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女装剤(ある女騎士の事情)  作者: 嬉々ゆう


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第36話 (コンフィの章)王子の手紙と王妃のお茶会

 前回、王子による突然の婚約者候補宣言で大混乱!

 コンフィは學園を暴走したあげく、謹慎処分に……。

 しかし平穏な謹慎生活など、訪れるはずもなく――

 王子から届いた一通の信書が、新たな騒動を呼び込みます。

 ・⋯━☞女騎士学部寮☜━⋯・


 ・⋯━☞コンフィの部屋☜━⋯・



「……ですから、突然のことで、

 わたくしも困惑しているのです

 それに、婚約者とは言いますけど、

 あくまでも、”婚約者候補”ですからね」


「そんなぁ! ダメですよお?

 王子様の婚約者候補だなんてぇ~

 次期王妃様候補じゃないですかあ!」


「そうなりますわよねぇ……

 はぁ~困りましたわねぇ~~~」


「……本当ですかぁ? お顔が赤いですよぉ?

 実は王子様に選ばれて、

 すんごぉ~~~く嬉しい~~~なんて

 思っていませんかぁ?」


「え”っ?!……ちょっと、リア!

 なんてことを言いますの?! 本当ですわよ?

 思ってません! 思ってませんってば!」

『この言うようになったな(汗)』


「だぁってぇ! アンお姉様ったら、

 おの王子様に連れられて来られたとき、

 泣いておられたではありませんか!」


「ひゃい?!……あ、あれは……

 と、突然の、その、事でしたので、

 わたくしも、混乱してしましま……

 してしししまいましたので……」

 (アタフタして舌が回らないコンフィ)


「……そうですかぁ?」


「そうなのですうっ!」


「プンスコ! プンスコ!=3」


「あはは……(汗)」

『こっちの身にもなってくれぇ~~~(汗)

 体は16歳の女の子でも、

 俺の心は48歳のおじさんだぞぉ~~!!』



 今日、王族シェンブリィ様と、

 公爵家子息アロガンスのこの2人に、

 コンフィが王子シェンブリィの

 婚約者だと公開宣言したのだ。

 

 そのお陰でコンフィは精神がぶっ飛び、

 頭パァーになり、その場に居られなくなり、

 発狂しながら學園内を暴走したあげく、

 正門をぶった斬り、植木を何本もなぎ倒し、

 學園を飛び出してしまうハプニングを

 起こしてしまったのだった。


 48歳厳格中年オジサンと16歳少女の精神が

 ごちゃ混ぜのコンフィにとって婚約者だとの

 公開宣言なんて、公開処刑に等しいものだ。


 くっ…殺せっ!


『泣き叫びながら、闘技場を飛び出すなんて

 ああ、なんてはしたない!

 フリージアにも、迂闊にも、

 恥ずかしい面を見せてしまったわ!

 ああ……女騎士としての威厳が……(汗)』


 そのせいで、コンフィは、

 10枚もの始末書を書かされ、

 そればかりか、一週間の寮内での

 謹慎処分を受けてしまった。

 

 もちろん、 このハプニングの

 真犯人……じゃなく、当事者の

 シェンブリィ第一王子と、

 公爵家子息アロガンスも、

 同様の処分を受けることとなった。



「それより、どうしてアンお姉様が、

 処分を受けなきゃいけないのですか?

 悪いのは、あのお二人ではないですか!」


「しぃーっ! 声が大きいですわよ(汗)」


「!!……(汗)」

 (慌てて口を塞ぐフリージア)


「ま、まあ、今日はもう寝ましょう?」


「……はぁい 分かりましたわ」


「…………(苦笑)」



 フリージアは、納得できないと

 言いたげな顔をしていたが、

 なんとか落ち着いてくれたようだ。

 ようやく、ベッドの布団に潜り込んでくれた。

 そしてコンフィも、布団を被った。


『なんで俺が、王子の婚約者になってんだ?』


 そこだった。

 

 立場的に、

 「王子の婚約者候補」

 に、上がるのは……

 まあ、なんとなく分かるが。


 ①上級貴族の令嬢であること。

 ②王立學園卒業資格のある者。

 ③淑女教育を受けていること。

 ④一度でも、王妃との茶会の経験のある者。


 だったかな?

 ①貴族間では、伯爵以上が上級貴族扱いだ。

 ②問題なく卒業できればよし。

 ③これには自信がある。家庭教師と母からだ。

  特に母からは厳しく叩き込まれた(The偏見)。

 

 でも、④は無い。

 なら、俺は大丈夫なのでは?

 

 いや、「大丈夫」と言うのは、

 婚約者候補として資格がある意味ではなく、

 「資格が無い」

 方のこと。


 ふふん。

 なら、大丈夫だな。

 俺には、厳密には王子との婚約者候補に

 選ばれるなんて有り得ないことなのだ。

 いや、あってたまるか。


 だって俺には、シェンブリィ王子との

 婚約者としての資格が無いのだから。

 彼がなんと言おうとも、勝手な戯言。

 俺は天井を見ながら、ニヤリとほくそ笑んだ。


 この日、コンフィは安心したのか、

 ぐっすりと眠れた。



   ••✼••次の日の朝••✼••


 ・⋯━☞女騎士学部寮☜━⋯・


 ・⋯━☞コンフィの部屋☜━⋯・



「アンお姉様 おはようございます!」


「おはよう リア」

『相変わらず元気なだなぁ~』



 いつものように、朝がくる。

 でも、いつもと違うのは、

 コンフィは今日から一週間、

 寮内で謹慎だ……

 こりゃあ、退屈になりそうだ。

 まあ、また例の、

 「王子様権限」で、奴が余計なことを

 しなければな……

 (余計なフラグ予備軍)



