83."体育祭"をやりま~す!!
テイズ王子の騒動から1日が経ったけど、私の心にはまだ少し不安が残っていた。
私は今でも彼の心を理解する事が出来なかったからでもあった。
私に想いを抱いていたのは分かったけど、今までのやり方はやっぱり許せなかったから…。
でも、複雑な家庭事情があったから、ちゃんと反省はしてほしいと思っている…。
そして、今日はロイス先生から大事な話があると言っていた。
「はいみんな注目!」
ロイス先生が張り切った感じで話を始めた。
よほど大事な事なんだと思った。
「実は、なんと…"体育祭"をやりま~す!!」
「「体育祭!?」」
「お姉ちゃん…体育祭って何?」
「ティオ、体育祭初めて?」
「…うん…」
「体育祭ってね、みんなで楽しく運動するお祭りなのよ!」
「お祭り!?」
ティオが目をキラキラさせていた。
何か思い違いしているみたいだけど、可愛いから良いか!
ロイス先生が体育祭について詳しく話し始めた。
ヴィンツェルト学院の体育祭は、魔法科・剣術科・普通科がそれぞれに分かれて競い合うとの事。
魔法の使用は各競技の中で決められた瞬間のみ使用可能らしい。
そして一番肝心な話として、最後の種目は当日に決まるらしい…。
一体どんな種目何だろう…。
「以上が体育祭についての説明だね!本番は3週間後だから、それまでにみんな特訓するように!」
そして、私達は3週間の間に体育祭に向けて特訓を始めた。
みんな各々で特訓をしていた。
亜獣人には人間とは異なる性質があるから特訓の内容も亜獣人ごとに違う。
私もティオと一緒に訓練場で魔法の放出の訓練をしているけど、ちょっと疲れる。
「お姉ちゃん…僕達勝てるかな?」
「大丈夫だよティオ、こんなに練習しているんだから」
訓練場の隅っこで休憩をして給水をしていた時だった。
「おや、リタさん、ティオくん、精が出るね!」
生物学のキアス先生が話しかけてきた。
キアス先生に体育祭の意気込みを口にした私。
体育祭も初めて経験する事だから正直ワクワクしていた。
そんな私達にキアス先生は微笑んでくれた。
「そうなんだね、私もね、生物学の先生になれてワクワクしていた事があったんだ!」
「え、そうなんですか?」
「私ね、亜獣人が好きなんだ!人間とは異なる習性や性質があって、それを研究するのが好きなんだ!」
意外だった。
キアス先生が亜獣人の事をそうやって見ていた事に、『まるで子供みたい』とほほ笑んだ。
「じゃあ2人とも、体育祭頑張ってね!」
「「はい!」」
キアス先生からの頑張りの言葉を貰って、私達は特訓を続けて、あっという間に3週間が経って、体育祭当日を迎えた。




