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第96話 復帰と赴任
11月16日。木曜日。
この日。
4日ぶりにナカマイ先生が
学校に姿を見せた。
彼女は少しやつれていたが、
それでも子供達の前では、
気丈に振舞っていた。
そんな彼女を見て俺は胸が痛んだ。
そして。
この日は珍しく、
茜が学校を休んだ。
前日の茜に
具合の悪そうな様子は
見られなかったので
俺は不思議に思ったが、
翔太は
「そういえばここ2、3日、
元気がなかったような気がする」
と心配そうにしていた。
何だかんだ言っても、
翔太は茜のことを
気にかけているんだと
俺は少し安心した。
ナカマイ先生の復帰と
時を同じくして、
隣のクラスに
新しい教師が赴任してきた。
犬山啓介
という20代後半の優男で、
真ん中から綺麗に分けられた
サラサラの髪は、
校長ほど長くはなかったが、
それでも肩のあたりまで伸びていた。
あまりにも整ったその髪を見て、
この男もカツラなのではないかと
俺は訝しんだ。
犬山は清潔感のあるスーツに
身を包んでいて、
何もかもがボス猿と正反対だった。
早速、
女子生徒達が黄色い声を上げていた。
一色拓海にとっては、
強敵の出現だった。




