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第百四話 特訓二日目 夜 (1)

また更新しました。いつも読んでくれている人も、そうでない人も最後まで楽しんでくれたら嬉しいです。


 そしてすべての場所の確認を終えた白夜は、元のダンジョンの門の前に着くと机といすを取り出し疲れたようにだら~っと座って休みだした。


「っはぁ~!何か疲れたわぁ~、体力的には大丈夫だけど精神的に疲れた。ふぅ~さてっと、とりあえずあいつらが返ってくるまでもうやることが無いし…どうすっかな~?まぁとりあえずは何か飲んだり食ったりしながら帰ってくるの待ってればいいか!」


 夜空達が帰ってくるまでやる事の無くなってしまった白夜は少しの間悩んでいたが、すぐにどうでもよくなったのかのんきなことを言いながらアイテムボックスから紅茶セットやクッキーなどを取り出して優雅にお茶を飲みだしたのだった。


 そして白夜が休憩を始めてから三十分経った時ダンジョンの入り口の方で誰かが帰ってきたようで光り出した。それを見て白夜は少し驚いたような、それでいて少し感心したようにその光を見ていた。

 それから光が消えるとそこには夜空・ラファエル・アルテミスの三人が午前中とは違い少し汗は掻いているもののそこまで疲弊してはいる様子は無かった。


 そして夜空達は少し達成感を感じさせる表情で汗をぬぐいながら周りを見回し、周りの様子が完全に別物に変わりしているのを見て夜空達三人は驚いた表情で完全に動きを止めてしまった。

 それを見て白夜は何故三人が止まっているのか分からないようで不思議そうに首をかしげながら夜空達に近寄って行き話しかけた。


「お~い、生きてますか~?死んでますか~?生きてたら返事しろ~」


 近寄った白夜は夜空達の目の前で手を振りながら少しバカにしたようにしてそう言った。

 夜空達は白夜がここまで近寄ってきているのにも気が付かなかったようだったが、白夜が目の前で手を振るとさすがに気が付いたようで少し驚いたようにした後、夜空は白夜に詰め寄り質問しだした。


「ちょ、ちょっと兄さん?これどういう事⁉何で此処こんなことになってるの⁉」


 夜空が珍しく少し取り乱しながらそう言うと、それを見て白夜は少し引き気味に話し出した。


「あ、あぁこれね何となく寂しかったから創ったってのもあるんだけど、まぁ何かこの様子だと二度手間になりそうだし他の奴ら返って来てからでいいか?さすがに何回も同じ説明すんのは嫌だ」


 白夜が少し申し訳なさそうにしながら心底めんどくさそうにそう言った。

 それを聞いて夜空は何かを言おうとしたが直前で止め、少し考えた後何か納得したかのように頷きながら話し出した。


「ん、わかった。確かに何回も説明するのは大変そうだしそれでいい、でも!その時はちゃんと説明してよね?」


 夜空が少し首をかしげながらそう言うと、それを聞いて白夜は少し安心したように息を吐きながら話し出した。


「あぁ、分かったその時にはちゃんと説明するよ。それよりもお前らもどうだ一緒にお茶でも飲むか?それともまた風呂入ってくるか?」


 白夜が話を切り上げてそう聞くと、夜空達は少し考えた後ゆっくりと答えた。


「ん、とりあえず汗流したいからお風呂入ってくる」


 夜空が代表してそう言った。

 それを聞いて白夜は納得したように頷きながら話し出した。


「そうか、それじゃぁ俺はここでお茶飲んでるから風呂あがったらここに来るのでもいいし、他の場所で休んでもいいし、好きに休んでいてくれ。ただし、晩御飯の後今後の予定の話するからそん時は全員集合してくれ」


 白夜はそう言うともうやる事は終えたと言う感じに振り返り、先ほどまでお茶を飲んでいたところに戻り椅子に座りお茶休憩を再開した。

 それを見て夜空達は少しの間お互いに顔を見合せてどうしたらいいのか戸惑っていたが、夜空は白夜の対応に対して慣れていたのですぐに正気に戻るとラファエルとアルテミスにジェスチャーで行こうと伝え歩き出した。

 ラファエルとアルテミスの二人は少しどうしたらいいのか戸惑っていたが、さすがに二人もここ三日ほどでだいぶ慣れてきたようですぐに正気に戻ると少し駆け足気味に夜空の後を追って行った。


 そして白夜は夜空達が離れて行ったのを確認すると少し疲れたように一息つきながら話し出した。


「ふぅ~、さて説明するとは言ったもののどう説明したものか。正直に言えば特訓に飽きただけだしなぁ~、魔法も知識が大雑把ではあるけど何故か頭の中にあるし正直もうこれと言って鍛えることが無いんだよなぁ~。でも正直に言ったらあいつら絶対に何か言って来るものなぁ~それはそれでめんどくさいはぁ~」


