88(閑話).それぞれの思い
ーー観客席。
リタ達1年の徒競走が終わった。我々保護者は我が子のクラスが勝って喜んだ人もいれば、負けて悔しい顔をしている人もいた。
俺は当然、大いに喜んだ…。
「どう!?どう!?うちの娘すごいでしょ!!自慢の娘と息子だよ!!」
「わ、分かったから…」
「ちょっとあなた!他の人たちに迷惑だからやめて!」
「あ、すまん…」
ついはしゃいでしまった。
いい年して恥ずかしいな…。
「リタのクラスが勝って私も嬉しいわよ!なんてったって、ティオが大活躍だったから!」
「そりゃあ…でも、あんなに小さかったリタがここまで立派になるとは…」
「そうよね…今日はあの子の晴れ舞台だわ!」
俺達夫婦は嬉しさから泣いてしまった。
でも、泣かずにいられるか…
リタとティオの活躍だぞ!
我が子が活躍して泣かない親がいるか!
いねえだろ!!
とはいえ、次にリタが出てくる競技を確認しておくか…。
ーー出入り口付近。
「今の所、怪しい人物はいないね?」
「そうだな…ったくよ…どうせなら他のやつらねたいに観客席の警備したかったな、そうすりゃ警備しながらリタの活躍が見れるし!」
「ユーリ、僕達はあくまで生徒達、保護者達がどっちも安全して体育祭を楽しめる為にここにいるんだ!分かってるね…」
「…そうだけど…」
ユーリはずいぶんとしょんぼりしていたけど、それは僕も一緒だった…。
せっかく近くでリタ達が頑張っていると言うのに、僕らは騎士団として別の頑張りを見せていた。
正直、苦じゃないしがっかりもしていない…。
逆に僕らがこうして警備している事でリタ達の安全を守れている事が嬉しかった…。
兄としても、騎士団としても…。
(だからリタ、ティオ、サティも頑張ってね…)
そして退屈層鬼ユーリは大あくびをかいていた。
ーー高等部魔法科待機所
(よく頑張ったわね、リタ!さすが我が妹!)
高等部はまだ出番じゃないから私サティは待機所で座ってリタの競技を見ていた。
リタの頑張りに涙が止まらなかった…。
まあティオも頑張ったからよしとして…。
私達高等部の競技はちょっと難易度が高いみたいだからちょっと緊張している。
でも、リタが頑張ったんだから私も頑張らないと!
ーー中等部待機所
「ティオ、よく頑張ったね!」
「うん!僕頑張ったよ!」
ティオがゴールした事で、私達は1点を獲得できた。
次の競技も頑張らないと!
「え~っと次は?」
プログラムを確認した私。
次はどうやら、初等部の玉入れだった。




