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黄昏は悲しき堕天使達のシュプール  作者: Mr.M
九章 Revenge 12月

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110/136

第110話 雨の日

朝から雨が降っていた。

チャイムが鳴って、

教室に現れたのは、

校長の勅使河原だった。

「はぁい、皆さぁん。

 おはようございまぁす。

 今日、

 畑中先生は少し遅れまぁす。

 ですからぁ。

 1時間目と2時間目は、

 自習をしてもらいまぁす」

自習という言葉に、

子供達は歓声を上げた。


2時間目が終わる直前に、

ナカマイ先生は現れた。

「ごめんなさい。

 ちょっと具合が悪くて、

 病院に寄ってたの」

ナカマイ先生は

教室に入ってくるなり、

元気よくそう言って、

ペロッと舌を出した。


昼休みになっても、

雨は降り続いていた。

普段はまとまりのある

6年3組の子供達も、

雨の日は、

教室で過ごす子や

図書館に行く子、

はたまた体育館で遊ぶ子など

様々だった。

俺は翔太と洋に

「かくれんぼ」

に誘われたが、

断って校内を1人で散策した。

少しでも

真犯人の手掛かりが掴めればと、

淡い期待を寄せていた。

校内は狂喜の声に包まれていた。

廊下を駆ける子供達を見るたびに、

俺は肝を冷やした。

「廊下は走らない」

と声を大にして注意する

大人の気持ちが理解できた。

大人は子供達の安全のために、

口煩く注意するのだ。


職員室を覗くと、

ナカマイ先生の姿はなかった。

奥の机で池島千代が

紅葉と呼ばれていたあの若い女教師と

話しているのが見えた。

そのすぐ近くで、

一色が2人の男性教師と

雑談していた。

1人はこちらに背を向けていたが、

その白髪が目を引いた。

もう1人はパンチパーマにサングラス、

そして口髭を生やした男で、

とても堅気の人間には見えなかった。

こうしてみると。

ここにいる人間のほとんどが、

俺の知らない顔だった。

この中にいる・・。

葉山を妊娠させた挙句、

その命を奪い、

さらにはボス猿を殺し、

葉山殺しの罪を着せたうえで

自殺に偽装した人間が。

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