権限
本編と関係ないんですが、この時期夜に帰宅していると酔っぱらいをチラホラ見かけます。私自身お酒の美味しさと言うものをまだわかっていない所もあり、酔うほど飲むってすごいなって思いました。初めて飲んだお酒がアサヒビール350mlのやつで凄く苦く感じて100ml飲んだだけで無茶苦茶気持ち悪くなって恥ずかしながら自宅で吐きました。いつかお酒の良さが分かったらまた前書きで書きたいと思います。
「やっと落ち着ける…とは言えこの部屋も広すぎるけどな」
高野宮家の敷地は名家と言われるからには広いだろうとは思っていたものの、予想を軽く超えてきた。セレブって本当にいるんだなと思っていたが驚くべき事はそれだけでは無い。
リムジンから降りると先ず執事とメイドさんがかなりの人数で出迎えてくれたのだ。それも容姿が優れている人材が多いように感じる。
流石に夜も更けていたので高野宮家に着いて早々メイドの楓さんに、お風呂に連れていかれた。何でもマリアの命令で俺の周りの世話をする様に言われているらしい。これもマリアの言うところの教育の一つなのかもしれない。
いくら女同士とは言え、元男の俺からしたら楓さんの裸は刺激が強すぎた。大人の女性って凄いな。結局隅々まで体と髪の毛を洗われてしまったが次からは自分で手入れが出来る様に覚えなくては。
「確かその後は、食事してマリアのご両親に挨拶をして作法の練習とか言葉遣いの練習もさせられて、今日だけでもハードスケジュール過ぎない?正直しんどい…」
女の子用の私服は持っていないので修道服と無地の下着のみを貸してもらっている、基本的に一日中修道服だ。マリアが明日纏めて服を用意してくれるらしいので服装面に関しては一安心だ。今の俺って完全にヒモだよなとか思ったけどいずれ纏めて現金で返すつもりではあるので遠慮することはやめておく。
「まさかビックリだよな、家から持ってきてくれていたとは思わなかったよ」
片手にヘルム型の器具を持ちながら、接続状態を確認する。ネット環境も問題なく接続状態が良好である事を示す黄緑の点滅が見えたのでストレス発散の為にも今日はやることにした。
『connecting』
ゲーム起動のキーワードを発すると自然と意識が落ちていった。例の如く木製の扉を潜るカットシーンが入ったと思いきや降り立ったのは初期リスポーン地点である噴水広場ではなく、何故か教会だった。
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任意のプレイヤーのログインを確認。
以下のアイテムの譲渡及びNPCの譲渡を開始。
→成功しました。
譲渡されたアイテムの閲覧及びNPCの確認は、『教会』にある『真偽の女神像』からご確認ください。
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急に現れたウィンドウに表示されていたのは、身に覚えの無いものだった。兎にも角にも、真偽の女神像つまり、あの石像に触ればいいのか?よく分からず取り敢えず近付いて触れて見る事にした。すると…
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任意のプレイヤーの接触を確認。
・教会内アイテムの閲覧及び持ち出し
・お布施の引き出し
・信徒NPCの確認及びフレンド登録への追加
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選択メニューが現れた。どうやら教会に設置されているアイテム等の事だったらしい、でもコレって普通プレイヤーが自由に扱える権限なんて無いはずだよなと思っているといい所に受付にいた可愛いシスターが通りがかったので聞いてみることにした。
「あの、すいません。オレ何か知らないうちにお布施やアイテムを持ち出せるようになっているんだけど、これはどういう事なんでしょう?」
NPCに聞いた所で答えが返ってくるはずはないのだが、高性能AIが積まれているこのゲームならばもしかしたらあるんじゃないか?と淡い期待を抱きつつ返事を待ってみる。
「貴方様が女神様だからですよ。我々が長年信じてきた女神様が降臨なさったのですからその位は当たり前の事なのですよ。そのお姿は降臨なさった際に必要に駆られてお力を失われた結果なのでしょうから、私を含め信徒は誰も女神様を疑いは致しませんよ。ですから女神様は安心してご利用くださいませ」
嫌な顔ひとつせず、優しい微笑みを浮かべるシスター。
「女神?誰が?オレが??あっ…」
そう言われて気づいたのだが、『空の器』であった俺に力が宿ったことで今の姿になった。それにプラスしてシスターマリアに刺された事で偽りの姿である男の部分の俺の容姿は失われた。
つまり、今の見た目は完全にあの石像の劣化版、成長期前の段階が今の俺であるならば全盛期の姿の俺がアレなのだろう。シスターマリアも体つきや顔立ちは似ていたにも関わらず、ここまでの扱いはされていたのだろうか?
