088 上位入り
5月末 入れ替え戦後
1位 ロア・アルネス
3位 トーナ・パーナ
10位 ティナ・レイベル
19位 フェド・アルネス
「ロア1位! フェド上位入り! 私3位! みんな上位! おめでとう!」
「「「おめでとー」」」
それにしても、ロアとトーナがいない入れ替え戦は、思っていたよりずっとやりやすかった。想定通りといえばそうなのだが…。
「いやーなんとか最短で4人揃ったね! フェド大丈夫かなぁって心配してたんだよ? けっこう病んでたし!」
「うっせえ。…まぁ、もう落ち着いたよ。…開き直ったが近いか? 色々と、難しく考えすぎてたってわかった」
「ほほう。じゃあ、今はなんのために学院通ってるの?」
「聞き方ひっでぇ。
…その、魔法が、好きだからだ。大切なものを守れる、強い自分でありたいってのには変わりない。
…でも、それが魔法だったなら嬉しいって、そう思えただけだ」
「…うん! それなら、よし!
私の炸裂弾の悪口言った件は水に流してやろう。私もだいぶやらかしたし」
「もうお互い十分謝り合っただろ、気にしなくていい。
ただ、炸裂弾は俺のでもある。だから、そこはもう謝らねぇ」
トーナは笑顔でうんうんと頷いている。ティナも、優しい表情でこちらを見ている。…子どもか、俺は。
「そういえば、ロアちゃん、改めて1位おめでとう。ラヌ君に勝っちゃうなんて、さすがロアちゃんだなぁ…」
「彼は曲芸で点を取っていないのが大きい。…正直、計算方式に救われてる。威力だけならまだ負けてる」
「…まぁラヌはねぇ。地面を深さ10メートル切れるってのは、もう色々とおかしいよ」
「何それ怖い。もう的が威力の指標になれてないじゃないか」
「よっ、フェド。上位クラスで会うのはほんとうに久々だな」
「サテファ先生、入れ替えの枠も増やすよう学長に言っといてください。俺、おかしいやつら2人の引き立て役だったじゃありませんか」
「直接言いに行け、私は知らん」
ぶっきらぼうに、そう言い切った。客観的に見れば、俺も爆発魔術の恩恵を受けた側の人間だからな。文句言う立場はあまりないか。
「…その、色々と気にかけてもらって、ありがとうございました」
「いいさ、吹っ切れたなら良かった。ただし、ここにいる以上容赦はしないからな。そこのところよろしく」
「こちらこそ。よろしくお願いします」
「ああ、さて、本題だ」
「ついでだったんですか今の話」
「国、というか軍が学院に魔物の討伐を依頼してきている。ある程度強さの担保が欲しいとのことなので、うちの学院からは上位クラスのメンツしか出さないことになっている。
他の学院生徒も混じる。問題は起こさないように。
以上だ。お前以外のクラスメイトにはすでに伝わってるから、隠す理由もないぞ」
「4月頭からの政策…とかですか?」
「そうだ。詳しい事情は知らんし、私は忙しい。ということで、ここらで失礼する。それじゃあ、元気でやれよ」