 ••✼••登校時間••✼••



「では、アンお姉様 行ってまいります」


「はぁい 行ってらっしゃいリア」


「うふふふ」


「……なにかしら?」


「なんだか新鮮ですわぁ」


「……わたくしが、お見送り

 する事がですか?」


「はぁい! まるでアンお姉様が、

 本当のお姉様になったようで」


「……お姉様……か、ふぅん」



 フリージアは、そう言う。

 だが、コンフィにとっては、

 どちらかと言うと、

 自分の方が姉が欲しかった。

 もし、自分にも姉がいたなら、

 違った人生になっていたかも?


 いやいや、変な妄想はよそう。



「あ、でも、アンお姉様?」


「!……なんでしょうか?」


「決して、寮からは出てはいけませんからね!」


「……(汗)

 わたくしを、なんだと思っているのかしら?

 それじゃあまるで、リアこそが、

 わたくしのお姉様みたいじゃありませんか?」


「あら? うふふふふ そうですわね?」

 (泣くコンフィの意外な一面を知り、

 少しコンフィの見方が変わったフリージア)


「はいはい! はやく、行ってらっしゃい

 遅刻してしまいますわよ!」


「はぁ~~~い! アンお姉様ん♡」


 パタパタッ……カチャ!

 (ドアを開けて立ち止まるフリージア)


「……?」


「あ、そうそう アンお姉様ん?」


「!?……今度は、なんでしょうか?」


「あの王子様……」


「!!……」


「また、何かしでかすかも知れませんから、

 どうぞお気をつけになってくださいませ!」

 (フラグ)


「!!……ちょっ、ふ、リア?

 怖いことを言わないでくださいましっ!」

『仮にも我が国の王子を何だと思ってんだ?』


「あはははははっ!

 申し訳ありません! では」


「はぁい 行ってらっしゃい!」


 ……パタン!


「はぁ……あの王子様……か」


 カチャ!

 (ドアを開け覗き込むフリージア)


「?!……」


「それと! 特に王妃様には……

 お気をつけになってくださいね!」

 (特大のフラグ)


「!!……王妃……様……」


「では、行ってまいります!」


 パタン!


「王妃……王妃……様……マジか」


 カチャ!

 (また来た!フリージア)


「?! 今度はなにっ?!」


「……にひひ~~~♪」


「はぁい? なんですの?!」


 パタン!


「なんなんですのもぉー!!」



 今日のフリージアは、どこか変だ。

 やはり、コンフィの意外な一面を、

 面白く思っているのかもしれない……


 それより……



「確かに、あのキザ王子なら、

 また何かしでかすかも知れませんわねぇ。

 それよりまさか、王妃様とか……

 出てきませんわよね?

 もし王妃様に呼ばれることにでもなれば、

 王子との婚約者候補の資格が完成しちゃう」

 (自分でフラグを大きくするコンフィ)



 コンフィは、まだドゥークの頃に、

 一度だけ王妃に会っていた。

 バジリスク討伐命令を受けたときに、

 ストローム騎士団長とともに謁見したのだ。

 あの頃の王妃と言えば、上から見下ろすときの

 血の気のないビー玉のような目。


 めちゃくちゃ凍えた。



 ••✼••しばらく経って••✼••



 コンコンコン!


「!……はい どちら様でしょう?」


《王宮の使いの者です。

 バリヤージュ嬢のお部屋は、

 コチラでしょうか?》


「あ、はい! どうぞ、お入りになって!」


《では、失礼いたします》


 カチャ……


「おはようございます

 アンビジョーネ・

 コンフィ・バリヤージュ様」


「……おはようございます」

『フルネームで呼ばれましたわ』


「先ず、コチラを……」

 (手紙を渡す使いの者)


「!……これは?」


「はい 第一王子、

 シェンブリィ・アシュ・マイーヤ様

 からの信書に御座います」


「!……ありがとう……ございます」

『うそ……まさか……よね?』


「確かに、お渡し致しましたよ。

 では、わたしはこれにて……」


「あ、はい ご苦労様でした。」


 ……パタン!


「王子から? 嫌な予感しかしないわね(汗)」



 あの王子からの信書?

 いったい、なんなのだろうか?

 王子だって、謹慎中だと聞いたが……

 だいいち、謹慎中に信書を出してくるなんて、

 まったくもって、意図が分からない。


 とにかく、王子様からの信書とやらを、

 コンフィは読んでみることにした。



 カサカサッ……ピラッ


「……………………………………

 ………………………………はぁい?!」



 コンフィが王子からの信書、

 つまり「手紙」とは、

 いったい、何事なのであろうか?


 その内容とは、流石のコンフィも、

 驚くべきものであった!



「王妃様からのお茶会のお誘いぃいぃ?!

 う~~~そ~~~で~~~しょお~~~」



 はいっ! フラグ回収いたしましたわよ!

 さて、いったいどんな事が

 起こるのであろうか、ですわよ?!


 王子の公開婚約者宣言により、精神崩壊したコンフィ。

 學園を暴走し、正門を斬り、植木をなぎ倒した結果――

 見事に謹慎処分となりました。

 しかし、その謹慎生活の初日に届いたのは

 王子からの手紙。

 そこに書かれていた内容とは……?

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