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「うーん」
朝はやっぱりコーヒーだな。別に緑茶でも紅茶でも良いけど。
今日は待ちに待った氷上練習解禁日。
昨日はあまり眠れなかったけど、それでも目は冴えている。本当に気分が良い。
俺はソファーに座り込んで、テレビの電源をいれた。
『次の特種です。フィギュアスケートの吾紅夜悠佳さんに恋人疑惑です』
「…………」
「相手は、同じスケート選手の都高麗真琴」
「ブチン」
テレビの電源を切った。
俺は気を取り直して、新聞を広げ、
──吾紅夜悠佳選手に恋人!?
「ビリビリ」
俺は新聞をリサイクル用の袋に詰めた。
気を取り直して、机の上のノートパソコンを開いた。
ブラウザを開いて、検索サイトYAFOOを開く。
──吾紅夜選手、夜道で腕を組んで歩く。
「バタン」
俺はノートパソコンを閉じた。
そうだ。
俺は受験生の強い味方、ラジオを付けた。
別に受験生では無いけれど。
『いやー。やっぱりスケート選手はスケート選手が良いんですかね』
「カチャ」
俺はチャンネルを変えた。クラシック音楽が流れてくる。
「…………」
気持ちを落ち着ける。
そして、俺はノートパソコンを開いた。
YAFOOで検索をかける。キーワードは『吾紅夜悠佳』。
一番上に、吾紅夜兄弟の非公式ファンサイト。
そして、その下にニュース記事。
見れば、写真付きで、吾紅夜が男と手を組んで歩いている。
その画像をクリックして拡大する。
「…………」
俺ではない。
彼女の弟、往人だ。
世間(主にクソ週刊誌)は俺だと勘違いしているらしい。
まぁ、俺と往人は似ていると言われるし。
「…………」
しかも、暗闇で尚のこと俺に見える。ぶっちゃけ、俺の親に見せても勘違いする可能性がある。
ちなみに、情報源の週刊誌のタイトル。
──次の大会では、愛の四回転か?
やかましいわ。
どうも、非常にめんどくさいことになっているらしい。




