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溺愛されてる貴族令嬢は、小さな竜人を義弟(おとうと)にしました。  作者: 竜ヶ崎彰
7章 ささやかな日常2

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110."お姉様"と呼ばせてください!

 いきなり、幼年部の女の子にガンつけられてしまった私…。

 女の子の名前は「エリィ・ローズ」。

 有名なお菓子メーカーの令嬢らしい…


 黄色いツインテールの5.6歳ぐらいの女の子だけど、ちょっときつい感じだった。


「あなた、ちょっと可愛いからって調子に乗ってません!この部では、私の方が人気あるんですよ!」


(なんか張り合われている!?)


 可愛い見た目なのに、我が強いなあ…この子…。


 別に調子に乗っているわけじゃないけど…

 とりあえず、この子の相手もしてあげないとね…


 私は早速エリィちゃんの方に近づいてみた。


「じゃあ、エリィちゃん…何して遊…」


「お姉ちゃん!あそんで~!」


「ええ…!」


 突然別の子達が私と遊びたがって寄って来た。


「んぐぐぐぐぐぐ!!」


 さっきよりエリィちゃんに睨まれているのに気が付いた私は、ちょっとだけ涙目になりかけてしまっていた…。

 もうどうすればいいのやら…



 しかもちょっと離れた場所ではアギト達が可哀想な目で私を見つめていた。


(やめて~!なんかそれ、惨めに思っちゃうから~…)


「こら~お姉ちゃんをいじめるな~!」


「てぃ、ティオ!」


 私を新派してくれたのか、ティオが駆けつけてくれた。

 なんて優しいんだろう…


「なんですかあなたは、貧弱な顔をして…」


「ひ、貧弱…」


「てぃ、ティオオオオオ!?」


 貧弱と言われたからなのか、ティオはすごいショックを受けていた…。


 結局それからエリィちゃんの御機嫌を何度も取ろうとしたけど、タイミングがつかめずにいた…。



 時間がだいぶ過ぎていって、おやつの時間になった。


「それじゃあ、みんなでクッキーを焼きましょうね~!」


「わ~いクッキー!」


「私クッキー大好き!」


 おやつの時間になった事で、他の子達と一緒にクッキーを焼くことになった。


 一から材料をボールに入れてかき混ぜる所は他の子達にも手伝ってもらって、生地を作って行って、形作りは子供達にもやってもらった。


 みんな動物の形に作っていってて、微笑んじゃった…。


「それじゃあ、そろそろ焼きま~す!」


「「は~い!!」」


 プレートに置いたクッキーの元はオーブンに入れて、数分焼けば完成…。


「さすがに、料理の腕はなかなかですわね…」


「え、エリィちゃん…待っててね、もうすぐクッキー焼けるから!」


「ふん!別に期待してませんわ!あまたみたいなおっぱいお化けさんの作るクッキーなんて…」


「おっぱ…!?変なあだ名付けないでよ!」


 エリィちゃんがまだ私を目の敵にしていた…。

 とにかく、私の評価をお腹で掴んでもらう為にもクッキーを焼いたのに…。


 と思っているうちにクッキーが焼けた…。


 オーブンからクッキーを乗せたプレートを取り出そうとした時だった。


「僕が出す!」


「え、ティオ!」


 ティオが前に出てきてプレートを取り出した。

 でも、ティオは早くクッキーを食べたがっていたからなのか、ミトンを手にはめないでプレートを持った…。

 当然…


「あっつ~い!!」


 ティオは驚いて、プレートを上に飛ばしてしまった!?

 クッキーも散って行ったけど、私はふと目を向けたのはエリィちゃんだった…。


「危ない!」


「え?!」


 エリイちゃんの方にプレートが落っこちてきそうになって…

 私は必死でエリィちゃんに抱き付いてプレートから守ろうとした。


 でも、何故かプレートは落ちてこなかった。


「おいおい、使い魔ぐらいちゃんと躾けておけよ…」


 アギトがプレートを風魔法で宙に浮かせて落下を止めていた。


「あ、ありがとうございます…」


「いいよ…アギトありがとう…でも、クッキーが…」


「ああ、それなら心配すんな…」


「え!?」


「おいし~!」


「てぃ、ティオ!?全部食べちゃったの!?」


「ご、ごめんなさい…もったいなかったから…でも、元々は僕が悪いし…ごめんなさい、クッキー台無しにした上に全部食べちゃって…」


 ティオはしっかり反省してくれてるみたいだったし、私は怒らなかった…

 でも、どうしよう…おやつが台無しになっちゃったし…


「あの、お詫びに私の家の物にお任せしてもよろしいですか?」


「え!?」


 そういって早速エリィちゃんは家からお菓子を取り寄せてもらい、数分後にお菓子が到着した。


「わあ!おっきいケーキ!」


「すごい!」


 エリィちゃんは有名なお菓子メーカーの御令嬢だったよね…

 それでこんなに大きなケーキを…


「あの、先ほどは大変無礼な事を言ってしまい申し訳ございませんでした!」


「いいよ…こんなに大きすぎるお返ししてくれたらもう何も言えないし、それに私別に気にしてないから…ありがとうね!エリィちゃん!」


「ほわああああああ!」


 エリィちゃんはまるで幸せに満ちた笑顔をしていた。


 すると、エリィちゃんが私に向かって言ってきた。


「なんて心の広いお方、私、目が覚めました!」


「え?」


「今後はぜひ、"お姉様"と呼ばせてください!」


「え…えええええええ!?」


 最初に会った時とは真逆に懐かれちゃった…


「お姉様ああああ!」


「え、ちょっと…」


 懐いてくれたのは嬉しいけど…


「シャアアアア!」


「ちょっと何しますの!?」


「お姉ちゃんをお姉ちゃんと呼んでいいのは僕だけだ!」


「しっし!邪魔ですわ!お姉様との触れ合いに割り込まないでください!」


「君こそ邪魔しないでよ!」


 今度はティオがエリィちゃんに嫉妬深くなっちゃった…


 それからケーキをみんなで食べてまた遊んだ後で、私達の幼年部でのふれあいタイムは終わった…。

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