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「うわぁ!」
スケートリンクに入った瞬間、何かが倒れこんできて、俺はそのまま氷に押し倒された。
「ご、ごめん」
どうやら、倒れこんできたのは悠佳らしい。
「おい、どうしたんだよ?」
女の下敷きになるなんて……男としては嬉しいイベントだけど!
だって、アレ脂肪の塊が背中に当たってるし、超柔らかいのが服越しにも伝わ(以下ry。
「ごめん、ちょっと躓いた」
と、そこであることに気が付く。
「おい、お前」
そう言ってから、俺は彼女の額に右手のひらをあてた。
「あっ……」
彼女は小さく息を呑んだ。
「お前、どう考えても熱あるじゃん!」
ま、まさか、弟のこと考えすぎて漫画みたいに発熱!?
無論そんなことは無い。
「う、うん。ちょっと風邪気味で……」
「どこがちょっとだ!」
俺は、とりあえず悠佳の左手首を掴んで、無理やり引っ張る。
「ちょ、ちょっと、真琴くん?」
「お前帰れ。そしてベッドで寝ろ」
「ベッド? 弟くんとはまだそんな関係じゃ……」
「やかましいわ!」
つうか女がベッドって言葉に過剰反応すんな。
とりあえず、俺は彼女を女子更衣室に放り込んだ。
♪
とりあえず、悠佳には大人しく家に帰ってもらった。
往人くんは、ちょうど昨日までジュニアグランプリファイナルの試合で、今頃空港に居るはずなので、メールを送っておいた。
まぁ、ブラコンな悠佳だ。弟に看病されたらさぞ喜ぶだろう、と思っての配慮だった。
が。
返答はこんな感じだった。
──俺、練習しないといけないんで、代わりに真琴さんが看病してあげてください。どうせ暇ですよね?
暇じゃねぇーし!
明日まで、氷上練習は一日ニ時間まで、という制約があるけど。
その後も色々あるし。
けど……けど……。
パジャマ姿の悠佳。
キャミ姿の悠佳。
どっちでも(萌え)。
「し、仕方なくお見舞いに行ってあげるんだからねっ!」
ツンデレというよりは、変態な俺だった。




