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5歳になりました 16(みんなでピクニック)

私達が戯れて遊んでいる所にブロア公爵家の皆さんがやってきました。フィリベール様は私を見ると固まって動かなくなってしまいました。


「春の妖精…」


「?!」


私はそのつぶやきを聞いてハッとして周りを見回しました。もしかして精霊王様達が妖精になって隠れている?!フィリベール様はそれを見て固まってしまったのでは?!私がキョロキョロと周りを見回したが妖精の姿も精霊王様達の姿も見当たらない。おかしいな〜って思ってフィリベール様を見ると一心不乱に絵を描き始めていた。

スケッチブックにすごい勢いで絵を描いている。何を描いているのかなって覗き込んで見ていると徐々に絵ができていき1人の少女の絵が出来上がってきた。


あれ?これって…?


「セリーヌだね」


ですよね〜?!アレクシお兄様の呟きに思わず相槌を打ってしまう。そうこうしている間に絵はあっという間に出来上がってしまった。


「素晴らしい絵だ!!!買わせてもらうよ!!!」


「兄さん、いっそのことロビーと応接間、各自の寝室用に絵を注文しましょう!!」


「お兄様?!」


「私の寝室にもぜひ飾りたい」


「僕もほしい!!」


「ちょ、アルベールとライアン、落ち着いて!フィリベール様の絵は素敵なのは分かるけど私の絵はいらないでしょう?!」


「セリーヌ、僕らはフィリベールの描いた春の妖精の絵が欲しいだけだよ」


「あ、な〜んだ!私の絵じゃないならいいんですけど」


「セリーヌ、騙されているよ。あの絵はどう見てもセリーヌでしょう?」


「え?!やっぱり私ですか?!ちょっと自意識過剰かなって思ったんですが、って言うか恥ずかしいので飾らないで下さい!!!」



ギャーギャー騒いでいる様子を見てフィリベール様が不安そうにこっちを見た。

「…セリーヌ様を…僕が描いたらダメ?」


「え?!いや…その…」


「僕、もっと君の絵を描いて見たいんだ…」


うるうるのおめめで見つめられてNOと言える人がこの世にいるだそうか…っていうか私には無理だった。


「みんなに見られないならいいけど…ちょっとモデルになるのは恥ずかしいな〜…」


そういうとしゅんとフィリベール、お兄様達、アルベールとライアンが落ち込んでしまった。


え?!私が悪いの?!


………も〜!!!!


「分かりましたよ!!描いていいです!!飾っていいです!!」

もう、こうなったらやけだ!!それにフィリベールの絵の素晴らしさが知れ渡るのは良いことだしね。ちょっと恥ずかしいけど我慢しよう…。


私からの了承を受けてお兄様達やアルベールとライアン、そして私の両親までもが私の絵が欲しいと注文していた。

全く、私の絵よりうも自分達の絵姿の方がいいと思うけどなぁ…。


「あ、フィリベール様、私のことはセリーヌと呼んで下さいね」


「えっと…分かったよ、じゃあ、僕のこともフィリベールって呼んで下さい」


「分かりました!改めてよろしくお願いしますね!」


絵の注文が終わり、私たちはみんなでお昼ご飯を食べることになりました!!

今日のメニューは野菜とお肉がたっぷり入ったサンドイッチとフルーツです!!サンドイッチにかぶりつくと口の中にシャキシャキで瑞々しい野菜とジューシーで香ばしいお肉の旨みが広がっていく。思わず美味しくてサンドイッチを両手に持って食べてしまう。そんな姿が可愛くてみんなに見られているとは、サンドイッチに夢中で気づかないセリーヌなのでした。


昼食後のお茶の時間になり、私はゴソゴソと馬車の荷物を積んでいた所から大きなバスケットを取り出す。


「ジャジャーン!!お父様にプレゼントです!!」


「こっ、これは?!」


ふふふっ、お父様驚いている!私が用意したのは似顔絵クッキー!しかも全身なので20㎝ほどある超大作だ!!服の色も植物由来の食べても安全なものでできています!!先生時代に粘土遊びで子ども達の似顔絵を作ってあげると喜んでいたんだよね〜!だから似顔絵を作るのは得意なんだよ!!


「はい、母様!!」


「まぁ!可愛いクッキーね!!今日の服装と同じだわ!!」


「はい、アレクシお兄様!!」


「セリーヌ、ありがとう!細かな表情も見事だね!」


「フィルマンお兄様もどうぞ〜!!」


「すごいな!そっくりだ!!」


「テオもどうぞ〜!」


「お嬢様!!ありがとうございます!!」


私は用意してきたクッキーを次々とみんなに配っていく。ジゼルさんや私の護衛騎士の2人にも似顔絵クッキーをプレゼントしたら喜んでくれました。他にもいる使用人の人たちにはお花型のクッキーを渡しました。流石に全員分の似顔絵クッキーを作る時間はなかったからね。何人来るか分からなかったからお花のクッキーは多めに準備してたんだ!残ってもあとで食べればいいからね!

私が余ったクッキーと共に戻ってくるとアルベールとライアン、フィリベールがクッキーをガン見していました。


えっと…これって欲しいのかな??


「あの、よかったらクッキー食べる??」


「「「いいの?!」」」


「あ、でも毒見しないとダメだよね?!」


私がチラッと宮廷の近衛騎士を見るとクッキーを持って何やら魔法を唱えると「大丈夫です」と王子達とフィリベールに渡していた。今の魔法は毒の有無とかを調べたのかな??


「ありがとう!!大事に食べるよ!!」


「えへへ、喜んでもらえて嬉しいです!」

みんなが来るって知っていたら似顔絵クッキー用意したのにな。いつか作ってあげようと密かに思う私なのでした。



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