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溺愛されてる貴族令嬢は、小さな竜人を義弟(おとうと)にしました。  作者: 竜ヶ崎彰
7章 ささやかな日常2

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115/128

112.大事にするよ!

 結局…。

 なんだかんだで、私ミルキはクリスへのお返しを渡すはずが、なぜかリタが大袈裟にしちゃった…。

 でも、味方がいるのは心強いし!

 頑張ろう!



 でも、今は1時間目の授業中…。


 ロイス先生の授業で、今は席を移動できないし…


 2時間目…

 3時間目…

 4時間目…


 もうお昼休みになっちゃった…。



「チャンス到来だよ!ミルキ!」


「え!?」


「さりげなく、クリスの隣に座ってプレゼントを渡しちゃお!」


「ええ!?」


 リタは積極的に私とクリスをくっつけようと張り切って私を横に座らせようとして来た。

 でも、せっかくの好機(チャンス)を無下にするのも感じ悪いし…


 私は思い切ってクリスに近づいた。


「あ、あの…クリス…」


「ん?ミルキ?どうしたの?」


(はわわ~!男神様のような微笑みがまぶしすぎる~!!)


 キラキラした笑顔に見惚れそうになる私だったけど、とにかく話しかけてみる事にした。


「あ、あの…クリス…じ、実はね…」


「あ、ごめん…もう行かないと!」


「え?」


 クリスは急いでそそくさと食べ終わった食器とおぼんを持って席を離れた…。

 心が後悔で苛まれてしまっていた…。


「もう!!」


 せっかくリタが作ってくれた好機(チャンス)を無駄にしちゃった…。




 私も昼食を終えてそのまま廊下を歩いていた。

 改めて考えたら、別に今日じゃなくても良い気がしてきた。

 でも、渡さないと忘れちゃうかもしれないし…

 そんな事になるのが少し怖かった…。


 でも、リタの協力を無下にしちゃったし…


 そんな時だった…


「ぐわあああああああ!!」


「え?」


 校庭に巨大な魔物が大きな鳴き声で叫んでいた。


「お、落ち着け!俺はただお前の足に刺さった棘を取ろうとして…」


 どうやら剣術科の使い魔の巨大なトカゲが足にとげが刺さってそれで暴れ出したらしい…。


「ぐわあああああああああああ!」


「え!?な、なに!?」


 使い魔の虎気が私に向かって走って来た。

 これ・・・

 "絶体絶命"ってやつじゃ…


「きゃあああああああああああ!」


「アウリ!」


「え!?」


 小さなインコがトカゲの顔の前を遮るように飛んでいた。


 しかも顔の周りをまわっていた。


 声のした方を向くと、そこには"クリス"だった…。


「よし、今だ!アウリ!」


「え!?」


 アウリって呼ばれているインコが、トカゲの足に刺さっていた棘を嘴で無事に摘出した。


 すると、トカゲはおとなしくなった。


 剣術科の生徒さんもクリスに感謝して、その場を去った。


「あ、ありがとう!クリス!」


「ミルキ…いいよ!それより怪我してない?」


 クリスは心配そうな顔をして私の安否を気にしてくれていた。

 やっぱり優しいね…


「うん!大丈夫!そのインコは…」


「『アウリ』っていうの!僕の使()()()さ!


 クリスはアウリって名前の使い魔のインコを指に立たせて落ち着いていた。


 よし!今しかない!!


「く、クリス!」


「ん?なに?」


「あの!これ!体育祭の時に、助けてくれたから!どうしてもお礼がしたくて…」


「え、これ?ハンカチ?しかもインコの刺繍が入ってる!?」


「クリス…鳥をよく見ていたからもしかして鳥が好きなのかと思って…」


「ありがとう!まるでアウリみたいに可愛い刺繍だね!大事にするよ!」


「はあああああああ!」


 クリスは喜んでくれていた。


 これはリタ達のアドバイス無しに出来たんだよね…!

 私1人で頑張れた!


(やった~!私やったよ!)


 クリスも喜んでくれて、私達は教室に戻った。


 後ろからリタ達が見ていたらしいけど、優しく微笑んでくれていたのには気が付かなかった…。


 私は教室に戻ってリタ達に「ありがとう」と伝えて、一件落着しました!

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