 その後も白夜は一人で説明する時に夜空達を納得させられる内容を考え続けていた。

 白夜が悩み始めてから三十分程経った時またダンジョンの入り口の前が光り出した。それを見て白夜はめんどくさそうに眺めながらアイテムボックスから時計を取り出し時間を確認した。その時計には七時五十分をさしていた。

 それを見て白夜は少し満足そうに頷きながらその光を見つめていた。


 そして光が消えるとそこには先ほどの夜空達よりも疲れた様子の智理・ティターニア・玉藻三人が居た。

 智理達は午前中程疲れた様子は無かったが、それでも相応には疲れているようで返ってくるなりその場に座り込んでしまった。

 その様子を見て白夜が仕方ないと言うように智理達の方へと向かおうとした。ちょうどそのタイミングで座り込んでいる智理達の横に誰かが帰ってきたようで光り始めた。

 智理達は疲れ切って座り込んでいたらいきなり横が光ったため少しパニックになりかけていたがそんな元気も無かったようでおとなしかった。


 その様子を見て白夜は二組同時に帰ってきたことに少しめんどくさそうにしながらも、対応しない訳にはいかないので渋々と言った様子で白夜は近寄って行った。

 それからすぐに光が消えた。光の消えた場所には水姫・マモン・ヴラドの三人が少し疲れた様子ではあったが帰って来た三組の中では一番疲弊していなかった。

 そして水姫達はいい汗を掻いたと言うように爽やかな笑みを浮かべていたが、周りに目を向けた時あまりの変わり様に水姫達は驚き固まってしまった。


 それからすぐに水姫は正気に戻り辺りを見回し白夜を見つけると凄い勢いで走り寄り話し出した。


「ちょ、ちょっと先輩⁉なんですかこれ⁉何かここ凄いことになっていますよ⁉何でさっきまで真っ白で何も無かったところに山ができてるんですか⁉それに何で海まで⁉本当にどう言う事なんですか⁉」


 水姫が白夜の肩を激しく揺すりながらそう言った。

 白夜はあまりの勢いに何も言えなくなっていたのだがさすがにこれ以上はやばいと思ったのか、水姫の手を外して後ろに下がって話し出した。


「はぁはぁはぁ~、お前はアホか‼あんなに揺すられたら答えられるものも答えられんわ‼それとここが変わった事に関しては全員が集合してから説明するから今は大人しく風呂でも入って来い!」


 白夜が少し怒りながらそう言うと、水姫はようやく冷静になったところだったようで白夜に怒られたのと自分がやった事をちゃんと理解し少し落ち込んだようにうなだれながら小さくうなずきながら話し出した。


「うぅぅ、はいすみませんでした。先輩の言う通りお風呂入って少し頭冷ましてきます…」


 水姫は落ち込んだようにそう言うとうつむきながらとぼとぼと歩いて行った。

 それを見てずっとオロオロしていたマモンとヴラドは、話が終わった後も少しの間白夜と水姫の間をキョロキョロしていたがとりあえず水姫に付いて行くことにしたようで少し小走り気味に追いかけて行った。


 そして水姫と白夜が話している間ずっと黙って居た智理は、話が終わると同時に白夜に近づきゆっくりと話しかけた。


「白夜?落ち着いた?」


 智理が優しく言うと、白夜はようやく冷静になってきたようでゆっくりと深呼吸しながら話し出した。


「すぅ~はぁ~、あぁ悪かった。少し冷静じゃ無かったな、後であいつ等にも謝らないとだな。はぁ~慣れない所で俺もストレスがたまってたのかねぇ~」


 白夜が少し自虐的な笑みを浮かべながらそう言うと、智理は優し気な笑みを浮かべながら話し出した。


「ふふふ、そんなに考える必要ないわよ?あれはどう考えても水姫ちゃんが悪かったしねーまぁでも一応他の子達には謝っておきなさいよ?怖がらせちゃったんだからね?」


 智理が微笑みながらそういうと、白夜は少し考えてから話し出した。


「そうだな、怖がらせたんだから謝らないとだよなぁ。まぁそれは後で考えて措くとして、サトねぇ達は先に戻って風呂でも入ってきなよ俺はここでヘパイストスと閻魔を待つから先に戻っててくれ」


 白夜がそう言うと、智理は少し考えた後ゆっくりと話し出した。


「そうねぇー分かったわ、それじゃぁ私達は先にもどらせてもらうわね?」


 智理はそう言うとティターニアと玉藻の元に行き何かを話すと二人を連れて居住区へと向かって行った。

 白夜はそれを見送った後元の位置に戻ってお茶を再開したのだった。


誤字、脱字など気になる点が有りましたら教えてください。気に入ってくれた人が居たらブクマや評価よろしくお願いします。

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