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黄昏は悲しき堕天使達のシュプール  作者: Mr.M
九章 Revenge 12月

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119/136

第119話 夜空

日が沈み気が付けば

周囲は深い闇に包まれていた。

その闇は今や俺の心を投影していた。

俺は夜空に向かって叫んだ。

何かを吐き出すように、

言葉にならない叫び声を上げた。

そうすることで。

徐々に憑き物が

落ちていくような気がした。

先ほどの茜の話について、

冷静に考えることができるだけの

余裕が生まれた。


茜は男の名前を聞いていないと

言っていた。

白髪のオールバックに

黒いサングラス、

そして口髭。

そんな男が学校にいただろうか。

1学年に3クラス。

それだけで18人の教員がいる。

それに加えて。

高学年の音楽の授業を

担当している池島千代。

校長と教頭。

他には事務職員と養護教諭がいる。

あとは。

学校によっては

司書教諭や用務員が

置かれることもある。

どちらにしても。

その特徴的な外見なら、

すぐに見つけ出すことが

できるだろう。

そして。

茜の話の中で

気になった点がもう1つ。


「君は誰かさんと違って素直な子だ」


男のその言葉が誰を指しているのか。

考えるまでもなかった。

この男こそが。

葉山を妊娠させその命を奪い、

ボス猿に罪を着せて殺した

人物なのだ。

さらに大きな問題があった。

葉山の妊娠は、

彼女が望んだ結果ではなかった。

葉山も茜と同じように、

男の慰み物にされていたことが

大問題なのだ。


胸のあたりを鈍い感覚が襲ってきた。

俺は吐きそうになるのを

必死で堪えた。

大きく深呼吸をしてから、

もう一度夜空を見上げた。

雲一つない空に星々が煌めいていた。

ベテルギウスとリゲルの

輝きに導かれて、

俺の目は自然と

オリオン座を見つけ出していた。

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