エピローグ
後夜祭も終わり、閉会式も行われた。
明日片付けはあるものの、文化祭は一先ず終了である。
だがまだ楽しかった余韻を皆抱いているため、寮に帰る道のりはざわざわと賑やかであった。
香緒里たちも連れ立って寮に向かっていた。
その中で、たまたま由美の隣にいた圭は、そういえば、と話し掛ける。
「由美ちゃんの専門学校の面接、もう少しじゃなかったっけ?」
「よく覚えてるね。実は来週なんだよねぇ……。」
由美は実家のケーキ屋を継ぐかもしれないことを考えて、製菓の専門学校を受験する予定である。
大学と違って試験がとても早い。
「面接とか、人と話すのそんなに得意じゃないからなー。」
「由美ちゃんなら、やりたい事とかそこに進学したい理由とかしっかりしてるだろうから、大丈夫だと思うけど。」
「そうだといいなぁ………。」
専門学校は学力試験もあるがそこまで難しいことはなく、由美の学力ならば問題はないくらいだろう。
面接も目的意識がはっきりしている由美なら落とされる、ということは少ないんじゃないかと圭は思う。
「卒業まで、あと半年だねぇ……。」
そう由美は呟く。
なんとなく、悩んでいるというか心配しているのは受験のことだけではないんじゃないか、という気がした。
それ以上は由美が話さなかったので深く聞くことはやめてしまったが。
文化祭が終わり、あとは受験に向かって真っ直ぐ行くだけ。
卒業までのタイムリミットも徐々に迫っている。
こうしてみんなでずっといられるのもあと少しかと思うと寂しさがジワジワと押し寄せてくる。
高校生活終わりまで、あと半年。




