表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デバッグアルバイトのおっさん、転生して勇者となる。(デバゆう)~デバッグ知識で、異世界の壊れた運命を書き換える~  作者: うずまき鳥


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

78/92

ヒデオの秘密(1)

 こうして、レベッカの義手は完成した。


「普段使いの義手としては完璧だ。できればこのあと……戦闘能力も試したいところだな」


「よし! 魔物退治に行こう」


「……しね」


「『私もついてくわ。メンテナンスとかしたいしね』だそうだ」


「あの……やっぱりその、いきなり『死ね』と言われるのは……慣れないのですが……」


 エリザが申し訳なさそうな顔をして、アヴィに頭を下げる。


「……けるわ」


「『ごめんなさい。以後気を付けるわ』だそうだ」


「……なめる?」


「『お詫びの印に、例のまずい飴なめる?』だそうだ」


「あ、いえ……遠慮させていただきます」


「あうぅー、なぜ私ばっかり、あのまずい飴担当なんですかにゃん?」


 流れ弾を喰らって、ミネアがダメージを受けていた。


 ◇


 蛇の道の手前にある、俺が【ENTRY_OFF】を使った高台――

 ここが、義手の試運転をする場所だ。


「この場所は、ワイバーンが多く出る。ヤツら魔法耐性が強いから気をつけてくれ」


「承知した。腕が鳴るな。……おっと、今のは洒落じゃないぞ」


 ヴィィィィン……


 レベッカの声に反応して、義手が振動を始めた。


「はっはっは。まさか、本当に腕がなるとはな」


「……たいね」


「『それ、自動的に汚れを落とす機能。音声認識に反応したみたいね』」


 ……なんか、無駄に高機能だ。

 そしてやはり、話をしているとお約束通りワイバーンが現れた。


「話の途中悪いがワイバーンだ!」


 おぉ、『一生のうち一度は言いたい台詞』が言えて、俺の満足感がすごい。


「なぁにドヤ顔になってるのよ。戦うわよ!」


「お、おう」


 ……アネモネに怒られてしまった。

 そうこうしている間にも、レベッカは大地を蹴って跳躍し、ワイバーンたちを次々と屠ってゆく……


「すごいぞ! 以前と同じ……いや、それ以上に素早く剣を振れる!


「……んで!」


「『レベッカさん、“ロケットパンチ”って叫んで!』だそうだ」


「承知! ロケットパンチ!!」


 叫び声と同時に、レベッカの義手が射出される。

 剣を持ったまま……猛スピードで空を切り裂き、気が付くと30匹ぐらいいたワイバーンはすべて斬り殺されていた。


「す、すごいですにゃん!」


「ああ、脱帽……いや、兜を脱いで感服するよ」


「あ、今言い換えたのって、マ○ンガーZネタ?」


 通じてしまうアネモネが怖い。


「アヴィ、素晴らしい義手をありがとう。これは完成後に約束したゴールドだ」


 俺は【ADD_GOLD】で入手した6万5535ゴールドをアヴィに渡した。


「……くない?」


「『ありがとう。でもちょっと多くない?』か……いや、余った分は今後のメンテナンス料というか……アヴィ、もしよかったら俺たちの旅に同行してくれないか? 君のその力が必要なんだ」


 俺がそう言うと、アヴィはエリザの手を取ってこう言った。


「……ないわ」


「『あなたはいい人っぽけど、何か隠してる。……隠し事をしてる人に、命は預けられないわ』……とのことです」


「隠し事か……」


「あたしたちも、ずっと気になってたの。今までは『守秘義務』って言われて、それ以上は聞かなかった……ううん、聞けなかったけど……」


「ヒデオさんのお名前が、魔王デオメットに似てるから……そのすごい力は、何か悪い力なんじゃないかって……心配なんですにゃん」


 アネモネもミネアも、すごく真剣な表情だ。


「私だってそうだ。この義手のために、あんな大金をぽんと出して……『気にするな』と言われても、どうしても気になってしまうではないか」


「ヒデオさん、みんなあなたに感謝しているんです。でも、だからこそ……知りたいのです。共にこれから旅を続けてゆく仲間として……」


 そうだな。確かに、ごまかし続けているのは良くない。


「わかった。ちゃんと話すよ。俺の秘密を……」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