第八十五話 特訓二日目 ダンジョン特訓 (2)
また更新しました。いつも読んでくれている人も、そうでない人も最後まで楽しんでくれたら嬉しいです。
ヘパイストス・閻魔side
そして準備を終えたヘパイストスと閻魔がゲートを通り抜けるとそこは草原が広がっていた。
それを見た二人はまさか草原があるとは思っていなかったようで驚き固まっていた。
しかしヘパイストスと閻魔の二人はすぐに正気に戻り、周りを見回し始めた。ちょうどその時二人の目の前に地面を突き破りながらテレビの画面のような物が現れた。
その事に二人は警戒して構えた、それと同時に画面が動き始め、映像が映りだしそこに映し出されたのは白夜だった。
『ハロ~‼いや~驚いてくれてるかな?』
映し出された白夜がドヤ顔しながらそう言っていた。
それを見てヘパイストスと閻魔はいきなりの事についていけてないようで呆然としていた。
しかしその間にも、その映像は録画のようで淡々と流れていた。
『まぁそのことは措いとくとして、本題だちゃんと聞けよ?』
白夜の映像が少し睨みながら威圧するようにそう言うと、その声音に寒気を感じたようでヘパイストスと閻魔はすぐさま姿勢を正し、真剣な表情で白夜の話に集中しだした。
『さぁ~って、それじゃぁこのダンジョンについての説明を始めるぜ‼今回の特訓は全員のステータスと、昨日の組手を見ての結果をもとに得意分野を伸ばすのと弱点の克服!それが目標でございます‼と、言う事でえ~っと……ヘパイストスと閻魔!お前らはパワーはすごいがやはりスピードが遅い!と言う事でお前たちの特訓用ダンジョンは広いところでスピードの速い敵との戦闘を中心にしたダンジョンにしてある!そこをそうだな…とりあえず十層まで攻略してこい‼そしたらまだ時間が有ろうと今日の特訓は終わりにしていいぞ?そんじゃそう言う事で健闘を祈る!』
白夜が最後に笑顔で敬礼しながらそう言うと映像は消えた。
それを確認するとヘパイストスと閻魔は緊張が解けたのかちょっと肩の力を向いてから話し出した。
「ふぅ~、それではどうする?明らかに我らは他の組と比べても圧倒的にバランスが悪いぞ?」
「……分かってる…何せ二人して…武器これだからね…」
ヘパイストスは自分の持ってきている巨大な鎚を前に出しながらそう言った。
それを聞き閻魔は頷き、自分も持ってきた巨大な槌を出しながら話し出した。
「あぁそうだ、我らは二人して持っているのがこの槌だ。我が木製でヘパイストス殿が鉄製と言う違いはあるが、結局のところ打撃武器であることに変わりはない。問題は打撃が聞きにくい敵が出て来た場合の対応だ、魔法が使えない今どう対処するかが問題だ…」
閻魔はそう言うと一人で考え出してしまった。
その様子を見てヘパイストスはゆっくりと話し出した。
「……その場合は、とりあえず撤退する…無駄なケガはダメ…」
ヘパイストスが真剣な表情そう言うと、閻魔も真剣な表情で頷きながら答えた。
「うむ、確かに無駄にケガをしてしまっては特訓の意味が無くなってしまうからな」
閻魔がそう答えると、ヘパイストスはゆっくりと話し出した。
「…それに…今回は魔法禁止って主様が言ってた…から…魔法が無いと倒せないような敵は出てこないと…思う?…」
ヘパイストスが少し首をかしげながらそう言うと、閻魔は少し驚いたように目を見開いていたがすぐに愉快そうに笑いながら話し出した。
「ふっふっふ、フハハハハ‼そうだな!その通りだ‼主様は少しイタズラ好きのようではあるが、そこまで意地悪ではないだろうからな‼さてここでいつまで考えていても仕方ない、早速探索に行くとしよう‼」
閻魔は槌を肩に担ぎ、笑いながらそう言った。
それを聞いてヘパイストスも鎚を持ち上げながら話し出した。
「……確かに、此処にいても仕方ない…行こう…」
ヘパイストスはそう言うと、閻魔の返事を待たずに進みだした。
それを確認して閻魔も少し遅れて付いて行った。
ヘパイストスと閻魔が進みだして十分程経った時、ついに初めてモンスターを発見した。
その姿を確認した閻魔は少し拍子抜けしたように体から力を抜いてしまっていた。
しかしそれも仕方がない事だ、何故なら現れたのはこの世界では何処にでもいるような角の生えたウサギ【ホーンラビット】だったのだから。
しかし油断してしまっている閻魔とは違いヘパイストスは冷静に相手を観察していた。
そしてヘパイストスは少し冷や汗を掻きながら話し出した。
「…油断しないで…ケガするよ…」
ヘパイストスが緊張した声音でそう言うと、閻魔は少し首をかしげながら話し出した。
「?どういうことだ?このぐらいの敵だったら問題ないだろう?」
閻魔がそう言うと、ヘパイストスはゆっくりと話し出した。
