第四十一エピソード:闇を制す者:
次は商業ギルドか…何か手掛かりが見つかるといいが
普通に行っても相手にされないだろう、
何か手土産でも持って行った方が良い聞き込みだな、
「何かギルド長の好みの品とか知りませんか?
商業ギルドに何も無しで入れるとは思えないんで」
俺がそう聞くと学業ギルド長のエマさんがこたえる
「そうですね…玉子饅頭とか好きですよ
偶然持っているようですし、それで良いのでは
ないでしょうか?あとは…城下町の地下街で売ってる
チョコキャラメルとかですかね?消え物の方が
喜ばれるようですよ、少し前に置物を贈って
縁が切れた商人がいたみたいですし」
聞いた感じ警戒心が強く気難しい人のようだ
一筋縄ではいかないな…となるとブルーに任せるか
俺がうなずくとブルーが話しだす
「ありがとうございます地下街というのはどう行けば
いいんでしょうか?私達は今日街に来たばかりなので
土地勘が無く誰か案内頼めませんか?」
エマさんは少し考え一人の人物を呼んできた
ボロのツナギを腰で巻き派手な柄モノTシャツに
派手な爆発頭の男名前は仁一郎忠保元成賢寿郎
長いのでジンと呼べばいいらしいが
響き的に異世界人ではなかろうか?
聞かない方がよいだろうか?後で何かあったほうが
マズイここは軽く聞いておこう
「貴方は転生者ってヤツかな?俺は転移者なんだが
こちらに敵意は無いから腹割って話そう」
俺がそう言うとブルーは少し困ってらようだ
タイミングをはかり損ねたか?
「俺だけじゃ無くこの国には転生者や転移者は
結構多いアンタらもはじかれて逃げて来たんじゃ
無いのか?まぁ迫害は昔ほど派手じゃなくなったが
無理に頼られたり何か起きると押し付けられたり
住み辛い環境が多いからな、上手くやってるなら
この国に関わるべきじゃ無い特に地下街には…
それでもまだ地下街に関わるならどうなっても
自己責任で頼むよ、まぁ一町民として歓迎はする…
ようこそ治外法権の地下街へ、
できれば死ないでくれよ異邦人達よ」
ジンに案内され着いた場所はやたら広い部屋に
公衆電話が一つ有る奇妙な場所だここからすぐに
地下街に行けるらしい全員で部屋に入ると
ジンが何処かに電話をかけ話しだす
「もしもしダイナー?OK…そう6人…
激甘のエスプレッソクリーム多めで
他所者だが良くしてやってくれとマスターに
頼むよ、ああ…まぁそんなところだ…それじゃ後で」
何か色々話してたが合言葉ってヤツか
マスターってのは地下街の偉いさんだろう
何故知ってるか気になるが彼は多分地下街の住人
なんだろうそう考えると学業ギルドに
似つかわしく無い服装やこの部屋の秘密を知ってる
理由も辻褄が合うただこれは聞くべきだろう
「何で学業ギルド内に他のギルド員がいるんだ?
多分だがクロノアール・レイヴンの
ギルド員じゃないか?学業ギルドが雇ってる
感じじゃ無いし、多分エマさんは知ってて
追い出してない感じだどういうことだ?」
俺がそう聞くとジンはポツポツと話しだす
「鴉が何処から来て何処に消えるかなんて
気にしてる人間はいない、まぁ…俺達は何処にもいて
何処にも敢えて属さ無い、そういう組織で
他人が捨てたもので暮らしてるただそれだけだ
荒事も怪物退治もこれから行く…コロシアムとかも」
「コロシアム?」
俺がそう反応するとジンは話しだす
「ああ地下街に住んでる人間には
筆頭番と呼ばれるリーダーがいてさ、
一定期間内にコロシアムで力を示さ無いといけない
運が悪い事に俺がそれでこのエレベーターは
地下街じゃ無くコロシアム直通なんだなぁ…
いゃあ…黙ってて悪いね、巻き込まれて御愁傷様だ
何とか暴れて生き延びろ、君には出来るだろ?」
怪しいとは思ったがこんな事になるとは
逃げ場も無いしここは戦うしか無いか
エレベーターが止まり檻状こリングが見えてくる複数のエレベーターと檻のみがあり離れた位置に幾つかの
機械が有る多分カメラと中継機だろうつまり国中が
この映像を見てるという訳だ運良く逃げても
臆病者のレッテルを貼られ戦うしか無い良く出来てる
「みんなマジ悪いな…腹括って戦ってくれ!」
俺がそういうとみんなが構えて愚痴をこぼす
「まったく先に言っておいて欲しいですよ」
「まぁ運が悪いのは平常運転だし、しゃあない」
「俺はちょっとだけワクワクしてるから気にするな」
「みんな肝が座ってるねぇ…私も頑張るよ!」