「力が移ったことで権限が譲渡されたと考えるべきか…、教えてくださりありがとうございました」
「いえいえ、では私は業務に戻りますのでこれで」
薄らと笑みを浮かべて仕事へと戻って行った、シスターを見届けて俺は再び石像に触れた。
「さて、出来ることを確認していくか」
教会のみで販売されているアイテムの持ち出しから非売品調合レシピの閲覧、恐らくクエストなどで手に入る予定だと思われる装備の数々等もはやチートでは無いかと思われる程の権限を持ってしまったことに驚きを隠せない。
「運営にバレたら最悪BANくらうかもな…」
尚も増え続けるアイテムとお布施の金額に頭を抱え続けることになりつつも、一旦信徒NPCの項目に触れてみることにした。
「名前とLv、職業それから性別と年齢が表示されているな」
意外にも教会関係者以外のNPCも信仰してくれている者がいるらしく、様々な職業のNPCがウィンドウに表示されていた。
「取り敢えず生産職のNPCに会ってみたいな」
女性生産職の『タリス・ノア』と表示された17歳のNPCをフレンド登録をして現在地を調べるとちょうどこの教会に来ているようだ。
「あっ、すいません。タリス・ノアって人を探しているんですけど」
通りがかった黒髪ポニーテールの女性を呼び止めてみることにした。
「それは私だけど…ッ!!」
俺の姿を見るなり、何故かフリーズしたかのようにその場で固まってしまった。しかしこの人が目的の人物であるならば話は早い。
「あの?」
「は、はひッ!!!」
緊張した面持ちで、とても落ち着いているとは言い難いが、ここで話がおられてしまっては元も子もない。
「落ち着いて聞いてください。オレに生産職のイロハを指導して欲しいんです、まだ初期装備だし、聖職者が何言ってんだって言われるかもしれないけど、それでも挑戦してみたいのです」
シンと静まり返った場にワナワナと震えているNPCが1人とプレイヤーが1人。傍から見れば完全に変な人扱いだろうな。
「条件があります、私に是非女神様の装備を作らせてください!それが許されるのであれば、私の持てる全てを教えて差し上げます」
「そんな事でいいのなら是非お願い致します、加えて装備まで作って頂けるのであればこちらとしても願ったり叶ったりな訳ですが、オレまだそんなにお金を持っていなくて…」
教会にあるお布施を俺が私的な行為で使うのはやはり間違っていると思うからどうしても使う訳には行かない。かと言って今の所持金で装備1式分の金額は払えない。
「大丈夫です、元々いつか女神様が降臨なさられた時にと思って用意している素材等は信徒が自主的に集めた物ですから女神様はお気になさらずにいてくれれば良いのです。ですが、そうですね。お金を払わずに無償でと言うのも後味が悪いでしょうし私の趣味に付き合って頂ければと思うのですがどうでしょう?」
「分かりました、ではお願い致します」
ご好意に甘えて提案に乗ることにした。しかし本当にこのゲームのNPCは生きているかのような動作をする。会話に違和感もない上に表情も多感、ゲームだと言われなければ気づかないまである。
「それじゃ早速工房に行きましょうか」
先導して歩いてくれる、タリス・ノアに頷き返し、感謝の念を抱きつつ後ろから着いていくのであった。
VRMMOなんだから、ゲーム編書きてぇのに現実世界も書いた方がいいよなぁとか考えてたら全然話進まなくて死にそうです。
母親に聞いたんですけど、コロナの影響で外食よりも家で食う人が増えたらしいですね。しかも休みは都会よりも田舎で過ごす人もいるとか、私の場合は怠くて近場なら別にどこでもと思ってしまうのがガサツと言われるところなのかもしれません。
PS.ブックマークありがとうございます。日々読んでくれている人が増えてくれているみたいで嬉しいです。ポイントって存在を未だによく分かっていない作者ですが良かったら何かそれもあるみたいなんで適当にポチッとして貰えたらなと思います。更新時間いつも固定じゃなくてごめんなさい!




