志望の女子生徒?
わたくしたち? 何のために?
普通、魔女に憑く妖精なのに、この妖精は、
魔術師に憑く妖精だとフリージアがいう。
それよりも分からないのが、
「メーべにそっくり」と、
「ツンデレ萌女神令嬢アン様!」
というコトバの意味が理解できなかった。
よく、主人によく懐くペットは、
主人によく似るとはよく聞く話ではある。
でも、ペットと妖精とはまるで違う。
もう何が何だか訳が分からない。
頭の中が、「???」のコンフィだった。
ところが、この妖精、なぜだかコンフィに
めちゃくちゃ懐いてくるのだ。
《ツンデレ萌女神令嬢アン様ですのぉー!
すんごい近くに居ますのぉ~~~!》
《え? なに?》
「ツンデレ萌女神令嬢アン様なのですのぉ!」
ぴとっ! チュッチュッチュッチュッ♡
(いきなりコンフィのホッペに連続チュー!)
「あら! あらあらあらあら?」
「むぎゃ?! ふんぎゃああああああーーー!!!!」
(突然、尻尾を踏まれた猫ような
絶叫を放ち、発狂するフリージア)
「「「「?!~~~」」」」
ビクビクゥッ!
「なんですの貴女! なんですの貴女ぁー!!」
『こらメーべ! やめなさい! わたくしの
アンお姉様なのよぉおぉおぉ~~~!!』
《ツンデレ萌女神令嬢アン様!
ツンデレ萌女神令嬢アン様!
ツンデレ萌女神令嬢アン様!
ツンデレ萌女神令嬢アン様!》
(もう、どうにも止まらないメーべ)
「ん~チュッ! ん~チュッ! ん~チュッ!
ん~チュッ! ん~チュッ! ん~チュッ!」
(そんなフリージアを完全無視して
コンフィの頬っぺにキスをする妖精)
「あらあらあらあら? んまぁ可愛らしい♡」
『なんだこの妖精? 本当に可愛いな♡』
「いゃああああああああーーーー!!」
『くぁwせdrftgyふじこlp~~~~!!』
「どっ、どうしましたのリアぁ?!」
「アンお姉様は、わたくしのものよぉー!!」
『アンお姉様は、わたくしのものよぉー!!』
(もはや、心の声がダダ漏れなフリージア)
「はあい!? 何を言いだしますのぉ?!」
『いつ俺がお前のものになったーー?!』
「リア姉様っ! 落ち着いてくださいまし!」
「リア姉様が、お壊れになりましたぁっ!」
「「「「きゃあぁあぁあぁあぁあぁ~~~」」」」
ドンチャン! ドンガラガッシャアン!!
「「「「きゃああああ~~~!!」」」」
とつぜん現れた一人の妖精により、
女騎士学部の教室は、一瞬で戦場となった……
・⋯━☞大廊下南端☜━⋯・
一方その頃、メーべは……
「私、妖精になりたいですますのぉ~~」
いったい、何がしたかったのか……
プチメーべは、メーべの従妖精です。
……という設定です。
なお、この妖精は
メーべの性格をそのまま濃縮した存在なので
だいたいロクなことをしません。
次回もたぶん被害者が出ます。




