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非行高校生
目を覚ました。
流石に理解した。これで3回目だ。
「ループしてる……ループものだ、これ」
打開策はわからない。意識が戻った場所は、いつもの電車内。通過する駅名標を見ると、ちょうど桜新町を発車したところだった。頭部の痛みはない。
このまま進めば、間違いなく渋谷駅で殴られるルートだ。
人は未知のものを一番恐れるというが、拾いにそれを痛感している。今考えるべきでない自問自答を繰り返しながら、私は決断した。
朝の会議など、もう知るか。
渋谷の1つ手前、池尻大橋駅で降りよう。
諦めたような心地で池尻大橋のホームに降り立った時、目に入ったのは例の高校生だった。
「やっば……マジで覚えてんじゃん、こいつ」
なぜ彼女が私を狙い、最新版のiPhoneを振り抜いてくるのか全くわからない。まずは対話が必要だ。彼女の目的と、暴行に走る原因を聞き出さねば。
私は両手を前に突き出し、距離を取りながら声を張った。
「ちょ、ちょっと待って……! 覚えてるってどういう意味!?」
言い終わるか終わらないかのうちに、私の顎は砕けた。
iPhoneが鮮やかなアッパーカットを描いて突き上げられていた。
絶対何か格闘技をやっている。思考が途切れ、意識が沈んだ。




