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鬼花  作者: あ行
14/14

15終わり

「おぉ?目が覚めてたか。」

 玉座にだらしなく座る背高のっぽ。鬼の手は縄で縛られている。鬼は俯いていた。

「お前、よくあの届けを無視し続けたなぁ?おかげで手こずったわ。」

 にやりと笑う。憎たらしい顔だ。

「もういい。儀式の準備は完了しておる。」

 背高のっぽは椅子から離れる。

「あ。良いことを教えよう。」

 持っている扇子を閉じて顎に乗せて言う。背高のっぽが鬼に近づく。

「…………。」

「お前が鬼なのに花を好きな理由。知っとるかぁ?」

 鬼が一瞬目を見開く。

「おぉう。やっぱ気になるかぁ。そうだよなぁ。我々鬼は、花など嫌いじゃあ。お前のような甘ったるい奴はおらん。」

 ケラケラと愉しげに背高のっぽは言った。背高のっぽは持っている扇子で、鬼の顎をぐいっと上げる。

「それはなぁ。お前がこの世に要らんからよ。花と同然。」

 にまりと鬼の方へ向く。八重歯が光る。

 ぐいっと扇子を奥に押す。

「……っ。」

「つまらんのぉ。前のようにへらへら笑ってた時の方がよっぽどおもろかったのぉ。落としがいがあった。」

背高のっぽは後ろを向く。羽織りが宙を舞う。

「では、始めるぞい。」

 ――――――――――――――――――

「――――、――」

 (結局、何もできんかった。あの子供を置いて来てしまった。そらそうや。迷惑ばっか、困らせてばっかやったし。天罰やなぁ。)

 天を仰ぐ。光が鬼を避けて行く。

「――――――。」

 正面を向いた。



















     

「ごめんなぁ。」





 







 

 

 鬼は心を失った

ここまで読んでくださった皆さま、ありがとうございます。今後とも暇な時に読んでいただけると、作者が喜びます。

鬼花は続きます。

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