外伝・出来損ないの魔人カロとロカの旅LXⅤ 朝からダンジョン
「おはよ、ロカ」
「おはよー」
朝、先に起きていたカロはウナとイロ一緒に朝食の準備を行う、ロト達の食事を先に用意し彼らはのんびり食べている、ロカも目をこすりながら起き出し椅子に座る、その隣にキュロが並びパンと甘く煮た果物に野菜と肉のスープを食べる、美味しい特にパンが柔らかくてカロは追加を貰った。
「ウナの収納空間時間停止だったね、助かる。これで海も安心していける」
『ウナ!』
ウナのお腹のポケットに試しに入れた草は変化しなかったので時間停止だと分かり、パンも沢山焼いて焼き立てを入れたり、解体した肉の保管を頼んでいた。
「おいしいよー」
カロは特に果物を甘く煮た物をパンに乗せて食べニコニコし、イロはお茶を出す。
「美味しかった」
「カローいくー」
「少し休んだらね」
「はーい」
カロはお茶を飲み干し早速行きたいと言うが少し休もうと言う提案に頷き椅子の上で足をぶらぶらさせている、ウナは食器の片づけをしイロは石像に花を供え池の魚にパンくずのエサを撒き、ダンジョンに行く気は無い様だ。
ロトはキュロの隣で行きたいと意思を伝え、ロナとナトは花を食べたり草を食べたり走ったりと遊んでいる。
ロカは弓を出してウキウキとしていてカロはその様子を眺めている、ロカ用に手頃な打撃系の武器が落ちれば良いなと思いつつ出発をしようと席を立った。
「おっきー」
「あぶないから少し下がっていて」
テントから出ると岩が鎮座し、ロカを下がらせ昨日よりも手早く片付ける、跳躍し収納から出したハンマーと魔斧で真っ二つに割り宝箱をロカに開けて貰い、魔石をロカの収納袋に入れてやり次の階層へと向かった。
「次は水のダンジョン…水と鉱物…水に強い魔石と鉱物が出ると嬉しい」
次のダンジョンは明るく足首まで水が張っている、ロトはロカを乗せ、ネロは嫌そうにしながら後ろを歩く。
「石の魚…飛ぶ…」
水面から牙を剥きだしにした石の魚が次から次へとカロに襲い掛かりハンマーで砕く、ネロも氷結魔法で凍らせロカが弓で砕いていく、青い魔石に変わりキュロが回収していく、ここを周回して船の素材を集めようと決め進んで行く。
少し離れた場所から水の矢が飛んで来るが、カロの水魔法の壁で防ぎロカがそちらに矢を放ち見事的中させ、カロは礼を言いロカは嬉しそうに笑った。
石の魚の魔物は至る場所から出て来るがロカの矢が遠くの魔物を討ち取り、カロは近くまで来た魚をハンマーで砕き取りこぼした物をネロが氷結魔法で凍らせロトがそれを脚で砕く、キュロが魔石や鉱物を回収しカロがそれを見る。
「水に強い…うん…ここ」
カロは魔石や鉱物を確認し頷く、水に強いという事は感じたのでここ拠点に狩りを始めて行こうと決め。先ずはボス部屋へと向かった。
「この数…」
魚を落とし向かったボス部屋の中、夥しい数の石の魚が渦を巻く、流石のカロも少し驚くがロカは矢を放つが群れがそれを簡単に弾く。
「すごーい」
「キュロ、凍らせて」
『……』
カロがキュロに指示を出し前脚を出し群れを氷結魔法で凍らせるが全てを氷結出来ず此方へと牙を剥きだしに襲い掛かってくる。
「キュロ、ロカとロトをお願い」
カロは魔斧をブーメランの様に周辺の魚を砕く、ネロは結界を張りカロが取りこぼした石の魚を雷魔法で貫きカロが石の魚を使い跳躍し収納空間から黒く輝く魔石をだして魔力を注ぎ群れの中心へ放り込んだ。
「爆発魔法発動」
カロは魚を足場にネロ達の元へ戻り結界内に入り、中心から凄まじい爆音が響き砕かれた石が飛び散るが全員涼しい顔でそれを見ていた。
「昔に手に入れた物だけど役に立った、まだあるから使おう…」
「カローはやく開けよう!」
「うん」
爆発した光景をきゃきゃと喜び手を叩き、大量の石の魚の破片が消え宝箱に変わりカロが宝箱を開けようと言いい、カロが開けてやる。
「……武器一式と回復薬…魔石……ちょっと違う…」
開けて少しカロはがっかりしてしまう、剣、ナイフ、盾に防具と回復薬10本と大きな魔石…カロが思っていた物と違いそのまま次の階層へと向かう事にした。
6階層目、5階層目で出た盾と剣と防具を小さくして貰いロカに身に付けさせ、小さな勇者が誕生しロカも気合を入れる、かなり軽い素材で出来ているようで重さもロカは気にしない。
「たのしー」
「うん、似合っているね」
「えへへ」
6階層目は広大な草原で、ヤギのような鉱石を含んだ石の魔物や石像の羊のような魔物がこちらへ向かって突進してくるのでハンマーでカロが砕き、ネロが足元を凍らせロトがそれを砕き、ロカが離れた魔物を矢で射貫いた。
「宝石…」
「きれー」
「はい、ロカ」
魔物達は宝石に変わるそれをカロが拾い少しがっかりする、金にはなるが必要はない物でロカが綺麗だと言うのでロカに全て渡して収納袋に入れた。
突進してくるだけなので歩きボス部屋に到着し、中へ入ると頭を3つ付けた巨大な歪な石の魔物のボス、ヤギと羊の頭が縦横無人に動き回りカロ達を敵意むき出しで見つめ口から炎、水、風の魔法を吐き出……キュロが氷結魔法を掛けロカが頭1つに矢を放ちカロがハンマーで首を叩き砕いた…。
「……宝石の石像……ロカ、はい」
「きれー」
身体が崩れ宝箱に変わり中を開けるとボスの様々な宝石で接合された小さめの象にカロは肩透かしを食らい、ロカに渡してせっかくだから皆を呼んで食事にしようとボス部屋から出る事にいた…。