「…鑑定を使って…見れば分かる…」
ヘパイストスが小声でそう言うと、閻魔もさすがに警戒のし過ぎだと思いながらも言われた通り鑑定を使った。
「分かったとりあえずやってみよう『鑑定』」
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名前 無し
種族 ホーンラビット
属性 無し
レベル50
HP3510/3510
MP2030/2030
物攻1670
物防520
魔攻870
魔防1450
敏捷5000
知力94
スキル
体術2、気配察知1、気配遮断1、敏捷強化4
ユニークスキル
無し
固有
無し
称号
迷宮神の加護
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その映し出された結果を見て閻魔は驚き目を見開いた。そしてすぐにヘパイストスに話しかけた。
「これは、何と言うか主殿は少しばかり性格が悪いななんだこのふざけたレベルのホーンラビットは、それにステータスも偏りすぎている」
閻魔は嫌そうに顔を歪めながらそう言った。
それを見てヘパイストスはゆっくりと話し出した。
「…たぶんこれが、弱点の克服のための相手…」
ヘパイストスが真面目な表情でそう言うと、それを聞いて閻魔はようやくそれに気が付いたようで今度は納得したように頷きながら話し出した。
「うむ、なるほど確かにそう考えると合点がいく、あの主殿にしては偏りすぎだっからな。しかしそう考えるとこれは見た目で油断しないようにする訓練も兼ねているとみるべきか」
閻魔がそう言うと、ヘパイストスも賛成するように頷きながら話し出した。
「…私もそう思う…けどこれからどうする?戦う?撤退?…」
ヘパイストスが首をかしげながらそう言うと、閻魔は腕を組んで考え出した。
そしてすぐに答えを出した閻魔は決意したように話し出した。
「とりあえずは一度戦ってみよう、それで辛そうならその後は極力戦闘を避けて行けばいいだろう」
閻魔がそう言うと、ヘパイストスは少し考えてから納得したのか無言で頷いていた。
それを確認すると閻魔は好戦的な笑みを浮かべながらゆっくりと歩き出した。ヘパイストスもそのすぐ後ろを隠れるようにして付いて行った。
そして二人がある程度近付いた時、さすがにそれほど近づかれれば気付きすぐに戦闘態勢を取った。
それを確認した閻魔は槌を大きく振りに目の前にいるホーンラビットめがけて放った。
しかしその場にはもうホーンラビットの影も形も無くなっていた。それを見て閻魔が慌てたように周りを見回すと、それを好きと見たのか近くの草むらに隠れていたホーンラビットは自分から攻撃を仕掛けて行った。
閻魔はそれを見て驚いたような表情をしていた。しかしすぐに顔を獰猛な笑みに染めた、それを見てホーンラビットは本能が逃げろと言ったがもう飛び出してしまったため間に合わずそのまま突っ込んで行った。
そしてそれを待っていたのか閻魔の後ろから隠れていたヘパイストスが現れ、突っ込んでくるホーンラビットを振りかぶった鎚で全力でぶん殴った。
その衝撃によりホーンラビットは声を上げることなく吹き飛ばされ死んでいた。
それを確認するとヘパイストスと閻魔は拍子抜けと言うようひょうじょうで話し出した。
「…弱かった…」
「まぁ仕方ないだろう、確かに早かったが知能は低く、防御は薄い、そう言う事だろうまぁ楽に勝てる分には構わないだろう」
閻魔が少し考えながらそう言うと、ヘパイストスも理解はしてるようで少し不満そうにしながらもちゃんと、閻魔が言ってることもわかるので黙ってうなずいていた。
それを見て閻魔は苦笑いをしながら話し出した。
「ハハハ、まぁこれから先どんどん敵も強くなっていくだろうからそれを楽しみにしておこう」
閻魔が少し苦笑いを浮かべながらそう言うと、ヘパイストスはゆっくりと話し出した。
「……分かった、そうする…」
ヘパイストスはまだ完全には納得しきれていないようで少しすねたようにそう言った。
それを聞き閻魔は苦笑いを浮かべながら話し出した。
「それでは、一応あれを回収して先に行こう」
閻魔がそう言うと、ヘパイストスは喋る事無くただ頷いた。
それを見て閻魔は更に苦笑いをしていたが、すぐに切り替えて吹っ飛ばされたホーンラビットを回収しに向かって行った。
ヘパイストスもそれを確認するとゆっくり閻魔の後に付いて行ったのだった。
そしてホーンラビットを回収したヘパイストスと閻魔はこれからどうするかを話し合い、結局探索を続けることにしたのだった。
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