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第六十一話 特訓開始!一日目 (4)

また更新しました。いつも読んでくれている人も、そうでない人も最後まで楽しんでくれたら嬉しいです。


「それじゃぁ……始め‼」


 白夜はそう言うとまた後ろに向かって大きく飛んで移動した。

 そしてそれを確認したへパイスロスとティターニアは同時に構えた。しかしヘパイストスだけは外から見ると子供が格好つけているようにしか見えないのだった。

 しかしその見た目に騙されたら痛い目に合うのを理解しているのかティターニアはいつものゆったりとした表情とは違い真剣な表情でヘパイストスを観察していた。対してヘパイストスはいつもと変わらずほとんど無表情でティターニアを見ていた。

 そして二人が見つめ合いを始めて三十秒ほどした時二人はついに動き出した。


 先に動いたのはティターニアだった。ティターニアは自身の敏捷を最大限利用して一直線ではなくヘパイストスを中心に周りをヘパイストスの届くか届かないかギリギリのところを回っていた。

 そしてヘパイストスはその様子をうっとうしそうに目を細めて眺めていたが、少し経つとゆっくりと動き出した。

 その様子を見てティターニアは走りながら身構えた。

 そしてそれと同時にヘパイストスが動き出した。ヘパイストスは右腕を上に挙げ全力で自身の足元に殴り下ろしたのだった。その事によりが殴られた所を起点に地震かと思うほどの揺れが起こった。

 しかしティターニアはヘパイストスの動きで予測していたようでタイミングを合わせて飛び上がっていた。


 そしてティターニアはただ飛び上がっただけではなくヘパイストスの後ろへ飛んだのだ。

 しかしヘパイストスはその動きすらも読んでいた、そのためヘパイストスはティターニアの降りてくる方を向き構えていたのだった。

 そしてティターニアは飛び上がってからその事に気が付いたが空中では方向は変えられずにそのまま降りることになってしまった。


 そしてその時を待っていたヘパイストスはティターニアが下りてくると同時にその背中へ拳を叩き込んだのだった。

 そしてティターニアは背中にヘパイストスの全力の拳を受けてしまい、数メートル先まで吹き飛ばされてしまったのだった。

 その様子を見て見学組の夜空と水姫は心配そうにティターニアが吹っ飛んで行った方を見ていた。

 そして白夜はティターニアの意識があるかを確認しに向かって行った。


 そして白夜はティターニアの所に着き脈拍を図ったり、顔をたたいたりしたがティターニアは起きる気配が全くないので、立ち上がり話し出した。


「え~ティターニアが完全に気絶してしまったので今回の組手はヘパイストスの勝利って事で終わりだ!」


「と言う事で次の人達さっさと準備して位置につけ」


 白夜はそう言うと気絶したままのティターニアを肩に担いで見学組の方に向かった。

 そして白夜の言葉を聞いてまだ中央に居たヘパイストスは見学組の居るところへと向かった。それと入れ替わりになるように次の番のヴラドとマモンは白線へと向かって行ったのだった。

 そして見学組の所に居た夜空達はティターニアがただ気絶しているだけだと知って安心したようで一息ついていた。


「ふぅ~いやぁまさか一撃で決まるとは思いませんでしたねぇ~」


「ん、私も予想外」


「そうねぇー私も、もう少し時間が掛かると思ってたわー」


「あれ?智理さんはヘパイストスなんか長いですねぇ~、短くまとめてヘパちゃんにしましょう!」


 水姫が良い事を思いついたと言うようにそう言うと賛成するように話し出した。


「ん、その呼び方可愛い」


「そうねぇーヘパイストスって呼びにくいしねぇー」


 そしてそんな感じで話が進みそうになった時水姫が思い出したように話し出した。


「そうですよねぇ~呼びにくいですよねぇ~、ってそうじゃなくて智理さんに聞きたいことが有ったんですよ!」


 水姫が力強くそう言うと、智理はよく分からないと言った感じに首をかしげながら話し出した。


「?私に聞きたい事?いいわよ何でも聞いてちょうだい!」


 智理がなぜか胸を張りながらそう言うと、水姫は早速とばかりに質問したのだった。


「ホントですか?それじゃぁ早速なんですけど~、さっき智理さんさっきの組手についてもう少し時間が掛かるかと思ったっていたじゃないですか、その事でちょっと聞きたかったんですけどもしかして智理さんどっちが勝つか分かってたんですか?」


 水姫がそう聞くと、智理はその事か~と言うような感じで話し出した。


「あぁ~その事ね、わかってたわけじゃ無いわよ?私もさすがに結果までは予測できないからねー、でも確率的に高いのはどっちかくらいは予測できるってだけよ」


 智理がそう言うと水姫はまだ納得できないといった表情で質問した。


「うぅ~ん、そう言うのは何となく理解できますが…、じゃぁ何でヘパちゃんの方が勝つと思ったんですか?」


「?それはねぇー単純にステータス見た時にティターニアちゃんは魔法特化みたいだったのと、それとは逆にヘパちゃんは物理特化と言った感じだったでしょ?だから、今回みたいな魔法無しの体術のみだとヘパちゃんの方が強いと思っただけよ」


