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プロローグ
夏休みが始まった。
鮎川亮は勉強もするが、その日は部屋で自身が経営に携わる会社の仕事をしていた。
同室の石川翔太はいつものように談話室で他の皆と勉強している。
机に向かってパソコンのキーボードを叩いていると、スマホが鳴る。
画面を見ると珍しく、父である鮎川陸からであった。
大方の用件は察しがつく。
「もしもし。」
『今平気か?』
「あぁ、大丈夫。」
『例の件、無事に決まったよ。学校自体は来年の秋からだが、その前……高校卒業後には行ってもらおうと思う。』
「わかった。」
『手続きはこちらで進めておくよ。また、井口を通じて詳しい資料等は渡す。』
それじゃあ、と言われて電話は切れる。
スマホを机に置き、亮は息をつく。
覚悟をしていたことではあるが、決まってしまった。
今後を考えると避けようのない話ではあった。
まずはあの3人に伝えなければならない。
そう考えると、少しだけ気が重かった。




