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黄昏は悲しき堕天使達のシュプール  作者: Mr.M
二章 Renewal 5月

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第27話 未遂

マンションの屋上を後にして、

3人と別れた俺は、

一度家に帰ってから、

塾の荷物を持って

ふたたび家を出た。

そして。

家の近くの公衆電話から、

塾へ電話して、

体調が悪いので休むと伝えた。

次に。

俺は暗記している番号を押した。

しばらくすると。

受話器の向こうから、

少女の声が聞こえた。

運命の悪戯か。

姉が不在で、

今夜も家には自分1人だと、

少女は言った。

俺が

「今から行く」

と言うと、

「うん」

という短い言葉が返ってきた。

俺は自転車に飛び乗ると、

力いっぱいペダルを踏み込んだ。

今日は午後から緊張の連続だった。

その緊張こそ解けたものの、

脳内では、

いまだにアドレナリンが

駆け巡っていた。


呼び鈴を鳴らすとすぐに玄関が開いた。

奥川は白いTシャツに、

この間の夜と同じ

ショートパンツを履いていた。

その姿を見た瞬間、

頭のネジが外れる音が聞こえた。


部屋に入ってすぐに、

奥川をベッドに押し倒す。

その口をキスで塞いで、

彼女の舌を十分に味わう。

俺は奥川に馬乗りになると、

白いTシャツを力任せに引き裂く。

「いやあぁぁ、何するのっ!

奥川の絶叫が部屋に響く。

その悲鳴に俺は激しく興奮する。

得も言われぬ悦びが脳内を駆け巡る。

俺は続けて水色の下着を剥ぎ取る。

「嫌だっ!

 やめて!

 あっくん!」

奥川の悲痛な訴えを無視して、

俺は露になった乳房を鷲掴みすると

乱暴に揉みしだく。

「やめてっ!」

抵抗する奥川の腕を押さえつけて、

俺は左の乳首に噛みつく。

「痛いっ!」

その声に俺の分身が猛り勃つ。

官能的な白い太ももを広げると、

そこには草原が広がっていた。

その茂みを掻き分けると、

小さな泉が見えた。

ちょろちょろと湧き出る聖水で、

喉を潤す。

そして。

俺はその泉の中へ飛び込んだ・・。


「・・くん?

 ・・あっくんってば」

その声で俺は我に返った。

盆を手にした奥川が、

開いたドアの前に立っていた。

「シロップとミルクだけど、

 本当にいらないの?」

「う、うん」

俺は曖昧に頷いた。


グラスに注がれたアイスコーヒーを

一口飲んでから、

俺は大きく息を吐き出した。

「溜息なんか吐いて、

 どうしたの?

 何かあった?

 今日のあっくん、変だよ?」

奥川の矢継ぎ早の質問をよそに、

俺はしばらくグラスを見つめていた。

それから。

先ほどの妄想を払いのけるように、

俺は放課後の出来事を奥川に話した。


「へえ。

 熊谷君達、

 煙草を吸ってるんだ」

奥川は

それほど驚いた様子でもなかった。

そういえば。

奥川自身も中学生になると、

煙草に手を出す。

俺は彼女が体育館の裏で、

煙草を吸っている姿を、

何度か目撃したことがあった。

「あっくんは、

 これ以上吸っちゃ駄目だよ」

そう言って、

奥川はキッと俺を睨んだ。

真剣な彼女の眼差しに、

僕はつい噴き出した。

「あー。笑ってる」

そう言って、

奥川は頬を膨らませた。

「ごめん、ごめん」

俺は奥川に向かって、

素直に頭を下げた。

「もしまた無理に吸わされたら、

 私が熊谷君に言ってあげる」

奥川なら本当に言いかねない。

そして。

大吾は奥川の言葉に従うだろう。

その結果。

和平条約は一方的に破棄されて、

俺はふたたび無意味な戦争に

巻き込まれるのだ。

「そ、それは困る。

 今話したことは、

 秘密にしてくれないと」

「そっか」

微笑む奥川に

俺も釣られて笑った。

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