イエローが少し怯えてるのが気になるが
ここを乗り切ら無いと王に会うどころか
どのギルドも掛け合ってくれ無いハズだ
「避けてくださいよ!!」
ブルーの声に俺達がしゃがむとリングに
カマイタチが走りエレベーターから降りて来た
デカブツが数人薙ぎ倒される勘で避けたやつの方が多いが結構減ったな残った素早い男に対し
イエロー武闘ライザーA子がドロップキックをかます
「みんな気合い入ってるなぁ、そんじゃあ
俺の相手はそこのアンタ頼むよ!そりゃア!!」
俺は目の前にいる白髪ソバージュでコートの男に
斬りかかるがあっさり止められ、ゾッとする
気配を感じ急いで飛び離れる、コイツは後にした
ほうが良いか?多分間合いがあって居合いや
カウンターも持ってるし一瞬錆鉄の臭いがした
多分殺し慣れてる、人か魔物かわから無いが
離れられるなら関わら無い方が良いヤツだ
「本調子じゃ無いな…仲間の所に帰れ
まだオマエは俺の死地に立てんだろう…」
え?!良いのか?確かにみんなが気になるが
俺が悩んでいると、さっきカマイタチで斬られた
大男が立ち上がりソバージュの男に斬りかかるが
素早くかつ刀を丁寧に振り切り大男の臓物が溢れ血が
吹き出す、コイツ一体何者なんだ……
「ザック=バラン解体屋だ、魔物も建物も船も
解体する、依頼なら安く請け負う生き延びたら
店に来るといい、オマエは特別価格で手伝ってやる」
そう言いエレベーター付近に腰掛け
周囲を睨むが誰も彼にむかっていこうとは思わ無い
多分偽名だが実力は本物だ今は他の敵を倒さないと
背が高く細身の男が素早く武闘ライザーに
襲いかかる素早いジャブにアッパーそして
両手でハンマーだが全て空振るそして
「ライザースクリュー!!パンチ!」
武闘ライザーの溜めパンチが脇腹に捩じ込まれ
「グゲボア…!?」
細身のノッポが嘔吐し倒れる
A子と魚面の男が戦っているが男がベルトを取り出す
「何!?」
俺が声を上げると魚面の男は巨大な半魚人になる
鮫を思わせる頭鱗に覆われた身体鋭い爪
俺が参戦しようと近づくとA子はそれを止め
ベルトでドラゴンフォームになり更に黒いコアを使い
黒い姿になるそして敵の影に潜りながら攻撃し
周りの参加者達も倒してゆくどうやらA子に
影を踏まれた者は動けないようだ次々に敵が
倒れてゆき巨大な影が鮫の巨体に纏わりつき
巨大なドラゴンが現れて鮫の巨体を食いちぎる
凄まじいこれがA子の新しい力頼もしいが
少し恐ろしい、今後あまり使う場面が無いよう
気をつけよう、暴走しないとも言えないからな
あとはイエローだが大丈夫かどうなった?
「イエローは大丈夫か?」「確かあっちにいたハズ」
俺とブルーが心配しイエローの方を見ると
圧勝しておりイエローは敵に対し回復術を
暴走させて細胞をズタズタにしたようだ敵はほとんど原型が残って無い味方ながら恐ろしい、
今度から、あまり怒らせないようにしよう
「オマエ達が残ったか、なら俺は棄権する
十分に面白いモノが見れたからな」
えっ!?何故かザック=バランが棄権し
俺達が優勝する形になったこれにより
別所の観客席では多少騒ぎが起きたが、俺達は無事
地下街に入り王に会う手掛かりと商人が喜ぶ品を
探す事になったそういえば少しジンに聞いておこう
「ザックさんは知り合いだったのか?」
「う~ん知り合いというかクロノアール・レイヴンの
幹部なんだよ、地下街担当で傘下に俺や他のメンバーが複数人いて、圧倒的に強いから次期ボスに
なるんじゃないかと噂になってるが断ってるっぽい」
「幹部になれば生活も楽になるだろう?」
俺がそういうとジンはまたう~んと唸り
「多分気楽に戦えなくなるからじゃないかな?
大分前に何で強いのか聞いたら死地を超えて来たから
って言ってたんだよ、アレは相当な戦闘狂だと思う」
なるほど色々事情があるもんだな
「もうすぐ地下街名物の掘り出し市場に着く
そしたら多分望みの品が見つかるハズだ、
楽しんでいってくれよな、大体何でも売ってるぜ」
少し不安だがその掘り出し市場なら
何でもあって手掛かりに繋がるハズだ
数十メートルの通路を抜けると市場が広がり
様々なモノが売っている一応法的に問題のある品は
売ってないようだ良かった確か饅頭か
チョコキャラメルでよかったハズだ、
さぁ早く見つけて地上に戻らないと、
ただこういうファンタジーな場所嫌いじゃ無い
俺は少しワクワクしながら商品を探した




