表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デバッグアルバイトのおっさん、転生して勇者となる。(デバゆう)~デバッグ知識で、異世界の壊れた運命を書き換える~  作者: うずまき鳥


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

92/94

楯の乙女エマ(1)

 ようやく出会うことができた、楯の乙女(シールドメイデン)エマ。

 しかし彼女は、俺のことを魔族だと疑い、武器を構えている。


 ……これは、困ったぞ。


 そのとき――

 空から無数の矢が降ってきた。


 ガキッ、ガキーン!!


 エマは左手に持った巨大な盾で、その全てを跳ね返す。


「敵襲! 敵襲ーーっ!!」


 グラニットの守備兵が叫ぶ。

 見ると……巨大な魔物たちが迫っていた。

 その背には、王都の兵士たちが乗り、こちらに向かって矢を放っている。


「あたしたちの力になりたい……さっきそう言ったね? だったら、あの敵を蹴散らしてみな」


「望むところだ」


「へぇ、今なかなか……いい顔になったじゃないか。これは頼もしい」


 これはピンチではない。

 エマを味方に付けるチャンスだ。

 ……だとしたら、勝たなければ。


「ミネア! 敵の状況は?」


「象みたいな魔物が20頭。すごい速さで迫ってますにゃん。乗ってるのは王都の兵士……あ! 首に赤いバンダナを巻いてますにゃん!」


「くっ! アエリアも……オブリ教の手に落ちたか……」


 歯噛みするレベッカ。

 おそらく、その推測は間違っていない。


「レベッカは奴らのバンダナを斬ってくれ!」


「承知! ロケット・パァンチ!」


 右手が空を切り裂き、兵たちが次々と気絶してゆく。

 それと同時に、統率を失った魔物たちが暴れ始めた。


「ミネア! 足止めを!」


「はいですにゃん。アブソリュート・ゼロ!」


 巨大な象の魔物たちが、一斉に氷漬けになる。

 これで大勢は決した……と思ったのだが……


「ヒデオさん、危ない!」


 巨大な火球が、俺めがけて飛んできた。


「プロテクション!」


 しかし、エリザの防御魔法で無効化される。


「助かった、エリザ」


「いえ、でも誰が……?」


 火球が放たれた先を見ると、空を飛ぶ人影……

 青い肌と、悪魔のような翼を持った人物が、こちらを睨んでいる。


「あれが魔族……なのか?」


「言ったはずだぞ。兵たちは、魔族に率いられていると」


 エマは後方で腕組みをしたまま、俺たちの戦いを見ている。


「アヴィ、飛んでヤツの背中を取れ!」


「ま゛」


 いつの間にか変身していたアヴィが、魔族の背後へと回り込む。


「アネモネ! ヤツの周囲に矢を!」


「わかったわ。必殺、MNCモトナリーズ・チルドレン!! 」


 背後を取られ、周囲を矢で攻撃された魔族は……そう、こちらに向かって攻めてくる。


「くらえ! 破邪の剣!!」


 実戦で使うのは初めてだったが、切れ味は抜群だ。

 俺は……いや、俺たちは魔族を一刀両断した。


「なかなか見事だったぞ!」


 魔族の死体を確認していると、エマがやって来た。


「躊躇なく魔族を倒したということは……タケベヒデオ、あんたは味方ってことで、いいのかもね」


「よかった。それじゃ俺たちの……」


「いや、だからって、簡単に仲間になるとは思わないほうがいいよ。そう、大食い対決であたしに勝ったら、何でも言うことを聞いてやるさ」


「うぉーー! ひさしぶりの大食い対決だぁ!」


「宴だ! 宴の用意をしろぉーー!」


「わぁ、なんか楽しそう!」


 兵士たちが盛り上がっているし、アネモネたちも上機嫌だが……俺だけが憂鬱だ。

 エマと大食い対決なんて、勝てるわけがない。


 原作のゲームでは、ウィル王子がこの大食い対決に敗北し、三日三晩寝込む。

 ウィルが勝てない相手に、俺が勝てるわけがない。

 自慢じゃないが、○郎系の大盛りラーメンだって食べきれる自信がないほどの大食い弱者だ。

 あぁ、気が重い……




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