7歳になりました 34(オーヴェルニュ領編)
夕食はみんなで明日の進むルートを確認しながら食べました。私がお肉をもぐもぐ食べているとヴィクトルさんがじっとみてくるので食べたいのかと思ってお肉を差し出しながら「あ〜ん」って言ったら、真っ赤になって固まってしまった。
「セリーヌ、家族以外の人に食べかけのものをあげてはダメだよ。失礼にあたるからね」
「あ、ごめんなさい!つい悪気はなくて!!」
「あぁ、大丈夫だよ。今後はやらなければ問題ないよ」
「はい、お兄様!」
「おい!フィルマンてめ〜!!余計なことを!!」
「はっ…むっつりに言われたくないね!!」
「???」
お兄様とヴィクトルさんがなぜか言い争いを始めたけど、ジゼルさん達には気にしなくていいと言われたので私はそのままお肉を食べました。その後、ドラゴンの目撃情報が多い山脈の方へと向かって進むことに決め、解散となりました。
私はシャワーを浴びてベットに入って眠りにつくことにしました。
すると…
『ーーーーーー…』
え?誰…?
『ーーーーーヶ…』
何?
『ーーイーーーー…』
苦しいの?
痛いの?
泣いてるの?
あなたは…誰…?
『助けてっ!!』
「ーーーーーーーっ!!!」
『もう…これ以上耐えられない…助けて!!!』
「あなた…もしかして神器に手を出してしまった子ね?!」
『ごめんなさい…ごめんなさい…』
「すぐに行くわ!!あなたのいる場所を教えてちょうだい!!」
「僕は…ここにいるよ!!」
目の前に立体的なイメージが浮かんでくる…これはこの子は送ってくれているのね。
そこは大きな山脈に囲まれた場所で、周りには多くのドラゴンがおり結界魔法を張り、なんとか力を押さえている姿が見える。時折大きな力がバチっと音を立ててドラゴン達を襲っている。みんな傷だらけの状態でなんとか耐えているようだ。
「分かったわ!!すぐに行くから待ってて!!!」
がばっ!!!
私が勢いよく起きたのに気づいてジゼルさんが急いでやってくる。
「お嬢様?!いかがされましたか?!」
「ーーーーー…た…」
「え?」
「分かったの!!私を呼んでいる子が!!」
「それは、どういうことですか?」
「私を呼んでいる子の場所がはっきりと分かったの!今ならまだ間に合う!!」
「お嬢様!!!お待ちください!!!」
「え?!でも…早くしないと!!!」
「分かっております!!しかし、約束は守らなくては!!」
「あっ…お兄様」
「そうです!!1人で行くことはなりません!!!すぐ呼んでまいりますので、お嬢様は準備をしてお待ちください」
「分かったわ!!」
私はローブを纏って準備を整える。そうしているうちにみんながやってきたので、私が聞いた声について話した。ここに揃ったのはお兄様、ヴィクトルさん、ランスさん、シドさん、ジゼルさん、ジファール公爵家の騎士団長のアロイスさん、副団長のベルトランさんのみ。
「皆さん、私を呼んでいるドラゴンの場所が分かりました。このままのペースで行けば少なくとも後10日はかかってしまう…しかし、それまでドラゴンの子が持ち堪えることはできないようです。なので、大変申し訳ないのですかここにいる皆さんのみで向かいたいと思っています…」
「分かった…セリーヌの安全を考えると本来なら許ができないが、仕方ない…。セリーヌのことは俺たちが全力を尽くして守るからな!!!」
「「「「「「もちろんです(だ)」」」」」」
「お兄様…皆さん…」
私は再び目を閉じて、見た映像をみんなに伝える。状況は極めてよくない…。みんなにも危険を強いることになる…。
「皆さんに言っておきますが、神器やドラゴンには手を出さないでください。これを守ってもらえないのなら私は皆さんを連れていくことはできません…」
「連れていく?」
ヴィクトルさんが不思議な顔をしているが、詳しく説明している暇はない。
「では、皆さん行きますよ!!」
私はドラゴンの子が見せてくれた場所をイメージする。するとふわっとした浮遊感の後、地面に着地した。
目の前には先ほどドラゴンの子か見せてくれた光景が広がっていた。
ここまできたらもう後には引けない!
絶対にみんなを助けてみせる!!
こうして私は神器やドラゴン達の元に向けて走り出したのであった。




