↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/93

7歳になりました 13(領地でのびのび)

絵本を読み終えるとおじいさんが私の方を見て話しだした。おじいさんの目は真っ赤になっていたけど、表情はすっきりとして何かを乗り越えたような表情だった。


「セリ…ここに呼んだのは、セリアに合わせたかったのもあるが、この屋敷をジファール公爵家に譲ろうと思ったからなんだ」


「え?!でも…」


「いいんだ、このままにしていても屋敷が朽ちていくだけだ。それならセリに有効的に使ってもらったほうがいいと思ったんだ…。そのほうがあの子も喜ぶ」


「……」


「それに、ここを図書館って言う誰もが自由に本が読める場所にするのだろう?そうすれば、私のように本に救われる者も出て来るだろう…」


おじいさんはそっと、絵本の表紙を撫でている…確かに本って知識を得るだけじゃなくて、心を癒すものもあると思う。私が勧めた本がおじいさんにとってそういう本になってくれたのなら、私も嬉しい。でも、おじいさんの大切な場所をとってしまうんじゃないかと思うと…。


「セリ、私のためにもここを使って欲しいんだ。皆の心休まる場所になってくれたら私も嬉しいし、セリアもきっと喜ぶ…あの子も本が大好きだったから…」


「おじいさん…分かりました。ありがとうございます。ぜひ使わせてください」


「あぁ、ぜひそうしてくれ」


「では…この図書館は『セリア図書館』って名前にしましょう!!きっと、何人もの人に愛される場所になります!!」


「…っ!!…それは嬉しい…ありがとう…」


こうしておじいさんのご好意でこのお屋敷は公爵家へ譲ってもらえることになりました。


そして、正式な手続きを経て図書館の準備を進め始めました。こちらの世界で有名な物語や教科書は網羅されているし、あちらの世界で有名だった本や絵本も置くことにしました。でも、あちらの世界観とこちらの世界観の違いがあるからこっちの世界でも合うものに限定してだけどね。そのうちこっちの世界観に合うように直してこっちに本としておけたらいいな…。著作権を思いっきり無視して、あちらの世界の作者の皆様ごめんなさい…。


そうそう、この屋敷や本には現状維持の魔法をかけています!なので建物や本が痛むことも無いし、貸し出した本も期限が過ぎると元の場所に戻る魔法がかかっているので泥棒の心配もないよ!本には大きくセリア図書館って名前も書いてあるから、嘘をついて売ることも不可能って訳!そして写本については教科書類は可能だけど、物語はできないようにしてあります。いらぬトラブル防止のために一応ね。





今日はいよいよ『セリア図書館』がオープンする日です!!


今日はちゃんと公爵家の一員として家族みんなで来ています。今日の衣装は鈴蘭をイメージした衣装で合わせています!私とお母様は鈴蘭の花のような形のドレスで、裾が少しきゅっと締まっています。そこに腰の位置に緑の長いリボンを巻いて鈴蘭の葉をイメージしてあります。お父様たちは黒い上下の衣装に白から緑にグラデーションしたクラバット、胸元のポケットには鈴蘭の花のミニブーケをつけています。


どうか、ここに再び幸せが訪れますように…


この図書館がオープンすることになり、領民にはお知らせをしてあったので、たくさんの人がオープンを待っています!


オープニングとしてお父様とマルク伯爵おじいさんからそれぞれ挨拶があり、いよいよオープンです!!


私の提案で、文字が読めない人のために読み聞かせのブースを設けることにしました。今日は公爵家のみんなとおじいさんが読み聞かせをします!!文字が読めない人もいるから、そう言う人にも楽しんで欲しかったんだよね!!


ってことで、私は子供向けの絵本の読み聞かせを行います!!


今日は天気も良いのでお外のガゼボで読み聞かせをします!飽きたらすぐにお外で遊べるから子どもたちにはもってこいだと思ったんだよね!


おぉ!結構多くの子どもたちが集まってくれているね!大体30人ぐらいかな?先生時代と同じぐらいの人数だしやりやすいな!!


「みなさん、こんにちは!今日は私が絵本を読みますね!ぜひ、楽しんでいってください!では、絵本を読む前に少し手遊びをしてみましょう!みなさん真似っこしてみてくださいね♪」


私は絵本をよく前によくやっていたロウソクをモチーフにした手遊びをやって見せると子どもたちは見よう見まねで一緒にやってくれた。何回か同じ手遊び繰り返すとすっかり覚えて上手にできるようになった。子どもたちの集中しているうちに絵本の読みきかけに入ります。今日の絵本はあの超有名は青虫の話!!先生時代、子どもたちも大好きで何度も読んだ大好きな絵本!!


子どもたちはすっごく集中してみてくれている。最後の絵が出てくるとわぁ〜って歓声が上がったので、この絵本を選んでよかった!そして、私はすかさずもう一度最初に戻します。今度は歌に乗せて読み聞かせを始めます。

すると、子どもたちはより引き込まれたように歌に聞き入りながら絵本を見ています!

歌にして覚えちゃえば例え本を読んでくれる人がいなくても自分で歌いながら絵本を見ることもできるからね!!絵本のいいところは文字を読まなくても『絵を読める』ってところだよね!!


その後も時間が許す限り子どもたちが読んでほしい本を読み聞かせしました。みんな笑顔でお礼を言ってくれて、こっちが温かい気持ちになりました。おじいさんもここに来た人たちが皆嬉しそうにしているのをみて喜んでいました。きっと、セリアちゃんも喜んでくれている…そんな気がする私なのでした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。