 智理がそう言うと、水姫はその説明を聞いてようやく納得できたのか頷いた後に話し出した。


「なるほどそう言う事ですか~、と言うかよくステータスの数値覚えてましたねぇ私完全にではないですけど細かいところまでは覚えてないですよ」


「フフフそんな事ないわよ?私なんかより白夜の方が数倍は凄いわねぇー」


 智理がそんなことないと手を振りながらそんな事を言うと、水姫は何か諦めたような感じで話し出した。


「あぁ、まぁ先輩と比べたらだいたいの人は普通の人になっちゃいますよ~、先輩は先輩と言うカテゴリーにいるんであの人と比べるのは無しです!」


 水姫はそう力強く言いながら智理の方を見たが、智理はなぜか視線を逸らして大量の汗をかいていた。

 その事を不思議に思い水姫は質問しようとしたが、その前にその肩に後ろからて手を置かれたのだった。

 そして水姫は冷や汗を流しながら肩に置かれたその手の人の方に振り返って話し出した。


「い、いやぁ~お早いお帰りですねぇ~せ、先輩」


 水姫がそう言うと、肩に手を置いていた人物、白夜はニッコリと笑いながら話し出した。


「あぁ、こいつが戦闘不能かどうか確認しに行ってきただけだからな」


 白夜はそう言いながら肩に担いだままのティターニアを指で指した。

 そして水姫はいい感じに話がそれたと少し心の中で安堵していたが、しかし水姫の希望とは反して白夜はすぐに話を戻して笑顔で話し始めた。


「まぁそんな事は措いといて、さっきはずいぶん好きかって言ってたな?なんだっけ俺と比べるとだいたいの人は普通の人になっちゃうんだったか?それに俺は周りの人とは違って俺って言うカテゴリーに入ってるから他の人と比べちゃダメとか言ってたよなぁ?うん?どうしたんださっきまで楽しそうに話してたじゃないかほら他にも言いたい事があるんだろ言ってみろよ」


 白夜が笑顔で挑発するようにそう言うと、水姫は顔を青くさせながらゆっくりと話し出した。


「す、すみませんでした、調子に乗っていました今後は気を付けるので許してください!」


 水姫はそれはもう必死に謝った。そして白夜はそこまで怯えると思っていなかったようで少し慌てながら話し出した。


「お、おう、俺もちょっと言い過ぎだったからな!うん、ほら顔を挙げてそろそろ次の組手始めないとだしな!っあ、後もしその反省が嘘だったらこの後の組手楽しみにしとけよ?」


 白夜はそう言うと肩に担いだままのティターニアを隅の方に下ろし、中央の白線の所で向かい合うようにして待っているヴラドとマモンの所に向かって行った。

 そして水姫は白夜が行った事で安心したのか顔を挙げて一息ついていた。そしてその水姫の様子を確認して夜空と智理は近づき話しかけた。


「水姫、大丈夫?」


 夜空が心底心配そうにそう聞くと、水姫は笑顔で答えた。


「う、うん何とか大丈夫だよ~、そ、そんな事より智理さん!先輩に気が付いていたんなら教えてくださいよ!」


 水姫がいかにも怒ってます!と言うような顔でそう言うと、智理は少し視線を外しながら話し出した。


「その~ごめんなさいね?私が気が付いた時にはもう白夜が水姫ちゃんの真後ろにいたし、それにジェスチャーで言うなって言われたから言えなかったのよごめんなさい」


 智理が本当に申し訳なさそうに頭を下げながらそう言うと、水姫も少し申し訳ない気持ちになってしまったようですぐに話し出した。


「まぁもういいですよ終わった事ですしね、それよりもう次の始まりそうですよ」


 水姫はそう言いながら白夜達が居る方に視線を向ける。そして夜空と智理もそれに釣られるようにそちらを見ると、もう白夜が二人の所につ言っていたのだ。それを確認した夜空達は話すのをやめてそちらに集中すことにしたようだった。


 そして白夜は夜空達が話している間にヴラドとマモンの所に着き二人をゆっくり見まわしてから話し出した。


「さて、少し時間が経ってしまったので早速始めたいと思うが、二人とも特に問題ないか?」


 白夜が最終確認のためにそう聞くと、ヴラドとマモンはすぐに答えた。


「私は特に問題ございませんわ」


「わ、私も特にも、問題ないです」


 白夜は二人の返事を聞いて満足そうに頷いた後話し出した。


「そうかそれじゃぁ……始め‼」


誤字、脱字など気になる点が有りましたら教えてください。気に入ってくれた人が居たらブクマや評価よろしくお願いします。

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