表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デバッグアルバイトのおっさん、転生して勇者となる。(デバゆう)~デバッグ知識で、異世界の壊れた運命を書き換える~  作者: うずまき鳥


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/93

王都バルディア(8)

 俺が案内されたのは、冒険者ギルド2階最奥にあるギルドマスターの私室だ。 豪華な応接セットが並んでいる。


「タケベヒデオ、32歳。犯罪歴は……なし、か……」


 シュミット爺が魔道具を覗き込みながら呟く。


「レベルは20だが、妙なスキルを持っているな。それでスライムを倒して、あの大量の魔石を稼いだってわけか……なるほど。疑って悪かったな」


 便利すぎる魔道具のせいで俺のプライバシーは丸裸だが、ややこしい説明の手間が省けて助かる。


「うちの若いのが騒いじまって、迷惑かけたな。お詫びってわけじゃねぇが、こいつを受け取ってくれ」


「こ、これは……B級ライセンス?」


「まぁ、あんたの実力を考えたら、もっと上のランクでも良かったんだが……いきなりS級じゃ目立っちまうだろ?」


「助かります」


 冒険者ギルドに登録すると、冒険者ライセンスがもらえる。 通常はE級から始まり、徐々にランクを上げて行くのだが、今回はギルドマスターであるシュミット爺の計らいで、いきなりB級冒険者から始めることができたのだ。

 これは本当にありがたい。


「タケベ様、ごめんなさいにゃん。タケベ様があまりにも強くて……しかも、お名前が魔王デオメットに似ていたから、私、急に怖くなって……」


 ミネア嬢が涙目になって謝っている。


「いいんだ。気にしないでくれ」


 魔王デオメットというのは、この世界の伝承にある破壊神だ。 今でも子供たちは「いい子にしないと魔王デオメットに食べられちゃうぞ!」と親に脅されているらしい。


 それだけ子供たちにとって恐怖の対象となっているのだ。8歳のミネアが怖がるのも無理はない。(猫獣人的には成人してるらしいけれど……)


 で、ネタバラシをしてしまうと、この魔王デオメットが『セイクリッド・ハートランド4』のラスボスなのだが、ヤツがこの世界に召喚されるのはだいぶ後のことになるので、今は気にしないことにする。


「魔石は全部換金でいいんだな? だったら、こいつを受け取れ」


 シュミット爺は、金貨でずっしりと重くなった皮袋をドンとテーブルに置く。

 おそらく俺の鑑定スキルのおかげなのだろう。 皮袋の上には『400ゴールド』と書かれた半透明のウィンドウが浮かんでいる。


 ……うん、いちいち数えなくて済むのでこれは便利だ。


「今後、うちのギルドに厄介な案件が来たら、指名させてもらってもいいか?」


「はい。もちろんです」


 俺はシュミット爺とガッチリ握手をした。 ……なんか、実家のお婆ちゃんの部屋の匂いがする。


 中世ヨーロッパ風世界観なので、まさか線香の匂いではないとは思うのだが、それっぽいお香の匂いだ。 これって、年寄り独特の匂いなのだろうか?

 ただ、少なくとも不快ではない。 むしろ、妙な親近感を持ちながら、俺は冒険者ギルドを後にした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