5歳になりました 11
王宮でのお茶会以降、アルベールから頻繁に手紙が届くようになった。その都度、新しい折り紙の降り方を書いた紙と折り紙を入れるようにしておいた。そして弟のライアン様にも同じように渡している。ライアン様からの返事は今のところないけど、アルベールの話によると夢中になって遊んでいるみたい。
他にもイネスやカロルからも手紙が届いている。この2人とはお家を行き来して遊ぶことこともあり、名前で呼ぶくらい仲良くなりました。公爵家に来た際には一緒に前世でよく遊んだゲームをしたりお茶をしたりしているし、イネスのおうちでは珍しい本を読ませてもらい感想を言って盛り上がっている。カロルのお家ではおしゃれな服やアクレサリー、雑貨を見せてもらいながらオシャレについて話して楽しんでいる。
今日は、テオと一緒にカードゲームをして遊んでいる。テオは頭がいいからルールをすぐに覚えるし、ババ抜きやスピードなど勝負となるとテオには勝てない…。お兄様達もすぐに覚えてしまうので、今では私は勝てない…。アラフォーの立場としては悔しい…。でも、一緒に遊んでいるとみんな楽しそうにしているから例え負けても私は楽しいけどね。いつか勝てるようにレベルを上げていこうと思う!
「はぁ〜、ついにテオにも勝てなくなってしまったな〜…。前は勝てることの方が多かったのに〜!」
「すみません」
「あ、いいのいいの!私が弱いのがいけないんだから〜」
「ふふふっ、セリーヌ様は分かりやすいですからね」
「え〜??そんなことないよ!!ババ抜きでババが来てもポーカーフェイスでいられるもん!!」
「はははっ!あの表情では逆に分かってしまいますよ!ババが来た途端に真顔になりますからね」
「え〜?!そんなことないよ〜!」
「では、そういうことにしておきましょうね」
「む〜!!」
テオは段々とお兄様達みたいに私のことを妹みたいに扱うようになっている気がする!!私の方が精神年齢上のはずなんだけどな〜…。現に今も、むくれている私のほっぺをツンツンして笑っているし!!
コンコンコン
「お嬢様、公爵様とミラ様がお呼びですよ」
「お父様とお母様が?何のようかしら?」
「ブロア公爵家のマノン夫人がいらっしゃっていて、お話をしていたようなのですが私も詳しくは分からないのです」
「そうなの…分かったわ。今から伺うわね!テオ、また後で遊びましょうね!」
「はい、セリーヌ様いってらっしゃいませ」
私はジゼルと共にお父様達がいる応接間へと向かった。公爵夫人とは先日の王宮でのお茶会で挨拶した数少ない人だけど、その時は自己紹介ぐらいしかしなかった…。セブラン公爵様は眼鏡をかけた厳格な感じで、マノン夫人は垂れ目なスレンダー美人だったよね。2人とも紫の髪と瞳でお似合いな感じだったな〜。う〜ん…何のようだろう??
コンコンコン
「お入り」
「失礼します。セリーヌ・ド・ラ・ジファールです。お待たせして申し訳ありません。マノン公爵夫人にご挨拶申し上げます」
「セリーヌ、急に呼んで悪かったね。ここに座りなさい」
「はい、失礼します」
「セリーヌ様、急にお呼びして申し訳ありません。今日はセリーヌ様にお願いがあって参りました」
「何でしょうか?」
「…実は、うちの息子のフィリベールが部屋から全く出なくなり、部屋で絵ばかり描いているんです。夫はそんな息子を情けないと叱るばかりで私もどうしたら良いか分からず悩んでおりました…。そんな時セリーヌ様がモンペザ伯爵に子育てについて進言されているのを見て、セリーヌ様なら何か解決策をご存知かもしれないと思い参りました」
「いえ、あの時は我慢できず偉そうに言いましたが、私はまだ子どもで偉そうに言える立場でではないのですか…」
「そんなことありません!…実は有名な先生にはもう相談したんですが、全く効果がなくて…むしろ酷くなっていて最近は食事も家族と摂らないんです…。もう…どうしたらいいかっ…!!」
そういうと夫人はわっと泣き出してしまった。前世でも子育てに悩んでいるお母さんをよく見てきたし、保育の専門家として相談に乗ったり、もっと高度な専門家も交えて相談したりすることがあったから知識はあるけど、その子を見てみないとどんな状態なのか分からないな…。
「事情は分かりました。お力になれるかは分かりませんが、息子さんにお会いしたいのですが可能でしょうか?」
「うぅ…本当ですか?!ぜひ、お願いいたします」
「それで息子さんの今の状態をお聞きしたいのですが、部屋に誰か入るとパニックになったりルーティーンが崩れると暴れたりとか偏食があるとかありますか?」
「いえ、それはないのですが。全て諦めている感じで…」
「なるほど、分かりました。ではご都合の良い日にお伺いしたいと思います。」
「はい!ぜひお願いします!!」
「お父様、お母様、そういう訳でブロア公爵家へ今度遊びに行こうと思うのですが、よろしいですか?勝手に話を進めてしまいすみません」
「あぁ、分かった。行く時は必ず護衛騎士を連れて行くように」
「分かりました」
こうして、私はブロア公爵家へ行くことになるのでした。私で力になれるかは分からないけどやれることをやろうと思います!!




